現地時間では2026年6月17日となりますが、シカゴの創設メンバーであるWalter Parazaider(ウォルター・パラゼイダー)の訃報が伝えられました。娘のFeliciaが容態悪化を聞いて駆けつけたものの、臨終には間に合わず妻だけに看取られて静かに息を引き取ったそうです。
彼は9歳からクラリネットを始め、サックスやフルートの演奏も身につけていました。大学時代に友人のギタリスト、Terry Kathとパーカッション及びドラムを学んだDanny Seraphineと共にバンドを結成すると、学内の友人James Pankow、Lee Loughnaneや、演奏活動で知り合ったRobert Lammをバンドに招き入れ、さらに地元の人気ローカルバンドからPeter Ceteraを引き抜き、The Big Thingというバンドを結成します。ロックとブラスを融合させた「Rock 'n' Roll with Horns」というコンセプトを考えたのはWalterだったそうで、これがThe Big Thing、その後改名しChicago Transit Authorityとなるバンドの方向性を決定付けます。
このバンドはデビュー作「Chicago Transit Authority」(バンドと同名)からロングヒットを記録することになりますが、バンド名が実在するシカゴ市交通局からクレームを付けられ、現在まで続くChicagoへと改名することになります。Chicagoへの改名後は「25 or 6 to 4」(長い夜)や「Make Me Smile」などビッグヒットを連発し、一躍メジャーバンドへと成長することになります。
現在もChicagoは存続していますが、Walterは2010年頃の心臓手術の影響でツアーへの帯同も減り(飛行機での移動はドクターストップがかかっていた)、2016年にツアーからの引退を表明し、2017年に引退という形でバンドを去ることになります。その後2021年にアルツハイマー病と診断を受け、この影響で昨日息を引き取ったとのことです。
これでバンドに残されたオリジナルメンバーはRobert Lamm、Lee Loughnane、James Pankowの3名ですが、Robert、Jamesは既にツアーには帯同しておらず、事実上Leeだけが現役で活動する形となっています。現在のChicagoは12名という大所帯となっていますが、これはRobert、Jamesが在籍する形のまま、ツアーでは彼らの代わりを務めるメンバーが存在していることで人数が膨らんでいるという部分もあります。現在のメンバーリストを見ていると、正直Lee以外は2005年頃からWalterの代役を務め続けていたRay Herrmannと、Tris Imbodenがドラマーだった時期にパーカッションを担当してたドラマー、Walfredo Reyes Jr.程度しか私が実際に生で見たメンバーは残っていません。恐らくツアーから退いたオリジナルメンバーもアルバム制作には参加するのでしょうけど…。
昨日からWalterを偲ぼうということで、久々にCDを引っ張り出してきたのが、今回取り上げる「Chicago 26 Live in Concert」となります。
当時のChicagoはバンド自身が主催するレーベル、Chicago Recordsから作品をリリースしていて、各国ともChicago Records発売盤だけが流通していたのですが、日本だけは日本クラウンが独自のレコード番号で発売していました。もっとも、専用ケースとライナーをChicago Records盤に同梱しただけで中身は同一でしたが…。
ボリュームはやや不足気味だが演奏は充実
収録曲は以下の通りです。
1. The Ballet (Ballet For A Girl In Buchanon)
2. (I've Been) Searchin' So Long
3. Mongonucleosis
4. Hard Habit To Break
5. Call On Me
6. Feelin' Stronger Every Day
7. Just You 'N' Me
8. Beginnings
9. Hard To Say I'm Sorry/Get Away
10. 25 Or 6 To 4
11. Back To You
12. If I Should Lose You
13. (Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher
実際にはライブ演奏は10曲目の「25 or 6 to 4」までで、11~13はスタジオ録音の新曲となります。13は当時Chicago Recordsに在籍したMichael McDonaldがゲストヴォーカルを担当しています。
この中でWalterの見せ場といえるのが、1曲目の組曲「Ballet For A Girl In Buchanon」に含まれる「Colour My World」におけるフルート・ソロと7曲目「Just You 'N' Me」の間奏です。生憎このアルバムの演奏は動画として公開されていませんが、同じ曲のライブ演奏を貼っておきます。
※Just You 'N' Meは間奏がサックスの場合とフルートの場合とがあるので一応両方紹介しておきます。フルート版はYouTubeで直接ご覧下さい。本作収録のトラックは下の方に近いスタイルで演奏されています。
個人的にはJason ScheffとBill Champlinが揃っていて、ギタリストがKeith Howlandだったこの時代がオリジナルラインナップに次いで好きで、この時期のライブは安心して聴けると思っています。正直単純な演奏の巧さでいえば代役のRay Herrmannの方が安定している感はあったのですが、Walterはその明るく親しみやすい人柄でステージを盛り上げてくれていたことが思い出されます。
もうChicagoのライブを見に行ってもLee以外の馴染んだメンバーが残っていないと思うと、ステージの雰囲気はどうなんだろうかという心配が先に来てしまいます。
丁度先日ハイトーン側のヴォーカルを担当していたNeil Donellも脱退してしまい、新ヴォーカリストのRudy Cardenasが発表されましたが、彼も素晴らしい実力のシンガーではあるもののChicagoの曲へのマッチングは未知数で、今後への不安ばかりが残ってしまいます。
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購入金額
2,580円
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購入日
1999年頃
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購入場所




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