USB3.1 (Super Speed Plus) および M.2 (SATA) に対応した SSD×2 ドライブ用のケースです。
M.2 は 2280 までのサイズをサポートしており、基板の表裏に装着する形です。
動作モードはシングルドライブ(それぞれが個別に認識される), RAID 0, RAID 1 の 3 モードで、RAID 0 モード時には USB3.1 の 10Gbps の帯域を活かすことができます。
価格は為替にもよりますが 2016 年 10 月現在で 4000 円程度、いろいろな名前で ebay や AliExpress などの 海外通販サイトに掲載されています。
mSATA バージョンやシングルドライブ (USB3.0) バージョンなど、いろいろなバリエーションがあるようです。
Super Speed Plus を体感!
ホスト側が最大 10Gbps の USB3.1 (Super Speed Plus モード) に対応している、現状最速の USB ストレージ(エンクロージャー)です。
SSD 側は SATA 3 なので 6Gbps ですが、2 ドライブで RAID 0 が構築でき、USB3.0 を大幅に超えた速度が実現できます。
使用した SSD が 128GB モデルだったので、書き込み速度は特筆すべき数字ではありませんが、読み込みは 5Gbps をゆうに超える 717MB/s を記録しました。
シングルドライブで 500MB/s 近い速度のSSD なので、USB3.1 の規格値およそ 1.2GB/s を考えるとまだ出そうなのですが、USB3.1 インターフェースが PCIe 2.0*2 で規格値として 1GB/s 程度しか出ないという罠が…。70% 程度は出ていると考えると、こんなもんでしょうか。あるいは RAID コントローラのファームウェア側の問題かもしれません。
性能を活かしきるには環境の整備が必要だと実感し、そのハードルの高さに -0.5 点とします。今後超高速デバイスが次々登場するであろうことを考えると、ちゃんと速度を出し切れる (2.0 x4 or 3.0*2 の?) USB3.1 I/F の登場に期待したいところです。
(PCIe-USB3.1 ブリッジの ASM1142 自体が 2.0*2 or 3.0*1 です。)
なんにせよ、NVMe(PCIe)接続でこのタイプの製品がない(?)ようですし、USB3.1 の帯域を考慮すると現状外付けのポータブルストレージとして使うには最速製品だと言えそうです。
Thunderbolt 2/3 の本気を出してくるストレージには勝てなさそうですが、USB 界の王者と言っても過言ではないでしょう。
性能重視で荒削りな製品
性能は大変高く、満足できる製品ですが、約 4,000 円という価格から想像できる程度には筐体が華奢です。とは言え SSD を固定し接続するという機能は十分果たしてくれます。
運用上気にするべきは M.2 SSD (SATA であっても) の発熱です。
ケースと SSD のクリアランスがかなり小さいので、間にシリコン放熱シートを挟んでも、高負荷時には筐体が 40 度超、SSD は 50 度超まで上がってしまいます。
エディオンで見つけた M.2 SSD 向けの小さなヒートシンク(最近はこんなものもあるんですね)を貼り付け、なんとか 40 度台に収まるように運用しています。
と言っても、速度が速いのでアクセス時間が短くて済み、室温 25 度の環境での通常使用時には 40 度にならない程度です。
余った SSD の有効利用にオススメ
いくら速いからと言っても、価格を考えると SSD 2 台、エンクロージャ、インターフェースを用意するほどではありません。
私の場合、勢いで 2500 円/台で購入した SSD が余ってしまい、シングルドライブのものを数製品使ってきましたが、いずれも故障してしまいこの製品に手を出した次第です。
しかし、M.2 (NGFF とか呼ばれてましたね)も登場から 3 年余が経ち、今後 M.2 (SATA) 接続のSSDを搭載した PC (VAIO Pro とか Let's Note MX3 とか) の SSD を交換する機会が増えてくることが予想されます。
即ち、"M.2 で SATA 接続のSSDが余る"機会が増えるわけで、そんな時に、国内で代理店を通して流通しているようなシングルドライブのケースを購入するのではなく、この尖った製品を選ぶのも面白いのではないでしょうか。というか面白いです。話のネタになります。
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購入金額
3,694円
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購入日
2016年09月24日
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購入場所
AliExpress
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