2013年までのモデルは本体表面下部にあるロゴが白色でよく目立っていたのですが，2015年からのモデルはロゴが目立ちにくい色になりました．読書中，本体の黒いベゼル以外に文字が視界に入ってこないのは集中できて良いです．

本体色はマットなブラックで，指紋はつきませんが，皮脂はそれなりに目立ちます．背面のAmazonロゴは少し大きすぎますが，目立つ色はしてませんし通常使う範囲では気にならないかと思います．

ディスプレイがベゼルよりもへこんでいるのは最初気になるかなと思いましたが，それほどではないです．フィルムを貼らなくてもディスプレイを下に向けて置いたとき傷つく心配が少ないのはむしろメリットかなとさえ思いました．

ただお世辞にも「デザインが良い」とは言えません．高級端末と違い，読書に特化した廉価モデルであるこの端末に見た目の格好良さを求めるのは酷というものではないでしょうか．見た目の良さは上位モデルのVoyageのほうが上かと思います．

レスポンスは思ったより速いです．もっともっさりしていてレンダリングもイライラするかと思いましたがそうでもないです．Kindleストアでの買い物も，できなくはないです．積極的にやろうとは思いませんが…

この端末のバックライト設定を見ると明るいところではバックライトを明るくするように書いてありますが，個人的にはどちらかというと逆かと思います．この端末のディスプレイは明るいところでも読めるのが利点ですし，明るいところだとむしろバックライトの有無で見た目が変化しません．暗いところではかなりバックライトを暗くしても読めるので，結局ほとんどバックライトを使わないスタイルになりました．バッテリー持ちも向上．

ちなみにバックライトのムラはあります．一番明るくするとよくわかりますが，本を読んでいて気になるほどではないと思います．

ページめくりはタップ又はスワイプでできますが，手でベゼル持って，いちいち指を離して画面をタッチする操作が面倒くさいです．紙の本を読んでいるときもずっと1ページ読み終わったら勝手にページめくられないかなと思っていたクチなので，ちょっと手元を握りこむだけでめくれたらいいだろうなぁと思わずには居られません．そのためにプラス1万円かけるかは個人の自由ですが…

僕は今，一人暮らしをしています．7.5帖のちょっと狭い部屋です．数年で引っ越す予定もあります．そういったことを考えたとき，正直紙媒体の本を買っておいていくのは無理があるなと感じました．部屋を埋め尽くすくらい本を置きたい気持ちもなくはないですが，どちらかというと本の中身に興味がある人なので読めればいいのです．

逆に，本そのものが好きな人はこれを買うお金で本を買い足した方がいいです．本の持つ質感を再現してくれるものではないので．

これを漫画や雑誌，料理本，技術書を読むために買ってはいけないと思います．小説オンリーで用いるなら本人次第では素晴らしい端末になり得るかと思います．

本を買って並べるのが好きな人，表紙を楽しみにしている人，本をぺらぺらめくって途中から読みたい人，是非16000円分本を買われてください．