Microsoft認定プログラム MCP体験レビュー

MCP体験レビューのトップ > かげちゃんさんの体験レビュー

かげちゃんさんかげちゃんさんの体験レビュー

なぜMCPを取得しようと思ったのか?

初めてMCPを取得したのはいつだったかなあと、メンバーサイトにアクセスしてMicrosoft Certified Professional Transcriptを確認してみると、「Implementing and Supporting NT Server 4.0」を1997年に取得していました。もう15年以上も前ですね。当時、MCPという資格があることは知っていましたが、お金がかかるということもあり受験は考えていませんでした。資格を取ったからと言って会社から一時金が出るとか資格手当が出るということもありませんでした。

ではなぜ受験したのか。私の場合のきっかけは全くの偶然でした。社内のどこかの営業部門でMCPの資格取得者を増やそうという話があったのです。それを聞きつけた当時の私の上司が、受験を計画していた部門からMCP受験用のバウチャーチケットを入手してきたのです。そして本来対象ではなかった私も受験できることになりました。

MCP を取得するまでの受験対策は?

しかし、上司が半ば無理やり奪ってきた受験機会ですから、バウチャーチケットしかありません。どうしようかと悩んだ挙句、既にMCPを取得していた同期のSEに相談し、MCPのテキスト(Microsoft Universityの公式テキスト)と、WindowsNT 4.0 Serverを借りて独学で勉強しました。もちろんわからないことがいっぱいなので、定時後にそのSEにわからないところを聞きながら…

どのくらい勉強すればいいのかもわからないまま、バウチャーチケットの有効期限が切れそうな頃に受験しました。だいだい2か月くらい毎晩定時後に勉強していました。


結果は、1000点満点中818点、合格ラインの764はクリアできていました。当時仕事で何回もWindows NT Serverのインストールや設定、トラブル対応をしていたので、試験内容と業務が一致していて比較的勉強が楽ではあったのです。そして、試験結果を見ると「プランニング」と「インストール」と「トラブルシューティング」の正答率か非常に高く、「監視及び最適化」は低いという普段の経験がそのまま結果に出ていました。
点数を取るには試験向けの勉強をしなければならないとはいえ、実際の得意分野と試験結果の傾向が一致していることには驚きました。

この時の経験から、以降の試験も含め基本的に受験対策の本は最終段階でしか読まないようにしています。多分試験に合格するだけなら試験対策の書籍と問題集をやれば受かると思うのですが、その方法だと実力が測れないのと試験の後に頭に残っていないのです。


まったく新ジャンルの勉強の場合は、グローバルナレッジやエディフィストラーニングで開催されているMicrosoft Universityの研修を受講してから、受験対策の勉強をすることが一番だと思います。しかし値段が高いので、会社から受講させてもらえるならともかく、個人での受講は厳しいですね。

次点はMicrosoft Universityの受講者にテキストを借りて、わからないところを解説してもらうことです。知り合いでMCP取得済みのSEが居たら食事でもおごって教えてもらうべきでしょう。でも、この方法も独学では難しいですね。相手の都合もありますし。

となると、通称「赤本」、翔泳社のMCP教科書シリーズです。ただ、試験対策なら最短ですが、読むだけで試験を受けてしまうと実践的には身に付かないと思うので、書いてあることを実機で確認しながら読んでいくことをお勧めいたします。

MCP 合格のための秘訣・コツは?

受験対策のところでもまとめて書いてしまっていますが、とにかく実機を触ることです。Windows OSの試験であればその対象のソフトを触り倒すこと、普段使わない機能も試すこと。後は、ヘルプを読んでその内容を確認することです。正直ヘルプの文章は読みにくいですが、ヘルプの内容を読んで、書かれている内容を確認するのは勉強になります。

黒本ことインプレスジャパンの問題集は設問の意味を理解するのに有効です。そもそも設問の意味が分かりにくい問題もどうかとは思いますが、問題文の意味が分からないことには正解できません。事前に黒本で勉強しておくと試験問題で何が問われているのかがわかるようになります。

ただし、紙に書かれた選択問題は2度目には解答番号を覚えてしまっていることが多いので、基本は知識確認用に使用します。本当はデジタル(設問順や選択肢ランダム)な問題集なら良いのですけどね。どこかでCD-ROM版かWeb版の模擬試験問題集とか出せば売れるような気がします。MOSの問題集はCD-ROM付きのものがあるのに。試験前には、黒本に載っている問題は回答理由付きで全問正解できるくらいまでにしておきます。

どうせなら、セカンドショットキャンペーン実施中に受験しましょう。セカンドショットキャンペーン中なら1回目の試験に落ちても2回目の試験を無料で受験できます。毎年夏ごろから翌年の初夏くらいまで実施されています。ここ数年は1年の半分以上はセカンドショットキャンペーン期間になっていると思います。今だと2013年の夏ごろから2014年5月後半まで実施中なので、5月中旬までに受験するか、過ぎてしまったら次のセカンドショットキャンペーンが始まるのを秋口まで待ちましょう。

MCPの試験はコンピューターの画面上に出題され回答します。コンピューターの画面で回答するのは慣れないと戸惑います。実際の試験の時くらいしかコンピューターの画面で回答することができませんし、個人的にはいまだに慣れません。コンピューターで実施される試験で戸惑う点の1つにメモがあります。試験会場ではメモ用のシートとペンを渡されますが、紙の問題と違って試験問題中に書き込みをすることはできませんし、鉛筆やボールペンではなくフエルトペンのようなものなので普段と感覚が違います。ですので、問題集をやるときにはフエルトペンでA4のシートにメモを取る練習もしておくと良いと思います。

試験会場を出る時には結果が渡されるので、自分が回答した感覚と結果をすぐにつき合わすことができるのは良いですね。私は試験会場を出るとすぐに喫茶店で問題集を見て、試験の傾向を確認しています。


試験直後に渡される、試験結果レポートには合否の他にセクション別の結果が掲載されています(セクション別の結果については掲載されていないものもあります)。

MCP を取得してビジネスに活かすことはできた?

私がMCPを取得していたのは営業時代ですが、お客様からの受けは良かったです。MCPを取得している=SE並みの知識を持っている営業という印象で見てもらえていたのだと思います。少なくとも勉強している分、専門用語がわかり相談しやすいように思っていただけていたようで、Windows OS関係だけでなく、TCP/IPとかセキュリティとか何でも相談されるようになっていました。

また社内でもMCP合格以降、何か新しい資格や技術の学習会があると呼んでもらえるようになりました。新しい技術を勉強する機会にはとりあえず呼んでおけ的な… 何回かはグローバルナレッジやNRIラーニング(現在はエディフィストラーニング)の研修を受けに行かせてもらえたりもしました。営業部門の者が独学でMCPに合格したことが社内の営業教育関係の部署に認知されるきっかけになったのです。

MCPはいくつかの試験に合格すると上位資格が認定されます。私の場合は、あと数科目でMCSE、あと1科目でMCSAと徐々に受験し資格を増やしていきました。結果、MCP12科目、MCA4科目、MOS1科目に合格しています。2度受験して結局受からなかった科目もあります...


そうやって実績や知識が増えていった結果、社内でも営業のサポートから、技術系のサポートを経て、Windows OSやネットワークを担当するSEになりました。MCP以外にも各社の資格を取得する機会をいただいたり、個人でも各種の試験を受験したりするきっかけにもなりました。その後もIT系全般の研修トレーナーをやったり、MCAのトレーナーをやったりと、Windowsを含めたIT系の知識習得や業務実績につながっています。

MCP取得のメリットは?

個人的な経験から、SE職だと試験の勉強そのものには意味がありますが、資格取得のメリットはあまりないかもしれません。SE職では資格よりも実践経験、実績の方に重きを置かれていると感じます。しかし、実績を作るには実務経験がなければいけない、実務経験を積むに実務を任せてもらわないといけない、そのための信頼を得るために資格は有効です。業務実績がない時ほど資格という客観的な基準が意味を持ちます。

また、営業職など技術職ではなく、かつ社外の人と接する人もMCPを持つ効果があります。営業なのにMCPを取得していればそれだけでお客様の信頼をある程度得ることができますし、名刺交換の時から話のネタになることも多いです。営業職や学生向けにMTA(旧MCA)という資格もありますが、MTAだけでなくMCPを取得することが自分自身の自信にも他人へのアピールにもなると思います。もちろんSEになりたい人も、基礎知識があることを示すものになるでしょう。

ただ、個人的には一番のメリットは、試験のためとはいえ普段使っていない技術の勉強と知識確認ができ、自分の知識に自信が持てることだと思っています。


一般受験者の声でMCPの価値を知ろう!

MCP合格のための10の秘訣

初めて触れたマイクロソフト製品はWindows2000でした。学生の頃、パソコンについて興味はあるけれど、OSの動作原理や処理の流れなどの知識は無く、ただ漠然と好きという気持ちだけがありました。某IT会社への就職が決まり、同じ新人教育を受ける同僚に、既に知識を習得している方もいらっしゃって、その影響で…

れいんさんれいんさんの体験レビュー
MCP体験レビューのトップ > かげちゃんさんの体験レビュー