仮想ということで思い浮かぶのが、Windows7でのXPモード。実は使ったことがありませんでした。何故か!?WindowsXP機があるからです。
そして最新のOSであるWindows8では、Pro以上にはHyper-Vという、VirtualPCによく似た機能があります。ただし、初期インストール状態では、この機能は封印されてます。
今回の検証では、このWindows7でのXPモードと、Windoows8でのHyper-V上のXPで比較検証したいと思います。なぜこのような比較を考えたかというと、以下の検証機の構成を見ていただくとわかるとおり、各CPUはVTを搭載しているのに対して、マザー(チップセット)ではVT-dの搭載の有無の差があるからです。
早速XPの検証を始めます。
XPモードは、VirtualPC上にXPを起動させるというものになります。
【検証機のパーツ構成】
CPU:Intel i7-2600K
M/B:ASUS P8Z68-V PRO/GEN3
SSD:Intel 510 250GB
MEM:A-DATA AX3U1866GC4G9B-DG2(4GB*2)
*検証に無関係のパーツは記載してません。
*インストールに割り当てたメモリは、後述のHyper-Vと同じ512MBとしました。
*Intel VTはEnabledにしてあります。
検証には、SiSoftwareのSundraを使用しました。
最初にWindows7での結果を見ていただく。
7で実行
次に、XPモードでの結果。
XPモードで実行
ホストOSである7では順当なスコアが出
ていますが、それに引き替え、XPモードではHDDか?と疑うほどのスコアしか出ませんでした。リードで7の48%、ライトで52%にとどまっている。XPユーザーを7に誘導させるための苦肉の策である所以が伺えますね。
(注)グラフのポイントの位置はほとんど一緒ですが、座標の数値が違います。グラフを見ていただくより、下にあるスコアを見てください。
次に、Windows8での検証に移ります。
【検証機のパーツ構成】
CPU:Intel i7-3770
M/B:Intel DQ77MK
SSD:Intel 510 250GB
MEM:OCMEMORY OCM2400CL10D-8GBN 8GB(4GB*2) DDR3-1600動作
*検証に無関係のパーツは記載してません。
*インストールに割り当てたメモリは、先述のXPモードと同じ512MBとしました。
*Intel VTとVT-dはEnabledにしてあります。
最初に、Windows8での結果を見たいただきたい。
8で実行
ホストOSである8では、先に実行した7と環境の差はあるにしても、こち
らの方がスコアがいいですね。
次に、Hyper-V上のXPでの結果です。
Hyper-V上のXPで実行
XPモードでのスコアより、良い結果が出ました。XPモードと比較してリードが154%、ライトが1
47%となりました。
またホストOSの8と比べては劣るものの、リードで72%、ライトで78%のスコアとなりました。
検証のおさらいです。Windows7での検証はCPU単体のVT。Windows8での検証はCPUとチップセットでのVTでした。現在流通しているほとんどのCPUにVTは搭載されてますが、チップセットにVTを搭載しているのは、77Qだけではないでしょうか!?
たかが、マザー1枚でこれだけの差が出ました。
仮想環境をこれから構築したい方、VT-d対応のマザーをおすすめします。
VTはネットワークでも絶大な効果があるということですが、今回は時間の都合上取り組めませんでした。ネットワークについてですが、仮想環境を構築した場合、仮想スイッチでIPを取得するという具合になります。そこで我が家のネットワーク環境で一つ問題が出てきました。30近くある危機のIPを固定で取得していますが、仮想スイッチでは固定ではなく、DHCPで自動取得するようになります。
どうしようかなと考えた末、ルーター側でMACアドレスに固定IPを指定するやり方をしました。
ネットワーク環境を固定IPにしていて、Hyper-Vの仮想環境を導入しようとお考えの方、参考にしてみてください。
今回のレビューでは、Hyper-Vの導入方法、仮想XPマシンの構築方法は、レビューが長くなるので割愛しました。Hyper-Vの導入方法、仮想XPマシンの構築方法はWindows8のレビューに記載してます。
また、今回Window8のインストールに当たって、EFIインストールしました。EFIインストールの方法も併せて記載してますので、ご覧になってください。