使ってみないことにはどうにもならないので、とりあえず使っていきます。
【 必要な物 】
たったこれだけで使えます。
【 操作される側のPCでの設定 (AMT の準備) 】
[ 00 - LANケーブルの接続 ]
DQ77MK のマザーボードのポートを見てみると、「Intel® AMT」と書かれたポートが。
下に Ethernet ポートもあるのですが、こちらにケーブルを差す必要がありそう。
[ 01 - Intel® SCS のダウンロードと解凍 ]
Intel® Setup and Configuration Software (Intel® SCS) をダウンロードして解凍しましょう。
[ 02 - Intel® AMT Configuration Utility の起動 ]
「ACU_Wizard」フォルダ内に含まれています。「ACUWizard.exe」が本体です。
起動する際に注意なのですが、右クリックして「管理者として実行」をクリックして、管理者権限で実行する必要があります。
[ 03 - Intel® AMT Configuration Utility で設定 ]
起動するとこんな感じです。「Configure/Unconfigure this System」を選択します。
Windows 上から設定をしたいので、「Configure via Windows」を選択し次へ。
AMT のパスワードの設定です。条件は
- 8文字以上32文字以内
- 少なくとも数字とアルファベット以外を1つずつ
- 大文字と小文字のアルファベットを含める
という、なかなか高セキュリティなパスワードを要求されます。
乗っ取られたら困るのでしっかりと設定して次へ。
続いて、設定ファイルの暗号化用パスワードの設定。こちらもしっかりパスワードを設定します。
ひとまず設定は終了。
これで終わりでもいいのですが、このPCに接続する際にIPアドレスが定まっていないのは不便なので、ネットワークの設定を行います。
先ほどやったのと同じように、AMTのパスワードを設定したところまで進んでください。
「Network Settings...」をクリックします。
Windows 上で固定IPを設定しているなら「Use the same IP as the host (for static IP only)」がいいのかもしれませんが、今回は明示的に「192.168.3.77/24」に設定。
77 なのは、使用マザーが DQ77MK だからってだけです。奈々様がどうのこうのうんぬんかんぬん…
あとは、先ほどと同様に次へを押すだけの簡単な作業。
たったこれだけで、AMT を使う準備は完了です。
【 AMT を用いて操作する側 (AMT の使用法) 】
[ 01 - Manageability Developer Tool Kit のインストール ]
Manageability Developer Tool Kit (MDTK) をダウンロードして、インストールを行なってください。特に躓くところはないと思います。
[ 02 - Manegeability Commander Tool の初期設定+α ]
インストール時に次へを連打していると色々とインストールされてしまうのですが、実際に使用するのは「Manegeability Commander Tool」です。とりあえず起動してみます。
起動したら、「Add Known Computer...」を選択。
こんなのが出てくるので、先ほど設定したIPアドレスとAMT用のパスワードを入力します。
左のツリーに追加されました。「Connect」をクリックすると早速繋がります。
繋がると、PCの環境が拝めます。
ツリーの項目を選択すれば詳細も見ることができます。
また、ウェブブラウザから見ることも可能です。
[ 03 - BIOS を弄る ]
「Remote Control」タブを選択し、「Redirection Port」を Enabled に変更します。すると、右の「Take Control」がクリックできるようになるので、クリックします。
「Manageability Terminal Tool」とかいう、新しいウィンドウが開きます。
「Remote Command」メニューに色々と出来ることが表示されます。Power Down は電源ボタンを長押しして切ったようになるので、Windows 起動時には使用はオススメしません。
また、右上の「Soft off (S5)」は接続先のPCの状況を示しています。
因みにパワーステートには S0 から S5 まであります。こんな感じに違うようです。(初めてちゃんと調べた)
- S0: 電源ON
起動状態。
- S1: スリープ
全てのハードウェアとプロセッサの制御情報を保持している。
- S2: スリープ
プロセッサの電源をOFF。プロセッサの制御情報やキャッシュの内容は失われる。
- S3: スリープ
プロセッサとハードウェアの制御情報、キャッシュの内容、チップセットの制御情報は失われる。メモリは維持される。
- S4: ハイバネーション (休止状態)
全ての内容情報はディスクに書き出され、ほぼ電源OFF状態。
- S5: 電源OFF
完全な電源OFF。電力不要。
S5 状態からでもしっかりと起動してくれます。
BIOSを弄るために「Remote Reboot to BIOS Setup」をクリックします。
するとこんな窓が出てくるので、「Request」。
起動を要求されるので、「Power Up」。
コードを入れろとのこと。
操作されるPCを見に行ってみると、
しっかり出ていました。覚えて操作側PCに戻りましょう。アクセスするたびにコードは変わります。
Windows 上でも表示されます。(わかっていたことですが)ハードウェアベースで動いているようで、スクリーンショットは取れませんでした。
入力が済んだら「Submit」して、「Close」。
そうして、暫くすると…
出て来ました\(^o^)/
BIOS を好き勝手弄れちゃいます♪
[ 04 - Windows を弄る ]
PCも起動できるので、『Windows の機能である「リモートデスクトップ」を使えばいいじゃん!』ってなるかもしれませんが、操作対象のPCのリモートデスクトップ機能はサービスから停止してあります(笑)
別の手段で弄ることになりますが、実は先程まで使っていたツールに含まれています。しかも簡単です。
ちょっと戻って来ました(画像の使い回し)。KVM の「Remote KVM Settings」のDisable横の▼をクリックします。
KVM State を 「Enabled - Both Ports」にし、適当にパスワードを入力してOK。
完了したら、「KVM Viewer Standard Port」をクリックしてみます。何の変哲もないウィンドウが現れます。
先ほど、BIOSを弄った「Manageability Terminal Tool」でPC電源をONしてみると…
Windows が立ち上がりました!
Aero もしっかり効いたまま。
もちろんシャットダウン・再起動可能です!
もし、下のように鍵マークが出た時には、6桁の「ユーザー同意コード」を入力して Enter を叩けば繋がります。
[ 05 - CD/DVD から起動する ]
使いたいディスクを光学ドライブに挿入 or イメージを用意ます。
今回は Windows 7 のインストールディスクです。Norton Ghost 15 のディスクは何故か動かなかった…
「Manageability Terminal Tool」のメニューから、リダイレクトしたいドライブを選択します。今回はRドライブ。
ディスクのリダイレクトを有効化します。
再起動してディスクからブートします。
普通にPCにディスクを入れたように起動します。
おなじみ(?)の画面が現れました♪
流石に再インストールはしたくないので、ここで終わりにしてしまいましたが、インストール終了まで進められそうです。
唯一の難点としては、Windows 上ではドライブの中身を使用することができないことでしょうか。
これは Intel® VT に並び、個人での利用でも十分に利用価値のある機能でした!