自作ユーザーでもメリットがある,AMT機能を検証していきます.
AMTクライアントPC(管理される側)は,vProプラットホームがマストです.
AMTクライアントPC(vPro)は,Q77とi7-3770を組み合わせたWindows 8 Proとします.
管理PC(操作端末)は,Z77とi7-3770Kを組み合わせたWindows 7 Professionalとします.管理PCは,管理ソフトウエアが実行できれば,何でもOKです.
★AMTクライアントPC(管理される側)の設定
DQ77MKマザーボードのAMT専用BIOS画面(Intel Manegement Engine BIOS Extension MEBx Login)に入ります.POST画面でctrl+Pを押すか,F2でBIOS画面に入った後でctrl+Pを押すこと(この場合は,BIOS画面を抜けた段階)でAMT専用画面に切り替わります.
MEBx Login を選択
初回起動時に初期パスワードを求められるので,"admin"と入力.
その後,新しい独自MEパスワードを入力.
このパスワードは,ストロングパスワードが必要で,大文字,小文字,数字,特殊文字のすべての組み合わせた8文字以上となります.
詳しくは,こちらのリンクから ”MEBxのパスワードとダイジェスト認証のadminユーザーのパスワード”
外部リンク(DL先)
確認の再入力を行います.
Intel AMT Configurationを選択.
”SOL/IODER/KVM”を選択.
上4項目が<Enabled>であることを確認.
”ESC"で,画面を戻り,”User Consent”を選択.
”User Opt-in"の項目をNone/KVM/Allから選択します.
None:KVMリモートコントロールに,ローカルユーザーの同意無し
KVM:KVMコントロールに,ローカルユーザーの同意が必要
All:SOL,IDER,KVMすべてで,ローカルユーザーの同意が必要
”ESC"で,画面を戻り,”Network Acess”を選択し,”Y”を入力.
”ESC"で,画面を戻ます.
MEBx EXITで抜けて,シャットダウンしておきます.
★管理PC(操作する側)の設定
AMT機能を使うためには,管理PCにコントロールソフトが必要です.何種類か存在しますが, Intel System Defense Utility と Intel vPro Platform Solution Manager を試してみます.
実は,Intel System Defense Utility では,接続は出来ましたが,電源On以外のコントロールが出来ませんでした.
Web上コントロールも合わせて,記載しています.
① Intel System Defense Utility
Intelのサイトから Intel System Defense Utility をインストールします.
外部リンク(DL先)
デスクトップに作成されたショートカットから,起動します.
”既知のコンピュータを追加”をクリック.
IPアドレスを指定して,AMTパスワードを入力.
左ペインにAMT-PCが現れます.
そのPCをクリックすると,接続画面が現れます.
"接続"をクリック.
一般情報に接続したAMT-PCの情報が出てきます.
一番下のウエブインターフェースをクリックすると,ウエブベースでも確認できます.
お気に入りに登録しておくと,Intel System Defense Utility を使わずに,直接WEBだけでコントロールできるようになります.
その1:Intel System Defense Utility からコントロール
リモートコントロールタブをクリック.
ここで,電源ON/OFF,BIOSコントロールなどが出来るようになります.
システム制御のタブをクリックすると,制御系の設定が出来ます.
資産管理のタブをクリックすると,ハードウエア情報も確認できます.
その2:WEBからコントロール
お気に入りに登録したIntel Active Management Technologyの画面を開きます.
ロングイン画面になります.
ログインすると,Syatem Status画面になります.
電源がOffであることがわかります.
左ペインにメニューがあり,Hardware Infomationをクリックしてみます.
System
Processor
Memory
Disk
Web上で,一通りのシステム情報が得られます.
Event Log
いよいよ,Remote Controlです.
電源はOffでしたので,電源Onが可能になります.
起動オプションも設定できます.
Send Commandをクリックすると,すこし待たされます(すべてのコマンドで20秒の様です).
System Statua画面を見ると,きちんと電源Onになっています.
Remote Controlに戻ると,操作可能なコマンドが変わっています.
② Intel vPro Platform Solution Manager
Intelのサイトから, Intel vPro Platform Solution Manager をインストールします.
外部リンク
起動直後の画面です.
Deviceの横にある”+”をクリックします.
AMTクライアントPCの設定を入力します.
Edit Device Settings画面で,コントロール対象のAMT-PC(AMTクライアント)のIPアドレスをGeneralに入力.
Credentialsに,AMTクライアントに設定した User Name:adminとPasswordを入力.
自動接続する場合,Auto Connenctのチェックボックスをチェック.
”Save”で,保存&画面を閉じる.
右ペインに,AMTクライアントPCが追加されます.
そのAMTクライアントPCをクリックすると,上部に対象PCが現れます.
右上のセッティングをクリックします.
Save machine list on exit のチェックボックスをチェックしておきます.
コントロール可能なメニューを見てみます.
a)アラーム設定
AMTクライアントPCにアラームが設定できます.
b)資産インベントリ
ハードウエア情報の一覧が得られます.
c)イベントログ
イベントログ情報が得られます.
d)IDE-リダイレクション
CDドライブやISOイメージファイルの指定が出来ます.このため,OSのリカバリーや再インストールが可能です.
IDEリダイレクション方法
1.Go into the Power Management Plug-in :電源管理プラグインに移動
2.Select IDE-r :IDE-Rを選択してください
3.Select Boot Source :ブート・ソースの選択
4.Start your IDE-r session :IDE-Rセッションを開始します
5.Select Reboot :再起動を選択してください
e)KVMリモート・コントロール
REALVncを使ったKVMコントロールが可能です.ただし,Free版のため画面に邪魔者が残ります.
Settingで,画面設定ができます.
f)電源管理
通常起動,BIOS起動,IDEリダイレクション起動が選択できます.
g)シリアルオーバーLAN
SOLコンソールが使用可能です.
では,実際にコントロールしてみます.
KVMリモートコントロールで,”Connect”をクリックします.
通常起動(電源On)
”Pwr mgmt”で,”Normal”を選択肢,”Turn On”をクリック.
Windowsが起動し,初期画面になります.
あとは,普通にKVM操作可能です.
次に,最大の目玉であるBIOS起動させてみます.
”Pwr mgmt”で,”BIOS”を選択肢,”Turn On”をクリック.
来ました,BIOS画面.
しかし,皆さんもお気づきのように,VNCの邪魔な画面が残ったままです.RealVNCのFree版では残るようです.
また, Intel System Defense Utility は日本語対応していますが, Intel vPro Platform Solution Manager は英語のみです.
通常操作であれば,リモート起動さえ出来れば,慣れた操作しやすいリモートデスクトップが利用できます.
しかし,BIOS起動やIDEリダイレクションは,リモート操作できませんが,AMTクライアントPCなら,それが可能になります.
このように,AMTを使うことで,Intel System Defense Utility, Intel vPro Platform Solution Manager,または Web上から,AMTクライアントPCの電源がOffであっても,システム情報の収集や,リモートコントロールが可能になります.