今回のプレミアムレビューは、いつもと違ってお店に出向き、その場でスーツのフィッティングとお直しをしてもらう段取りになる。

ネット通販も充実しているサカゼンではあるが、実店舗である馬喰町支店で実物を見ながら商品を選ぶ事が出来るので、非常に有難かった。

指定された階に上がると、一番目立つ場所にデデ～ンとディスプレイがされていた。

HYBRIDBIZ(R) スーツは 伸びるスーツのバリエーション以外にも数パターンの商品展開をしているのだが、今回のレビューでは、オールシーズン仕様に近い背中の裏地が無いタイプの伸びるスーツから選択させていただいた。

ディスプレイには、伸びるスーツの生地が置いてあり、どれくらい伸びるのかを試す事が出来た。

生地を引っ張てみると、『ニョィ～ン』といった擬音が当てはまるような、伸びっぷりを示してくれた。

また、折角の伸びるスーツではあるが、下に着るワイシャツがボトルネックとなってしまう為、伸びるワイシャツも展示されていた。

担当さんによると、普通のワイシャツでも十分伸びるスーツの恩恵を感じる事ができるそうだが、このようにディスプレイされているからには筆者も試してみたいと自費で購入をする事にした。

上手い商品の陳列である。

余談ではあるが、夏向けの裏地がメッシュになっているHYBRIDBIZ(R) スーツもあり、夏場もスーツを着る職場の方は一見の価値がある涼しいタイプのHYBRIDBIZ(R) スーツも置いてあった。

これからの季節には注目の商品だ。

HYBRIDBIZ(R) スーツ・リラ×スタは人気商品になるので、サイズによっては欠品もチラホラとあったが、筆者の体型であるAB7では、４種類の柄から商品を選ぶ事が出来た。

※左から黒ストライプ・黒・紺ワッフル・紺

いづれも黒系×２と青系×２といった、オーソドックスな色と柄で万人受けするデザインの生地だ。

ラインナップとしては、ブラック無地・ネイビー無地・ダークグレー無地・ブラックシャドーストライプ・ブラックストライプ・ブラックシャドーヘリボーン・ネイビーチェック（筆者の選んだ紺ワッフル）の７種類あるようだが、裏地に背がある冬物も含まれている。

当日付いていただいた担当のL氏によると、大きな格子柄など好き嫌いの分かれるデザインのものも以前のラインナップにはあったようだが、現在サカゼンさんの中で一番の売れ筋商品であるHYBRIDBIZ(R) スーツなので、一番選ばれる色と柄で、商品が余らないラインナップになったという事だ。

筆者としては、HPにある

ホントのところ、どうなの？HYBRIDBIZ【スーツ編】

に出てきた、青い大きな格子柄のスーツを希望していただけに肩透かしを食らった気分だが、スーツを並べていただいた瞬間に『これだ！』という紺の小さな格子柄のスーツ（ネイビーチェック）に一目ぼれ(*´▽｀*)

※パッと見は紺のワッフル

昨年より、飲みに行く機会が増えすぎた結果、10kgも太ってしまい、最近爽やかさのなくなった筆者にも、紺色のワッフル柄のHYBRIDBIZ(R) スーツを着れば爽やかさが復活する事間違いなし！

と色と柄選びはあっと言う間に決めることが出来た。

袖も通してみた第一印象は、

『軽い！』

ともかく軽い！

右手を入れて、左手を入れる時のツッパリ感がまったく無い！

その後、肩を入れて襟筋を直す時にもどこにも引っ掛かりが無く、スルッと入る感じが新しく、今まで着てきたどのスーツとも違った感触だ。

早速羽織った上着を脱いで、ズボンを持って試着室に入る。

ノータックのストレートパンツなので、足を入れる時の抵抗をイメージしながら足を通していくと、

『スルン』と入る。

これもまた、新感覚！

見た目はしっかりとシルエットがある普通のノータックパンツなのに、ジャージを履いた時のような抵抗の無さが面白い。

この手のパンツは、履いた後に膝を曲げると太ももが締め付けられ、膝の後ろの血流が止まるイメージなのだが、HYBRIDBIZ(R) スーツは、伸縮性のある包帯で巻いているようなキツくも苦しくもない心地よいフィット感(*´▽｀*)

骨折した時に半年ほどお世話になったあの懐かしい感触！（わかる人は少ないかもｗ）

通常『AB7』というサイズは（身長１８０ｃｍ）（胸囲１００ｃｍ）（胴囲９０ｃｍ）というサイズが標準で、筆者の場合は若い頃に色々とスポーツをしていた影響か、胸囲の部分が１０５ｃｍと大きい為、普段はイージーオーダーで、上着はBB７、下はAY7やA7といったように別々にチョイスするか、オーダーをしないと体型に合わないのだが、HYBRIDBIZ(R) スーツの上着は、胸囲が１００ｃｍにもかかわらず窮屈さも、締め付け感もなく、無理なく手を上げる事が出来て驚きの連続だ。

ズボンは、１年間１０ｋｇ増の影響でプヨンプヨンになったお腹のお陰で、ベルトをしないと気持ち下がるかな？！

というフィット感だった（悲）

担当のL氏が一度HYBRIDBIZ(R) スーツを着ると、普通のスーツが着れなくなるお客様が多いとお話しされていた事に、動き回ったわけでもないのに納得してしまいそうになる程の気持ちの良い着心地だ。

ズボンのウエストも2.5cmから5cm程伸びるとの事なので、飲みに行った時もこのズボンであれば、ベルトを緩めるだけで済みそうだ。

ウエストのボタンを外し、だらしない格好になってしまう筆者の姿は、もう見せる事もないだろう。

生地の高い復元力を謳っている商品だが、実際の所どうなのよ？

という訳で、一日着たスーツで、特にシワの酷いスラックスを見てみる。

※シワが分かりやすいように画像は明るく調整しています

膝の裏の辺りは流石にシワシワになっている。

一日寝かしてみると、シワは完全には消えていないが、かなり薄くなってきていた。

二日寝かしてみると、シワをほぼ無くなってた。

よ～く見てみれば薄っすらとシワっぽい物が見えなくもないが、普通のスーツではここまで回復はしてくれない。

4月２０日から約４週間、１日置きにスーツを着て、Aのパンツを７回、Bのパンツを６回履いてみたが、この復元力は全く損なわれることがなかった。

 ズボンは何度か雨で濡れてしまう事もあったが、その程度では折り目もシッカリと残ったままだったので、手間のかからないスーツである。

しかもパンツは洗えるタイプなので、クリーニング代も節約する事が出来るのが地味に嬉しい。

伸びる事によって動きを阻害しないHYBRIDBIZ(R)ではあるが、どれくらい伸びるのかを試してみた。

袖部分は、約４ｃｍほど、引っ張ってみると伸びる。

肩まわりが上に引っ張られる事もなく、肘が引っ張られることもなく腕を水平に肩の位置で交差させることが出来た。

この秘密は生地が伸びるという事だけではなく、裏地の立体カットや、生地が伸びた時にも追随できるように、余裕を持たせた縫い合わせなど、細かな点の積み重ねで出来る動きのようだ。

普通のスーツでは考えられない位、肩回りに余裕を持たせた裏地になっている。

可動域が広い為、これくらい　ボッコ～ン　とプリーツ加工というか余裕を

持たせないと、あの肩回りグルングルンな、伸縮性が発揮されないのだろう。

これらの伸びる為の加工によって、腕を曲げたり、肩から背中を丸めてみたり、屈んでみても

ジャージのように動きを阻害することなく身体を動かすことができた。

 追記

普通のワイシャツでも十分恩恵を受けられるHYBRIDBIZ(R)だが、ワイシャツも伸びるワイシャツを着てみた。

こちらは、スーツに比べると伸びが少なく、約２ｃｍ程度伸びる位だが、スリムタイプのワイシャツとしてはかなり動くことの出来るものになっている。

この伸びるワイシャツを着る事で、肘を曲げた時のワイシャツで血管が抑えられる感が減少したが、初めてHYBRIDBIZ(R)を着た時ほどの衝撃は無かった。

だが、確かにセットで着る事によって、リラックス感は高くなった。

ワイシャツでいる事の多くなるこれからの時期に、ノーネクタイでも着れる襟の高めのデザインなので、単品でも十分な商品だ。

簡単タープテントを上着のボタンを閉めたまま、立ち上げてみた。

この動作は、普通のスーツでもやれなくはないが、上着のボタンを閉めたまま屋根部分の固定（バンザイ動作）をする事は出来ない。

屋根を広げるのに、テント内に潜り込む時もズボンの腿の部分を上に引っ張っらなくても、そのまま大股でしゃがむ事ができた。

※追記2015-5-16

逆上がり

逆上がりをする時の『蹴り足』や、着地時の『肩回り』など、普通のスーツだったら破れかねない伸びを感じた。

ちょっと高価な運動着としても活躍できること間違いなしなスーツだ！

シンプルなデザインで、ポケットや襟などオーソドックスなデザインになっている。

リラ×スタのスタイルを謳っているのだから、もう少し冒険したデザインでも良かったのに・・

と思ってしまう位万人受けするデザインだ。

この辺りのデザインは個人の好みや、流行などもあるので一概には言えないが、個人的にはノッチドラペルはもう少し狭く、胸ポケットや、サイドポケットは少し斜めになっているものが好みなのだが、デザイン色が強い物よりかは長く着られて良いのかもしれない。

※HPより引用

縫製は、中々細かい。

通常吊るしのスーツで柄物を選んでも縫い目と柄がキレイに並んでいる事は少なかったりもするが、HYBRIDBIZ(R)は、可能な限り柄が合わさっている。

ウエスト部分もシャープに見えるように括れたデザインをしているのだが、この部分もバッチリと柄を合わせている。

元々、このような伸縮性のある生地を縫い合わせるのは技術力が必要に思えるが、それをこの価格でやっている所が素晴らしい。

バックスタイルは『サイドベンツ』を採用している。

『センターベント』か『サイドベンツ』

この部分も好みが分かれるところだろうが、『センターベント』は乗馬時に引っかからないように切り込みを入れた名残で活動的なイメージ。

『サイドベンツ』は腰に剣を挿していた名残で英国製スーツな造りに多く採用されているようだ。

筆者のように、スーツを着て車の運転をする事が多いと、サイドベントでないと変なシワが入り易いのでこの点は大満足だ。

今までに着た事のある、どのスーツとも違った着心地♪

単純にフィットしているという事であれば、A社やV社やZ社などお付き合いで何着かオーダーをしたものを持っているが、それらのフィット感とはまた違った軽い着心地。

また、その手のオーダースーツの生地は番手が細い為、痛みも激しいが、HYBRIDBIZ(R)スーツは普段のヘビーユースにも耐えられそうな生地なのに、オーダーをしたかのような不思議なフィット感が面白い。

袖を通す時のツッパリ感もなく、羽織った時に肩全体を包み込んでくれるようなフワッとした着心地は、カーディガン等、ゆったりとしたサイズの服を着た時の用だ。

しかし、見た目にはピッタリとフィットしているという、視覚と着心地のアンバランスは新感覚だ！

肩回りの動きが阻害されないので、肩が凝る事もなく快適に仕事が出来た。 

ちょっと残念なのは、選んだ生地にも依るのだろうが、筆者の選んだワッフル生地は少しゴワゴワとした触感な所だ。

折角の新感覚に、ザラリとした触り心地は少し興醒めだが、それを補って余りある軽い着心地だ。

一度でも着てみれば、決して高くはない価格設定だが、定価だと初めて買うには少し勇気のいる価格だ。

是非、１パンツのバージョンをラインナップしていただきたい。

楽なスーツはカジュアルに見られすぎるし、カッチリとしたスーツは動き難い。 

ビジネスシーンで着るスーツは、窮屈な物という概念を見事にぶち壊してくれるスーツだ。

サカゼンと言ったら、イシちゃん（ホンジャマカ石塚英彦）が宣伝してる、太った人でも着れる特大サイズのスーツが置いてあるお店というイメージしか持っていなかった筆者には、こういったラインもあったのかと、勉強不足を痛感させられた。

抜群の着心地と着用時の軽さ！

動いた時の締め付けられる事のないフィット感！

シリーズ名通りの、ラク（に着れて）×スタ（イリッシュ）な着心地は非常におススメできるが、難点はその価格か？！

定価で69000円※ネット通販の方が安い

という価格は、２パンツとはいえ、決して安い価格ではないが、

現在セール中（2017-5-14現在）で45,800円は中々良い値段だと思われる。

一度でも購入して着てみれば納得の価格ではあるが、初めの一歩を踏み出すには定価だと

ちょっと躊躇う価格設定だ。

消費者としては価格が熟れてくると、もっと手を出しやすい商品になってくるだろう。

筆者の拙い文章では、HYBRIDBIZ(R) スーツの良さを伝えきる事が出来てはいないと思う。

秋冬のラインナップから１パンツで少し求めやすい価格設定の商品がラインナップされるかもしれないという事なので、それまで待ってみるのも一つの手ではあると思うが、ウォッシャブルパンツなので、２パンツセットという魅力も捨てがたい。

いきなりスーツを試してみるのは怖い！

という諸氏には、これからの季節、クールビズを採用している会社も多いかと思う。

そんな時に、スラックスから試してみるのも一つの手だ。

手頃な価格で、この伸びるジャージのような着心地の良さを体験する事が出来る。

東京、神奈川、千葉、埼玉、栃木、宮城、愛知と１都６県に実店舗があるので、

 近くにサカゼンがある諸氏は、筆者に騙されたと思って是非一度袖を通してみて貰いたい。

筆者のようなスーツを着て動くことの多い諸氏であれば、この魅力に嵌る事は間違いないだろう。

惜しむらくは、淘汰されてしまった多彩なラインナップだ。

もう少し色や柄の選択肢が欲しいと思うのは筆者だけではないハズ。

２着目、３着目が欲しい時に今のラインナップだと筆者としてはいささか物足りない。

その点は、商品の流動性の話しになるので、売り手としては難しい所だとは思うが、

新たにHYBRIDBIZ(R)のファンとなった者としては増やして貰いたい所である。