レビューメディア「ジグソー」

アウトドアでは何を見ることが出来るかわからないから双眼鏡は楽しい

 

ニコンのモナークと言えば、野鳥観察をするのに使われる双眼鏡の中でちょっと高いけどどうしようかな??っていう機種である

今回はこの双眼鏡をGetNavi編集部&Zigsow企画のお誘いがあり、試させていただく機会があったので、ここに使用感をレビューしていきたいと思います

 

 

Zigsowはパソコンが得意分野のコミュニティーサイトなので、双眼鏡に関してはあまり興味の無い方も多いと思います、そこで今回のモナーク7について軽く説明を入れておきたいと思います

 

ニコンの双眼鏡はフラッグシップ機が EDG ここから、HGL、モナーク7、モナーク5、プロスタッフ7s、プロスタッフS とシリーズ化されています(その下にもちろん廉価版もある)

 

詳しく性能をご覧になりたければニコンのHPからご覧下さい

 

と言うわけで、EDGシリーズが22万円をオーバーする中でモナーク7は4万5千円となっており背伸びさえすれば買えるかもしれないシリーズと理解しても良さそうです

 

製品の仕様をニコンのHPから引用すると以下の通りです

 

Nikon 双眼鏡 モナーク7 8×30はその型番通りに8倍で口径が30mmという事になります。

シリーズとしては10x30もありますが、倍率が大きくなると双眼鏡も大きくなり重くなるのがレンズ物の欠点です(5gだけしか重くなりませんが・・・)

モナーク7 8×30俗に言う中型機という位置づけにあると言って良さそうです

 

倍率についてですが、8倍の双眼鏡だと100mの所の被写体が計算上100m÷8=12.5mと言うことになり、12.5mの距離から肉眼で見た映像が双眼鏡から見た映像になると言うことに理屈上はなります

 

またレンズの明るさは14.4と明るく十分だと思います、レンズの特性上口径は大きくなればなるほど明るくなりますので暗い場所でも有利になります

 

アイレリーフも15mmきちんと取られており、メガネの使用頻度が高い日本人にも優しい作りになっていると言っても良さそうです

 


 

 

 ●実際に外に持ち出して使って見ました 

 

昼間の河川敷ですが、MONARCH 7 8X30 と 失礼ながらその辺にあったおもちゃの8倍双眼鏡を持って出かけました、双眼鏡の映像は、手持ちでi-Phone6+で撮っていますので、上が削れたり下が削れたりして今ひとつですが、本来の画像はもっと綺麗だと認識して下さい(あくまで参考までにお願いします)

 

ライブビュー双眼鏡などのアタッチメントを買えばもっと鮮明に写すことが出来そうです・・・

 

あと、肉眼で見た画像はもうちょっと大きく見えます

 

早速見てみましょう

 

まずは、i-Phone6+ でのベタな写真です

こんなイメージでした

手前で、野球の試合をしていて遙か彼方でサッカーの試合をしています(夏の河川敷の一コマです)

これをMONARCH 7 8X30 で見るとこんな感じです

流石、8倍よく見えます・・・遠くまで鮮明に見えますよね

さて、見えているだけではよく分からないので、家にあったおもちゃの双眼鏡(8倍)の画像と比べてみましょう

これですね、その辺のホームセンターで1000円~2000円位で売ってそうな双眼鏡です

これがその画像・・・(レンズ径が小さいので写真を撮るのに難航しています)

解像感が全く違いますね・・・(^^;)

MONARCH 7 8X30 はハッキリ、クッキリ写っていますが、おもちゃの双眼鏡はモヤがかかったみたいです

端の高速道路は曲がってしまっています、尚且つ、レンズの端の方がピンぼけしてしまっています

色も、おもちゃの双眼鏡は悪名高きルビーコートがされていますから、緑の芝生の色が微妙に悪いです

真ん中はまだしも端の方がひどいですね、当然と言えば当然ですが、一度MONARCH 7 8X30使っちゃうとおもちゃの双眼鏡は使いたくなくなってしまいます

 

その差はやはりこのレンズの大きさによる所が大きいと思います

比べてみると大きさは歴然です

 

このレンズの大きさが明るさに貢献しているんでしょうね

 

解像感の切れの良さが分かる様にもう一枚写真を撮ってみました

スカイツリーです、アンテナの細かい部分、鉄骨の一本一本の再現性がすばらしいです

 

 


 

 ●性能は分かった・・・使い勝手はどうなのか??

    重さは、大きさは??  

 

おもちゃの双眼鏡と大きさを比較してみました

上にのせて見ると・・・

同じ8倍なので長さはほとんど変わりません、全出のレンズの大きさの比較からレンズの大きさは明確に違いましたが長さはほとんど変わらないんですね

 

重さは458gになっていますが、これはゴムの蓋とかが付いていて、使う時の実際の重さ(カタログスペック435gで無い)になっているからでしょう

 

それでも一昔前の双眼鏡と比較したらとてつもなく軽いです

 

車のダッシュボードに入れてみました、小さいので問題なく入ります

これなら、いつも車に入れておいて出先でちょっと見たい物が出たらサッと取り出して見ることが出来ますね

 


 

 

双眼鏡って本当は写真を撮る物ではないんだけど・・・

 

やっぱりレビューをやるために写真を撮りたいんですがアタッチメントが高すぎます

例えば・・・

 

コーワ iPhone用フォトアダプター TSN-IP6

http://www.kowa-prominar.ne.jp/news/2015/0216-1.html

 

とかあるのですが、元々双眼鏡は写真を撮って楽しむ物ではないので無いのかもしれません

2週間のために6000円払うのもいかがな物かと思うので、自作してみましょう

(いつものプレミアムレビューみたいにいただけるのなら買うんですがね・・・)

 

他社の商品などのHPを参考にi-Phone を使って双眼鏡で写真を撮るアダプターの仕組みを勉強します

大体こんな感じなんですね

 

理屈は分かりました、ポイントとしてはレンズの中心にi-Phoneのカメラのレンズを平行に当てるというのが大切になってきます、誤差はほとんど許されないのでそこをクリアしないといけません

 

まずは材料を集めます

 

安く上げるために庶民の味方100円均一へ行って材料を物色しましょう

 

前出のアタッチメントを見る限りにはファインダー部に固定するだけなので、この二つで行ってみたいと思います

 

この醤油差しは蓋の部分のみ使いますポリスチレンで出来ています

この蓋がちょうど良い大きさでした

こちらはi-Phone側にはめ込む方のケースです素材はポリカーボネイトです

穴の加工までしてありますから楽ちんです

これで100円ですから頭が下がります

 

早速作ってみましょう

まずは仮置きしてみますこんなイメージになります

レンズ穴を開けるのでレンズの径を計ります、8mmでした

センターに穴を開けるのですが、この蓋はセンターが凹んでいて超理想的です

このまま開けることも出来ますが一応下穴を開けます

やっちまいました、いきなり下穴から手抜きして、8mmを電動ドリルで開けたんで割れちゃいました、もう一クラス下の径のドリルで開けるべきでしたね

 

まあ、どうせ接着しちゃうので関係ありません(^^;)

 

しかしながら、よい子の皆さんは逆さまにして当て木の上で穴を開けましょう

終わったら接着です。場所を慎重に合わせて接着します

 

まずは脱脂して汚れを落とします

 

今回は張り合わす材質が違うので、セメダインのPPXを使いました

ちゃんと接着しないと i-Phoneを落とすか、MONARCH 7 8X30 を落とすかという悲しい事態が起きますのでここは手を抜いてはいけません

このPPXセットは優れものです、ほとんどの素材が接着出来ます

接着時間は30分です

これで完成です

少しだけ緩いので、牛乳パックを短冊状に切ってはめ込んで調整しています

 

ほんのちょっと、表面に凹凸があるのでしょうね、厳密に垂直に真っ直ぐ接着されないので、ここで紙を挟んで微調整します

ついでにダイソーで三脚アダプターを買ってきました、これで三脚にも取り付けることが出来ます

 

 


 

 ●アダプターが出来たので早速写真を撮ってみました 

 

川でモーターボートで遊んでいる人がいました、涼しそうですね、この様に鮮明に写ります

 

モーターボートは動きが速いのでi-Phoneのノーマル映像を撮ることが出来ませんでしたので、普通の景色で比較してみましょう

 

まずは単純に遠くを見てみましょう

 

これがi-Phone6+での写真です

MONARCH 7 8X30 +手製アダプター+i-Phone6+で撮影した物・・・左右のケラレはご容赦いただきたいです(まだ、慣れてないんで・・・)

対岸の様子がよく分かります

 

続いてアウトドアに付きものバードウオッチング??

 

現在38℃と言うことで、猛暑で鳩が日陰で休んでます

早速バードウオッチングして見ましょう

 

上がi-Phone6+で、下が MONARCH 7 8X30 +手製アダプター+i-Phone6+です

鳥の毛並みまで良く見えます、いまいちピントが合わないのはi-Phone側のピント合わせの限界です(双眼鏡のせいでは無い)

 

鉄橋も撮ってみました

 

 

鉄橋を走ってくる電車も撮りました、遠くなので分かりにくいですが、MONARCH 7 8X30 を使えばハッキリ見えます

 

上がi-Phone6+で、下が MONARCH 7 8X30 +手製アダプター+i-Phone6+です

真ん中のトラスのあたりが写っていますが綺麗に見えています

 

続いて、双眼鏡と言えばスポーツ観戦でしょう

 

上がi-Phone6+で、下が MONARCH 7 8X30 +手製アダプター+i-Phone6+です

土手の上からホームベースに向かって撮った物です

この距離でもハッキリとノックをしている人と守備をしている人が分かります

これならドーム球場の外野からバッテリーを見ることが出来そうです

 

アウトドアって言ったら、星を見ないとねえ

 

と言うことで、今月はブルームーンが見えると言うことで月を見に行ってきました

夏は湿度が高く水蒸気が多いのでモヤがかかった様な空になって星を見るには向きませんが、月なら明るいので別格です

 

MONARCH 7 8X30 +手製アダプター+i-Phone6+

どうです、この解像感、良いですね、もっと田舎の山の中に行けばもっと見えると思いますが、仕方無しです大きなクレーターまで見ることが出来ます

これなら夏休み子供に月を見せたり、皆既月食なんかを手軽に観察出来ます

ちなみに今年の9月28日はスーパームーン(地球にいちばん近づいた状態で満月になること)もありますから双眼鏡があれば楽しめそうです

 

こうやって写真を撮っていると色々な楽しみ方が出来ると言うことが分かりますね

MONARCH 7 8X30 と i-Phone6+で写真を撮ってみましたが、i-Phoneで写真を撮ればこのままFacebookに投稿と言うことも出来ます、出先で望遠で見た写真をUp出来るので感動をそのまま伝えることが出来ます、双眼鏡+i-Phone 侮れません

2週間のレビュー期間ですが、名残惜しくなって来ちゃいました

更新: 2015/08/02
総評

満足出来るバランスの取れた双眼鏡

軽いので疲れないし、大きさもコンパクトなので、鞄に入れてさっと持って行けるのが非常に良いと思います

 

基本とも言える見ると言うことに関しては、解像感は流石レンズのニコンの双眼鏡と言って良いと思います

尚且つ防水されていますので、船などに持って行っても気にならないのは非常に良いと思います

明るくハッキリ見えるので、覗いていて疲れません

 

またコンサートなどで使用している時に隣の方に見られても、その高級感の漂うボディーはプラスティック感全開のホームセンターに売っている機種と違って、所有欲と優越感を満たすことは間違いないでしょう

 

ニコンらしい基本に忠実な出来の双眼鏡と言っても良いと思います

更新: 2015/08/01

【GetNavi編集部からの質問】


●「MONARCH 7」のファーストインプレッションを教えて下さい。サイズ感、デザイン性、高級感などはいかがでしたか?

 

ぱっと見た目のサイズ的にはとても小さいと思いました、同じ8倍のおもちゃの双眼鏡と比較すると長さ的にはほとんど一緒だったので驚きました。デザインもニコンの一眼レフのレンズの様にロゴなどは金文字が入り、つや消しの装飾がされている筐体は所有欲を満足させる物があります


●「MONARCH 7」をアウトドアキャンプで使用した際の使い勝手、見やすさ、重さ、携帯性などはいかがでしたか?

 

映像の切れは流石ニコンの商品で非常に良いと感じます、安物の双眼鏡だと中心部はピントが合っていますが、周りはボケてしまっていて見ていて総じてぼんやりと見える感じになるのですが、この双眼鏡は周囲まで明るくハッキリ見ることが出来ます

 

ピントのダイヤルの操作性もダイヤル自体が大きく回しやすく、手袋をしていても回せる位大きいので、冬のアウトドアには最適だと思います


●バードウォッチングや星空観察、自然鑑賞など、アウトドアには多彩な楽しみがありますが、具体的にどういったシーンで双眼鏡は役に立ちましたか? それぞれの感想、感動を教えて下さい。

 

アウトドアにおける双眼鏡の使い方は、何か決まった事をやるために持って行くという使い方よりは、ある時は遠くの山の景色を見る時に使ったり、又ある時はキツネなどの野生動物の動きを遠くから覗いたり、夜になったらちょっと天体を見たりしてどちらかと言えばこれ専用に持って行くと言うより何が起こるか分からない自然との出会いにオールラウンドで合わせられる機材だと思います

 

動きが速く写真は撮れませんでしたが、蝶などは近づくと逃げてしまいますので花に止まって休む様子や羽の模様を見ようと思った時に非常に役立ちました

 

トレッキングをしていて、遠くに熊がいたらそこから望遠鏡をセットして様子を見ることなんか出来ませんし、立ち入り禁止のロープの中に高山植物が咲いていた時に、よく観察するためには双眼鏡があった方が便利ですし楽しいと思います


●アウトドアにはやはり双眼鏡が必須でしょうか? 肉眼だけの場合と違って、どのような楽しさが加わりますか?

 

アウトドアの内容にもよりますがトレッキングなどなら、あると非常に便利だと思います

ただし、登山に出かける場合では、状況によっては1gでも重量を減らしたい時が出るかと思います、その時は持って行くことをためらうかもしれません

持てる荷物の重量に余裕があれば、雨が降っても大丈夫な防水仕様になっている双眼鏡を持って行けば楽しいこと間違いないでしょう

車で遊びに行く場合はダッシュボードに忍ばせておくと楽しみがぐっと増えると思います

 

今回お借りする期間がほぼ2週間だったので実現は不可能でしたが、この双眼鏡を持って知床の遊覧船に乗ってヒグマの動きや番屋での鮭漁などを見てみたいと思いました、過去に行ったことがありますが、海水の飛沫が飛んでくるので、防水の機材以外は使うのを躊躇するからです

 


●軽量で防水の「MONARCH 7」を、今回のアウトドアキャンプ以外ではどのような場面で使ってみたいと思われましたか?

 

大きさが小さくクッキリハッキリ見える双眼鏡なので、ドームでのコンサートに最適だと思います、倍率の割には軽いので、女性ユーザーにも向いていると思いますし長時間見ていても疲れないと思います。なのでジャニーズお宅さんなどには、推しメンの顔がハッキリ見えますので、出した金額なりの得るものがあると思いますし、隣の人とのギミック比べなんかでも愉悦感が得られると思いますのでお勧めです。


●最後に「MONARCH 7」の全体的な感想を教えて下さい。

 

メガネを使用している関係もあり、双眼鏡はこの20年位ほとんど使うことも無く、小さな双眼鏡をたまに使うだけで普段は一眼レフに望遠レンズを付けて代用していました

メガネっ子には双眼鏡では像が綺麗に見えにくい事もあって双眼鏡は使いにくいからです

今回使って見てMONARCH 7 8X30 は、アイレリーフも15mm取ってありメガネっ子にも優しい作りになっています

 

防水性能がされていて、軽くてクリアな映像が簡単に見られる「MONARCH 7」はアウトドアに一つ持って行けば非常に便利だと思います

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