レビューメディア「ジグソー」

タイトでダイナミックで密度の濃い音質.まさに密閉型プレミアムヘッドフォンとしての王道!

 更なる高みを目指すためのプレミアムヘッドフォンADL H128のプレミアムレビューをお届けします.

 

 

 音質や使用感のレビュー前に,全体的な概要をレビューしておきます.

 

 まず,内容物です.

 

外箱:

 

 

内箱:

 

 

専用ケース:

 

 

ADL H128:

 

 

 この三角形のイヤーカップが,Alpha トリフォーム・イヤーカップ (Alpha Triform Contour Earcups™)です.

 

 

付属品:

 

 

標準ケーブル(3m):

 

 

iHP-35X(1.3m):

 

 

F63-S(G):

 

 

iHP-35Xケーブル:


 ADL H128ヘッドフォン本体,標準ケーブル(3m),iHP-35Xケーブル(1.3m),F63-S(G)ステレオミニ⇒ステレオ標準変換プラグ,ミニポーチ,ヘッドフォンケース,取説兼保証書(1枚)となります.


 ケーブルは,miniXLRの脱着式ですので,断線対応も手軽ですし,ADL iHP-35X以外の市販ケーブルも楽しめます.例えば,これらが3ピンminiXLRケーブルです.これ以外にも,たくさんの種類が出ていますので,ヘッドフォン沼だけでなく,ケーブル沼も待っています.

 

 

 ADL のスペックです.
仕様(FURUTECH HPより抜粋):
形式: 密閉ダイナミック型
ドライバー: 口径40mm特殊高性能マグネット  
イヤーパッド素材: 合皮
コネクター: 非磁性ロジウムメッキ仕様のα(Alpha) mini-XLR
コード: 片出し3.0m ストレート(着脱式)
出力音圧レベル(1kHz): 98dB SPL/mW
再生周波数帯域: 20Hz~20kHz
最大許容入力: 200mW
インピーダンス(1kHz): 68Ω
側圧: 約4.5N
質量: へッドホンのみ:約280g / ケーブル含む:約320g .

 

 ADL H128は,40mmドライバーの密閉型ヘッドフォンですので,解像度が高く,モニター的な引き締まった音質が想像されます.ただ,ストレートコード,3.5mmミニプラグ,許容入力等をみると,スタジオモニター的な特性ではなく,リスニング用だと思います.また.インピーダンス68Ω,出力音圧レベル98dBですので,音量は十分取れそうですし,ポータブル用途でも使えそうです.

 

 最近注目されているハイレゾの定義からすると,再生周波数帯域からハイレゾ対応は謳えないですが,ハイレゾ音源の魅力をきちんと再生できれば,立派なハイレゾ対応だと個人的には思っています.スペック(帯域)ではなく,音(密度)でハイレゾを定義すべきです.

 

 注目すべきは,リケーブル用のα-OCC採用のロジウムメッキ処理ケーブルが付属することです.ADL F63-S(G)の3.5mmステレオミニ⇒6.3mm標準変換プラグが付属することもすごいですが,このクラスのケーブルが付属するのはすごいことだと思います.このケーブルがあるなら,標準ケーブルは要らないのではないかと思います.

 

 外観インプレッションは,”高そうだな”と思いました.市場価格5万円前後ですから,十分高価なヘッドフォンですが,その価格に見合う印象です.HD650やQ701より,全然高級品に見えます.3.5mm/6.3mmプラグも,miniXLRプラグも,立派です.キャリングケースもしっかりしています.

 

 今回は,借用品ですので,バラすことは控えます.自分も所有物なら,ドライバーや内部ケーブルの確認をしてしまうところです.
 レビュー課題に,使用感やデザイン面がありますので,これくらいにしておきます.

 

 今回のレビュー環境です.据置,PC,ポータブルの3つの環境で試聴します.

①SACDプレイヤー
 ユニバーサルプレイヤーとヘッドフォンアンプの組み合わせで,SACD,DVD-Audio,CDを聴きます.


SACDプレイヤー:


ヘッドフォンアンプ:

 

②PCオーディオ
 Windows上のfoobar2000とUSB-DAC-AMP,またはPCIオーディオカードの組み合わせで,ハイレゾ音源やCDリッピングのflacを中心に聴きます.


USB-DAC:


サウンドカード:

オンボード(ALC1150):

 

 これらは,HPAとして,imAmpも併用します.

 

 この中で,Prodigy CubeはLME49720NAに,imAmpはOPA2228PAに,Xonar Essense STXは,MUSES8920D/LME49720NAの組み合わせにオペアンプを換装しています.音の印象は,オペアンプ換装後ですので,オリジナルとは異なることをご了承下さい.

 

③ポータブルオーディオ
 iAUDIO9に直挿しで,CDリッピングのflac(16bit/44kHz)やMP3(128-192kbps)を聴きます.この時,イコライザは好みの状態に設定しています.

 

 

 今回,オーディオテクニカのATH-M9Xをリファレンスにして,聴き比べます.人間の耳は慣れの部分があるため,長く聴いているとその特徴が分かり難くなりますし,切り換えた直後は,その前に聴いていたヘッドフォンの影響を受けてしまいます.そこで,同じ密閉型のATH-M9Xで耳をリセットしながら,比較することにしました.

 

リファレンス:


密閉型比較用:


開放型比較用:

 

 

 それぞれ特徴が強いですので,聴き比べながら,レビューを進めていきたいと思います.

 

 今回登場するヘッドフォンのスペック一覧です.スペックを見ても音はわかりませんが,それぞれに違いがあることが見て取れます.

 

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 この中で,AKG Q701のみオリジナルの状態ではありません.低音を出すために簡単な改造(シール剥がし)をしています.加えて,ケーブルは自作のmogami#2944に変更しています(オリジナルケーブルではQ701の実力が出ないため).あと,もう一台,密閉型のDJ1Proもあるのですが,全く性格が異なるため,今回は外しました.

 音源は,CD,SACD,DVD-Audio,CDをリッピングしたflacやMP3,DLしたMP3やハイレゾ音源になります.

更新: 2015/04/02
ADL H128 とヘッドホンリケーブル iHP-35X の音質レビュー PREMIUM REVIEW

やや低音よりのフラットな特性で,密閉型ヘッドフォンとして王道の音質

 まず初めに,音に対する感じ方は,人それぞれの個性であり,好みが出ます.そのことを前提に,今回は主観的レビューをします.また,ADL H128は5万円前後である高級ヘッドフォンであり,他のヘッドフォンも市場価格を考慮して,コストパフォーマンスやオススメ度を判断しています.

 

 まず,ADL H128と標準ケーブルの組み合わせで,いろいろなジャンルの曲を,PCオーディオで聴いて見ました.PC-Prodigy Cube-imAmpという組み合わせです.

 第一印象は,硬くて締まった音ですが,濃くて,厚みがあり,響きが素晴らしく,フラットな特性で,音場が非常に近いということです.タイトな低音で音場が近いというのは,密閉型なので,特徴的な特性と考えられます.一方,解像度は低めで,音の分離があまり良くなく,まとまっている感じで,フラットな特性ですが,モニター用途向きではなく,リスニング用途だと思います.
 音場が非常に近く,低域も高域も延びていないため,スケール感は出ませんが,タイトで厚みのある中域と響きは特筆です.大型スピーカーではなく,高性能な小型スピーカーのイメージです.

 

 そして,リケーブル用iHP-35Xに変えてみると,びっくりします.一旦,リケーブル用iHP-35Xに変えると,もう元の標準ケーブルには戻りたくありません.音のイメージは変わりませんが,解像度が上がり,帯域が少し広くなります.残念ながら,音場はそのままなのでスケール感は出ませんが,音の響きはさらに輪をかけて良くなります.弦楽器やリバーブの強い曲に良く合います.ただ,リケーブルで,確実に解像度は上がっているのですが,音の分離はあまり変化無く,モニター用途には不向きのままです.
 タイトで濃くて厚みがあり,艶のある音質で,全く粗を感じませんし,刺さりませんので,ボーカルや弦楽器に合います.そして,スケール感は出ませんが,クラシックも合います.不向きなのは,打ち込み系や電子楽器を多用した曲,低域が強く中域に被さる曲です.

更新: 2015/03/14
ADL H128 の使用感 PREMIUM REVIEW

側圧強めだが,長時間のリスニングもOK

 ADL H128の最大の特徴である Alpha トリフォーム・イヤーカップは,小容積の三角形状と厚みのあるしっかりとしたイヤーパッドにより,耳の形状に合わせてすっぽり覆うことになります.
 この耳の形状に合わせて装着する感じは,他のヘッドフォンにはない特徴で,耳の周りにピッタリとイヤーパッドがきます.このため,耳の大きさや形状によっては,耳がイヤパッドや内部にあたるかも知れません.

 

 また,この形状に合わせて装着するため,初めは前後左右回転と,いろいろと試す必要がありますが,慣れるとベストポジションがすぐにわかります.ヘッドバンドを頭頂位置から,耳を中心に少し前後に回転させるように調整することも大切でした.

 

 ベストポジションが決まった状態での装着感です.
①ヘッドバンドが短めです.頭の大きな人にはきついかも知れません.注意点として,一旦止まった後も,さらに伸びます(この機種固有かもしれませんが)ので,短いと感じた場合には,さらに伸ばしてみることをオススメします.
②側圧が強めです.密閉型でイヤーパッドの形状や材質を活かすためだと思いますが,一般的な密閉型より強めだと思います.ただし,イヤーパッドの材質の関係だと思いますが,慣れます.長時間の装着も大丈夫です.
③頭頂圧も感じます.①のヘッドバンドが短めであることも関係していると思いますが,圧迫されている感じはありません.ヘッドフォンの重さを頭頂部に感じます.ただし,ヘッドパッドの材質も影響して,違和感を憶える状態ではなく,長時間の装着も大丈夫です.頭の形状にも影響しますので,人それぞれかも知れません.
④イヤーパッドは,合皮なので,肌と密着する感じです.他の密閉型と同じです.Alphaトリフォーム・イヤーカップ形状は,上にも書きましたが,耳の大きさや形状によっては,イヤーカップにあたると思います.特に耳の後ろの部分には触ることになると思います.
⑤ケーブルは,標準的な太さと堅さと重さで,ストレートケーブルであることから,邪魔にはなりません.長さも,室内用途であれば,丁度いいと思います(iHP-35Xの場合です).

 

 ADL H128のテンションだけで調整すると以上になります.これ以降は,頭の大きさや形などに左右される個人的な調整かも知れませんが,さらにベストポジションを探ってみました.
 イヤーパッドがさらに密着されるように,ヘッドバンドの伸縮部の付け根(ヘッドフォンが外側に一番張り出している部分)を押さえます.さらに,出来るだけ,イヤーカップを前(顔)側にセッティングします.そうすると,頭の中にあった定位が,顔の直前くらいに移動します.この状態を常に保つことは難しいですが,この状態がADL H128がもつ本来の音ではないかと思います.


 おそらくですが,ヘッドバンドのR(アール)をもう少し小さくして,イヤーカップの上部の密着性を上げると,側圧を強くしなくても,さらに音質が改善するのではないかと思います.


 ADL H128は,密閉型ですので,側圧強めでフィットさせていますが,あまり違和感なく,長時間のリスニングが可能です.ただ,イヤーパッドの材質が合皮ですので,夏場の高温/高湿には不向きかも知れません.
 この密閉型のフィット感のおかげで,音漏れはほとんどありません.そのため,室内/屋外と問わず,音漏れを気にする必要は皆無です(大音量でない限りです).屋外で,DAPに繋いで聴く場合でも,ADL H128のデザイン性と合わせても,全く問題ありません.ただ,同時に周りの音も聞こえ難くなりますので,その点は注意が必要です.

 

 屋外での使用では,DAPを使うことが多いと思いますので,COWON iAudio9と一緒に連れ出してみます.ケーブルは赤がポイントになって良さそうですが,携帯性に欠けるケーブルなので,iHP-35Xと一緒に連れ出しました.


 正直,屋外ではヘッドフォンより,イヤフォンのほうが好みです.ADL H128は音場が近いので,イヤフォンで聴くのと音質以外の違いはありません.
 それでも,太陽の下で見ると,より高級感が出ることがわかりました.デザイン的にも,ヘッドフォン派にはオススメです.

更新: 2015/03/14
ADL H128 のデザインについて PREMIUM REVIEW

高級感があり,屋外使用も恥ずかしくない!

 現在所有している6台と一緒に写真を撮ってみました.

 

 この中で,一番高そうに見えるのが,ADL H128だと思います.一見,高そうに見える機種も,実は非常にプラッキーだったりしますので,手に取った感じも大事です.遠目に見たときの好きなデザイン順に並べてみると,
ADL H128→DT990Pro→ATH-M9X→Q701→HD650→DJ1Pro→ATH-M50
という感じです.実際にて手に取った感じは,
ADL H128→HD650→ATH-M9X→DT990Pro→Q701→DJ1Pro→ATH-M50
となります.Q701やDT990Proは,手に取るとどうしても安っぽさが出てしまいます.その点,ADL H128は,見た目と手に取った感じにギャップがありません.


 屋外ではイヤフォン派なので,ヘッドフォンのデザインは自己満足でいいと思っています.

 ヘッドフォンハンガー(自作です)だと,装着イメージがわかないと思いますので,ぬいぐるみ(マイク・ワゾウスキ)で代用して見ました.大人の頭より大きいものしか見つかりませんでしたが,柔らかかったので潰してヘッドフォンの開き具合を合わせました.それでも反発力で開き気味になってしまっている点は,ご了承下さい.

 

ADL H128:

 

 

AKG Q701:

 

 

sennheiser HD650:

 

 

beyerdynamic DT990Pro:

 

 

ultrasone DJ1Pro:

 

 

audio-technica ATH-M50:

 

 

audio-technica ATH-M9X:

 

 デザインは,好みですから,色も含め,自分に合ったものを選ぶのがいいと思います.個人的には,白とか黒を基調に,ケーブルを赤とか白とかシルバーにするのが,好きです.Q701の標準添付ケーブルの”緑”は,どう考えても無理です.

 

 マイク・ワゾウスキと色が重なってしまったので分かり難くて申し訳ありません.この色が好きな人もいるかも知れませんが,私には無理です.どんな可愛い子でも(ry


 丁度,miniXLRの赤がありましたので,ADL H128の黒と合わせてみました.この組み合わせで音楽聴いているショートヘアの女の子がいたら(ry

 

 

 もう一つ,ヘッドフォンのデザインを左右するイヤーカップの大きさについてです.

 耳を覆う大型のアラウンドイヤー型と耳の上に載せる小型のオンイヤー型があります.小型のオンイヤー型はポータブル用途としては便利だとは思いますが,耳の上に載せる感覚が耐えられません.ポータブル用途なら,ヘッドフォンではなくイヤフォンを選択しまので,私の中では,ヘッドフォン=アラウンドイヤー型となります.

 

 あと,デザイン面も左右しますが,イヤーパッドの材質がとても大事だと思います.厚さ/太さ/肌触りなど,見た目もですが,音質を左右するとても重要なファクターだと思っています.この材質でみると,密閉型には不利ですが,ベロア仕上げの布製が好きです.

 

 それから,忘れてはならないのが,ADL iHP-35Xのデザインです.ケーブル自体の見た目は普通(中身は超ハイグレード)ですが,プラグ部の仕上げがとても綺麗で,高級感があります.これだけでも,音が良さそう雰囲気を醸し出しています.このiHP-35Xケーブル欲しい!

更新: 2015/03/14
ADL H128 で聴くべき曲、ジャンル PREMIUM REVIEW

ピアノ&ボーカルがオススメ

 ADL H128は,フラットな帯域で,低域も高域もあまり延びていませんが,粗さが出ず,非常に響きの良い締まった音質です.高性能な小型スピーカーで聴いている感じがします.音場は近く,音の分離があまり得意ではありませんので,モニター用途向きではなく,打ち込み系は苦手です.しかし,刺激的な音にならず,サ行が刺さらないため,弦楽器やボーカルの艶が綺麗に表現されています.

 この粗が目立たないのはすごく助かります.再生機器をあまり選びませんし,MP3などの圧縮音源でもそれなりにきちんと聴けます.


 これらの特性があるため,個人的にオススメするのは,”ピアノ&ボーカル”です.加えて,スケール感は出ませんが,クラシックも得意だと思います(曲によります).また,沈み込むようなベース音ではありませんが,キレがありますのでJAZZボーカルもいけます.

 

 オススメ曲は,出来るだけメジャーな曲で選定してみました.実は,この選定に莫大な時間が必要でした.ダメな曲はすぐにわかりますが,オススメ曲は最初から最後まで聴かないとわかりませんから,大変です.なので,アルバムが少し偏ってしまっています.


 いずれも,ADL H128とiHP-35Xの組み合わせの場合です.ADL標準ケーブルではオススメできない曲もあります.


 ドビュッシー 12のエチュード 内田光子(CD/flac)
 Toots Thielemans:Blues on Time ← ”The Windmills of Your Mind”に収録(CD/flac)
 Norah Jones:Turn Me On ← ”Come Away with Me"に収録(SACD)
 Diana Krall:Jimmie ← ”Stepping Out”に収録(CD/flac)
 Diana Krall:Just The Way You Are ← ”Live In Paris”に収録(studio録音版/CD/flac)
 Halie Loren:Autumn Leaves ← ”青い影”に収録(CD/flac)
 Hayley Westenra:I Believe(絢香) ← ”The Best of Hayley Sings Japanese Songs”に収録(CD/flac)
 藤田恵美:And I Love You So ← ”Camomile Best Audio”に収録(SACD)
 藤田恵美:Wide Awake ← ”Camomile Best Audio”に収録(SACD)
 Shelby Lynne:You Don't Have To Say You Love Me ← ”Just a Little Lovin” に収録(ハイレゾ)
 Shelby Lynne:How Can I Be Sure ← ”Just a Little Lovin” に収録(ハイレゾ)
 ヴィヴァルディ  四季 春 カラヤン指揮 アンネ=ゾフィ・ムター(Violin) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(ハイレゾ)
 モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調 K.525 カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(ハイレゾ)

 Bill Evans:Autumn Leaves(Remastered)(ハイレゾ)

 

 この中で1曲選ぶとしたら,SACD音源であることも影響していると思いますが,Norah Jones:Turn Me Onです.

 アルバムで選ぶとしたら,ドビュッシー/12のエチュード/内田光子(p)になります.12曲すべてがADL H128向けです.他のアルバムは,どうしても合う曲と合わない曲が混ざっています.未登録(CDが見つからない)のため,モチモノリンク出来なくて申し訳ありませんが,有名なアルバムなので,検索すると直ぐに見つかります.

 

 

更新: 2015/03/12

ADL H128に合う再生環境は?

 ADL H128の不思議なところですが,あまり再生環境に左右されずに,個性を維持します.もちろん,どんな再生環境でも同じ音が出るわけではありませんが,MP3でもDAP直挿しでも,粗が出ずに,きちんと再生してくれます.DT990Proなんかでは聴いていられない様な状況の環境や曲でも,きちんとヘッドフォンの良さを表現してくれます.


 iAudio9のMP3でもそれなりに聴けますし,ハイレゾ音源をDigiFiのDACで再生しても,スッキリした感じにはなってしまいますが,綺麗な響きはきちんと残ります.いろいろなサウンドカードを試しても,粗が無く,これで十分と思えます.オンボードのALC1150でも,大丈夫(普通聴きけるという意味)です.

 

 DSDとPCMでは,DSDのほうが,合う感じです.PCMのはっきりくっきりより,DSDのなめらかな雰囲気のほうが心地良く感じます.たぶん,アナログ環境があるなら,ベストマッチかも知れません.


 CD音源とハイレゾ音源では,音源としてはハイレゾのほうがいいですが,CD音質でも十分にADL H128の良さがわかります.flacでPCに取込み,Prodigy Cube+imAmpで十分な環境になります.

 

 よって,このADL H128には,DACには何がいいとか,オペアンプには何がいいとか,HPAはこれで決まりみたいなものは無い様に思います.自分のいいと思った環境なら,そのままヘッドフォンだけ変えれば,それで済んでしまう感じです.ただ,ADLのHPAで聴いたことがないので,もしかしたらADL ESPRITで聴くと,さらにADL H128の良さが引き出せるのかも知れません.

更新: 2015/03/26

ADL H128に最適なケーブルは?

 ADL H128に最適なケーブルを探してみます.

 

 試聴するケーブルは,ADL H128オリジナル,ADL リケーブル用iHP-35X,AKGオリジナル(3m),Belden#88760,Mogami#2944の5種類です.

 


 太さ順に並べると.Bleden#88760→ADL iHP-35X→ADL H128オリジナル=AKGオリジナル→Mogami#2944となります.堅さでは,Bleden#88760が飛び抜けて硬く,他はあまり変わりませんが,Mogami#2944が細い割には張りがあります.

 

 音質とヘッドフォンケーブルとしての扱いやすさを5点満点で評価しました.点数が同じでも音質は異なりますが,プラスマイナスを勘案しました.今回の評価では,価格は考慮していません.くどいようですが,音質は個人的好みです.


 ADL H128オリジナル : 3点/4点
 ADL iHP-35X : 5点/5点
 AKGオリジナル : 1点/3点
 Belden#88760 : 4点/1点
 Mogami#2944 : 4点/4点

 

 ADL同士が,最強の組み合わせになります.ADL H128には,リケーブル用iHP-35Xがセットになっていますから,他のケーブルを買う必要はないと断言できます.そもそも,ADL H128オリジナルケーブルが必要なのかという疑問もありますが,断線したときの応急処置やケーブルの長さが足りない場合には使うかも知れませんので,あれば安心なのは確かです.

更新: 2015/04/02

ヘッドホンリケーブル iHP-35Xの実力は?

 今度はAKG Q701を使って,リケーブル用iHP-35Xの実力を比較してみます.


 試聴ケーブルは,ADL H128の時と同じで,写真左から,ADL H128オリジナル,ADL リケーブル用iHP-35X,AKGオリジナル(3m),Belden#88760,Mogami#2944の5種類です.

 

 

 おなじく,音質とヘッドフォンケーブルとしての扱いやすさを5点満点で評価しました.ここでも,価格は考慮していませんし,音質は個人的好みですが,Q701の特性を引き出しているかは考慮しました.


 ADL H128オリジナル : 3点/4点
 ADL iHP-35X : 5点/5点
 AKGオリジナル : 1点/3点
 Belden#88760 : 5点/1点
 Mogami#2944 : 4点/4点

 

 AKG系で評価の高いBelden#88760が音質ではほぼ互角になりますが,あまりにも扱いにくい(硬い)ケーブルのため,やっぱりiHP-35XがオススメNo.1です.ただ,Mogami#2944は,自作で1000円以下のため,自分で買うならMogami#2944になりそうです(いや,絶対になってしまいます).


 AKG Q701用に,ADL iHP-35Xが欲しいと本当に思い,価格を調べて愕然としました.とても買えない... あぁ~,ADL H128は返さなければなりませんが,iHP-35Xと変換プラグは返したくない(ry

更新: 2015/03/13

一番気になる比較試聴レビュー

 ADL H128と手持ちのヘッドフォンを比較してみました.


 細かい解説は省略して,まとめたものが,こちら.

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 個人的なオススメ度に関しては,個人の好みと製品価格が大きく左右しています.ATH-M50とDT990PROは,2万円を切る価格ですので,ADL H128が倍以上の価値があるのかという点を考慮しています.そして,いろいろ人にも勧めやすいかということも考慮しました.あくまでも個人的な意見ですので,あしからず.


 ATH-M50(現行機種はATH-M50X)は,一番無難です.特に特徴のないところが特徴で,ハマるジャンルはありませんが,どんな曲も普通に聴けます.そして,再生環境にあまり左右されません.他機種より音が良いと言うことではありませんが,失敗しないという点で,オススメ度No.1です.


 DT990Proは,決して万人向けではなく,オールジャンルOKというわけにはいきませんが,ハマった時の再生力は,凄いです.他のヘッドフォンでは,物足りなくなります.しかし,逆にハマらない曲は,粗さが目立ち,ダメダメ状態に陥ります.決して,1台目のヘッドフォンとして買ってはいけません.ノートPCのヘッドンフォン端子につなげて聴くと,そのままゴミ箱に捨てたくなる音しかしません.


 Q701は,AKGらしさに,AKGらしくない低域を付加させようとした感じですが,AKGらしさがそのまま残っていますので,中高域の綺麗さはピカイチです.解像度がいい割には,粗さが目立たず,音の分離もよく,とても広い音場を持っています.とても,気持ちよく聴けます.このQ701もノートPCのヘッドンフォン端子につなげて聴くと,がっかりする音しかしません.


 HD650は,一昔前の完成形レベルだと思います.再生環境さえ整えれば,これで十分と思わせる音質です.値段抜きなら,間違いなくオススメ度No.1です.このHD650は,ノートPCのヘッドンフォン端子につなげても,それなりに聴けますが,本当の音ではありません.


 最後に,ADL H128ですが,リケーブル用iHP-35Xとセットで聴けば,バランスの取れた密閉型ヘッドンフォンの王道だと思わせる音です.なので,このヘッドフォンにしか出せない音を持っていることは確かです.再生環境にも左右されにくいため,扱いやすいヘッドフォンです.ただし,価格がネックです.ヘッドフォンアンプ導入を前提にするなら,開放型のため屋内用途限定にはなりますが,ほぼ同じ価格帯のHD650を購入した方が幸せになれると思います.
 逆に前提条件を変えて,屋内も屋外も1台のヘッドフォンで,5万円以下で,タイトな密閉型の音が好きで,クラシックやボーカルをメインで聴くなら,このADL H128は,候補としてお薦めできます.

更新: 2015/04/02

ADL H128 プレミアムレビュー まとめ

 

  ※あくまでも一個人の主観的レビューです.

更新: 2015/03/14

【おまけ】ADL H128でmimimamoを試す

 mimimamo(L)をADL H128に使ってみました.もしかしたら,mimimamo(M)でも対応できるかも知れませんが,Lサイズしか持っていないので,Lサイズで確認しました.

 

 装着すると,こんな感じになります.

 


 装着は特に問題無く,簡単にできます.今回,ADL H128-BKだったので,イヤーパッドが黒で,mimimamoも黒.ステルス装着が出来るので,見た目のイメージは変わりません.Mimimamo(L)装着後の使用感は,イヤーカップの小さいADL H128なので,その上にmimimamo(L)を被せると,いくら伸縮性富んだmimimamoとはいえ,オンイヤー型の装着感に近くなります.特に耳の後ろ側に隙間が少ない装着のADL H128ですので,耳への圧迫感が少し増します.このため,密閉性が落ち,mimimamoの有無で音質が少し変わります(再生音が変わるわけではなく,聴いている音質が変わるという意味).

 

 ADL H128とmimimamoは,思っていたほどの音質変化はありませんでしたが,ADL H128本来の音質ではない方向に変化します.なので,夏場など,肌触りや汗が気になるようなら,音質変化を承知の上で,mimimamo使用もありだと思います.イヤーパッド交換よりmimimamo洗濯のほうが簡単で安価です.

コメント (6)

  • 退会したユーザーさん

    2015/03/14

    レビューお疲れ様でしたm(__)m

    なるほどー。デザインは思っていたよりも更にシャープですね。
    なのにケーブルはゴツいなー(笑)音も見た目に反してな感じかなー。
    個人的に、なにかと見た目からのイメージを裏切られてる感じがします(笑)
    リスニングタイプでボーカルが得意みたいなので一度は聴いてみたいですねー。
  • cybercatさん

    2015/03/14

    はやい~w
    ケーブル比較は参考になりました。
    音に関しては一部自分とガッツリ同じ感想のところがある割にはオススメ曲が全然違うのが面白いなー。主観レビューは面白い!

    当方のレビューは、いつもみたいにギリギリでなく、3/14中には上げちゃう予定なので、しばらくおまちくださいw
  • harmankardonさん

    2015/03/14

    NanaMinoさん,コメントありがとうございます.

    この外観で,この音というのは,ちょっと想像できないかもしれません.
    まさに高性能な小型スピーカーの音を聴いてビックリした,という感じが強いです.
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