ルーター選びでは

・電波はよく届くのか？

・回線速度は？

・価格は？

・セキュリティー機能は？

など、人それぞれに選ぶポイントがあるかと思います。

今回の応募動機としては玄関の外でもスマホに電波が届くのか？ 

というところですので、通信強度に注目したわけですが、

そのような使い勝手や使用感、コスト面などを気にする前に

自分の使っている接続会社のことをよく調べましょう！

というもの、

私の使用している　auひかり　は、レンタルルーター推奨の会社で、

スマートバリューや、プロバイダーによってはレンタル費用が無料になる

システムなのですが、光TVや電話サービスに加入しているとレンタルルーター以外では

接続が出来ないという罠がまっていました。

MACアドレス偽装機能があるルータがあれば対応できるようですが、電話サービスを利用しているとすぐに使えなくなってしまうようです。

この部分をどうにかしようと色々と試してみましたが、インターネット接続の素人には敷居が高く勉強しながらやってみましたがレビュー期間中にはどうにかすることはできませんでした。

解決策として、auひかりのルーターであるNECのAterm BL900HWをHUBとして利用し、ASUS　RT-AC87Uを接続するという方法が一番簡単なやり方でした。

この事により、RT-AC87Uのスペックをフルに使い倒すには光TVと電話を諦めなければならず、光TVと電話を活かすとAiCloudとセキュリティ機能のAiProtectionを諦めなければならないというジレンマを抱えてしまうことになります。

各社から様々なルーターが出ている中、本商品を選ぶ意味は？

今現在の事よりも将来性

にあると思います。

本製品は、MU-MIMO（Multi User - Multiple-Input and Multiple-Output)対応という点が挙げられます。

クライアント（子機）の方でも対応商品を使用しないと意味の無いものではありますが、

多数の機器と同時接続をする事ができる機能です。

それなら今までも何台も同時に接続できてるよね？

って思われるかもしれませんが、今までの商品はクライアント（子機）が４台あれば、

その４台とそれぞれ高速で接続を切り替えながら通信をする方式を取っており、

同時接続数が増えれば増えるほど回線速度も遅くなるタイプでした。

本商品はアンテナが４本あるので、同時に４台の機器と接続が可能です。

タブレットやスマホでハイビジョン動画が見られるようになってきた昨今では、

同時に大容量の通信速度を維持することが出来るMU-MIMOに対応した商品による将来性に期待出来ます。

ASUSWRTダッシュボード画面 

インターネット接続の素人は従来型の接続設定画面を見るだけでゲンナリしてしまい、

接続設定がすごく敷居の高いものに感じられますが、

本商品の設定画面は説明書を見なくても感覚的にイメージできるアイコンや、クリックをすると

説明も出てくるUEFIのような設定画面なのでガイドにしたがって設定していけるお手軽さを持っています。

初期設定をするのに、一度もこういう設定をやったことのない奥さんにやらしてみました。

とうぜんやったことが無いので『どうやるの？』

とすぐに聞かれましたが、

最初の『クイックインターネットセットアップ』をクリックしてみてと促してからは

画面に表示される指示にしたがって設定していき、

躓いたのは、

・SSIDの名前をどうしたら良いのか

・２．４Gの設定と５Gの設定を同じPWでいいのか

という点くらいで、簡単に設定出来ました。

初期設定を選んで

ルーターのログイン名やパスワードを設定

SSIDやネットワークキーを設定

設定完了！と３ステップで設定が完了します。

初期設定だけ済ませてしまえば問題なくインターネットに接続できますし、慣れている玄人な方であれば、セキュリティー設定や回線速度の優先割り当てなど詳細な設定をすることも出来ます。

今回一番気になっていたポイントの玄関の外まで繋がるか？

という点になります。

検証に使ったのは、

有線接続　Gigabit LAN 10/100/1000 Mb/s　対応

有線代表

無線接続　IEEE802.11　ac　対応接続機器として

タバコのお供に大活躍！大画面なスマホ

AC接続が出来るのがスマホしかないのは寂しいなと急遽用意したM/B

１万３０００円でZシリーズ、無線LAN搭載というコスパが素敵

無線接続　IEEE802.11　a/b/g/n　対応接続機器として

一家に１台はあるかもしれない

ノートPC

無線接続　IEEE802.11　b/g　対応接続機器として

などを接続した状態で調べてみました。

ルーターの設置位置と喫煙スペース、PC設置位置、電波最大到達地点の図面を貼ります。

喫煙場所になる玄関脇から、ルーターを設置しているテレビの脇まで対角線上にあり、途中に

・コードレスホン

・PC

・キッチン

を横切る形になっています。

自宅は８２棟の分譲地内で、ほとんどのお宅で無線LANをしていることから

ワイヤレスネットワーク接続を開くと、数えきれないくらいのSSID名が表示されるような

大混線ちたいになります。

もともと使用していた機器がNECのAterm BL900HW

IEEE802.11n/a/b/g

の接続タイプになります。

IEEE802.11n対応機器であれば５GHｚでの接続も出来ますが、なにも考えていなかったために2.4GHzでの接続になっていました。

リビングの真ん中よりに設置しているデスクトップパソコンの位置まで有線LAN接続をしています。

接続機器はASRock　Z97M OC　FomulaーQualcomm^® Atheros^® Killer™ E2200 シリーズ

 プロパティでの速度は１．０Gbpsと表示されています

au光　回線速度

NECのAterm BL900HWは

  

になり、上がり速度はほとんど変わりがありませんが、

下り速度は約１５０％アップになりました。

同じギガビットLANですが、公式からの抜粋によると

という事ですので、有線接続でも速度の向上が見られます。

BNR回線速度テストでは、

NECのAterm BL900HWは

上がり　216.2Mbps　　下り　74.98Mbps

に対して

ASUS RT-AC87U　 は

上がり　228.57Mbps　　下り　94.14Mbps

と僅かに速度アップをしています。

 一番私的に関心の高い、スマートホンの回線速度ですが、

テスト機器は　Samsung  Galaxy note 3

まずルーターと同じリビングでの回線速度は

NECのAterm BL900HWは

 下り　23.86Mbps

上り　42.32Mbps

ASUS RT-AC87U　では

  下り　29.31Mbps　と下りに付いては誤差の範囲ですが、

上り　83.33Mbps　と約２倍の速度が出ました。

期待感にわくわくしながら喫煙場所の玄関脇に行ってみると

玄関脇喫煙スペース　NECのAterm BL900HWは

下り　4.58Mbps　と約５分の１に

アルミの厚い玄関ドアに阻まれて、室内ではWiFi強度がMAXだったのにたいして

１本付くだけ

上り　42.32Mbps　上りに至っては約１４分の１に・・・

これだけ減衰してしまうと繋がりが悪くてLTEに切り替えないと動作しない訳ですね＞＜

玄関脇喫煙スペース　ASUS RT-AC87U　では

下り　室内　29.31Mbps　が　16.32Mbps　の約４５％ダウン

Atermと比べるとアンテナも１本増えました

上り　83.33Mbps　が　29.96Mbps　の約６５％ダウンになりましたが、

Atermの方とは比べ物にならないくらい繋がります。

表にまとめたものがこちらになります

この結果は　ASUS RT-AC87U　の　Ai Radar　機能が上手く働いてくれているからだと思います。

ビームフォーモング対応機器でなくても、通信をしている機器に電波を狙い打ちしてくれる

機能で、通常では届かない、届きづらい位置でも対応し

対応距離の機器とは、より高速に繋がる素敵機能だそうです。

大型の４本のアンテナを送受信に使い、電波の到達範囲が広くせっていされている本商品は

最大約４６５㎡の範囲をカバーするとの事です。

この４６５㎡は、坪にすると約１４０．６坪

畳に換算すると約２８１帖という広大なスペースになりますが、

当然平面にそれだけ広い訳ではないと思いますので直線距離でどれくらいなのかを検証します。

画像左側には木造２階建ての隣家がありますので、厳密に直線ではないのですが、

NECのAterm BL900HWが　

１６ｍ０７ｃｍ　で、これを過ぎると接続が途切れたりします。

下り　5.31Mbps　アンテナもギリギリで点になってしまっています。

上り　5.71Mbps　と一応速度はでていますが、気を抜くとLTEに変わってしまい

接続がありませんになるギリギリのラインです。

ASUS RT-AC87U　は

１７ｍ９０ｃｍ　で、これを過ぎると接続が途切れたりします。

画像を上げて初めて気が付きましたが、写真を取るのに地面に置いた段階で

フェンスに阻まれてWiFiからLTEになってしまったみたいです。

立って計測した時はアンテナ１本でギリギリ計測できたのですが・・・

計測結果は、下り　5.31Mbps

上り　16.70Mbps　

となり、下りはAtermと然程かわりませんでしたが、

上り速度は約３倍の速度がでました。

１７ｍ９０ｃｍは、木造住宅の高さで考えると約6階建ての高さに等しく、

木造で３階以上はそうそうないので、３階建の戸建であれば電波強度的にも

まったく問題ないのではないでしょうか？

マンションならメゾネット２階建以上のお部屋もおそらく無いかと思いますので

マンション内での運用も特に気にせずに使えそうです。

 せっかくの ac接続ですが、手持ちの対応機器がスマホしかなかったので勢いで

GA-Z97N-WIFIを買ってみました。

しかし、速度がでない・・

プロパティの接続速度が７８０Mbps

BNR速度テストで、下り　103.14Mbps　

　　　　　　　　　上り　131.14Mbps

Radishの速度テストで、下りの測定品質が極端に悪かったのでファイアーウォールを切ってみると

下りも　速度が200Mbps　を超えて来ました。

しかし、なにか設定がおかしいのだろう。

このままでは、スマホとたいして速度が変わらないので、こちらはもう少し調べて追記していきます。

現状MU-MIMO対応のクライアントが少ないので、性能を使い切る事ができません。

家電製品の進化は速いので、ルーターのような、一度購入したら３年から５年は買い換えないような商品の購入時期に差し掛かっている時に、本機のような過剰なまでの全部載せ機器で無い場合は

さらに余計な出費が掛かってしまいます。

スマートフォンなど長くても２年位で買い替えてしまうような物は技術の進歩が速いので

ドンドン対応して行くでしょう。

その時に本商品を選んでおけば、差し当たってストレスは感じないかと思います。

IEEE802.11　n/g　などの機器から乗り換える意味は、

セキュリティー面の強化や、速度向上という面で確かにあります。

が、

そこにコストパフォーマンスを求める事はイコールにはなりません。

コスパを求めるのであれば、現状のメインストリームで価格がこなれた物を購入すればよいかと思います。

決して安くはない本商品ですが、このクラスの一般的なルーターに＋５０００円前後で、

これだけの装備、拡張性、セキュリティー性を考えれば決して高くは無いでしょう。

追記、レビューを書いている３週間の間に価格が下がって来ました。

２８，０００円前後から２３，０００円台になってきました。

この価格で考えれば、コストパフォーマンスは★★★★

モビルスーツの性能を追求するあまり小型化が出来ないなら大型化すればいいじゃない！

っていうのと同じ方向性を感じるデザイン！

ステルス戦闘機にも見えるつや消しブラックに細かい模様が入っていて、

大型のアンテナ（爪）が、戦闘力を高めているモビルアーマーにしか見えません。

けっこう大きいので壁掛けにしたいもののUSBをつなぐことも考えると掛けづらい。

そんなところが　★一つ減点

我が家ではシアターセットのウーハーの上に置いてみました。

初心者にも画面に従って設定すれば、とりあえず使えるようになるユーザービリティー

現状wave2対応機器がなく、本商品の真価を発揮することができないが、

大容量データーを同時接続で処理できるのは魅力的。

今、使えなくても間違いなく将来のスタンダードになる機能を持ったルーター

そんな建前論よりも、家の外でも電波が届く本商品なら

玄関先の喫煙も快適に！

家族にも優しく、自分にも優しく、通行人に厳しい本商品は買いです！