レビューメディア「ジグソー」

障害発生時にも安心!信頼性と耐久性をコンシューマにも

今回のレビュー商品は、「Intel SSD 730」シリーズの480GBモデルです。

 

製品の位置づけは、「Intel SSD 530」の後継となります。このシリーズは、240GB「SSDSC2BP240G4R5」と、480GB「SSDSC2BP480G4R5」の2モデルです。

 

製品の特徴は、インテル製コントローラー「PC29AS21CA0」と、 20nmクラスのNANDフラッシュメモリーを採用する新型SSDです。これまでエンタープライズ向けSSDの「Intel SSD DC S3700」などに採用されていた インテル製コントローラーの「PC29AS21CA0」を搭載しています。コントローラーの動作クロックは従来の400MHzから600MHzに変更になっています。 20nmNANDフラッシュメモリーのバススピードも83MHzから100MHzに変更になっています。

エンタープライズ向けSSDは信頼性重視、コンシューマー向けSSDはパフォーマンス重視のようです。

 

最大転送速度の公称値は、

シーケンシャルリードが550MB/秒

シーケンシャルライトが470MB/秒

ランダムリードは8万9000IOPS

ランダムライトは7万4000IOPS

 

2.5インチ、7mm厚のIntel SSD 730 ボディにサイバーなドクロマークをあしらった「Intel SSD 730」エンタープライズ向けコントローラーなどの採用にともない MTBF(平均故障間隔)は、インテル製コンシューマー向けSSDの120万時間から200万時間に向上しています。

 

パッケージ
付属品
SSDの重さを計測しました
 
テスト環境

OS:Windows7 Ultimate X64
CPU:Intel Xeon E5-2620
マザーボード:Intel DX79SI
ビデオカード:GALAXY社製 NVIDIA GeForce GT630搭載 GF PGT630/512D5
メモリ:32GB SanMax SMD-32G28CP-16KL-Q-BK
ストレージ:Intel X25-M SSDSA2MH080G1GC
電源:玄人志向 600W電源 KRPW-J600W
ケース:玄人志向 バラックケースキット(スチール製) SEIGI-3GOU
SSD 730 初期接続時の状態

 SSD 730 シングル構成でのベンチマークテスト

SSD 730 2本での「RAID0」構成

SSD 730 RAID0構成でのベンチマークテスト

 

ギリギリ限界チャレンジ①
「ディスクアクセス多重度における動作を検証する」
仮想環境の構築などで、ストレージに多重アクセスする状況が増えてきました。
そこで、ディスクアクセス多重度における動作を検証する。
1~10多重のファイルコピーを実施して、性能を調査し比較する。
コピー元のドライブは、Intel SSD 80GB (SSDSA2MH080G1GC)を使用します。

①RAID0構成の場合 

②シングル構成の場合

 

①結果と②結果を重ね合わせます

ディスクの多重度について調べて見ましたが、上記のグラフから4多重まではRAID0構成、シングル構成とあまり差がなりません。

転送する帯域が不足する4多重を境に、RAID0構成、シングル構成の差が広がっています。

RAID0構成になれば、負荷が分散され2倍とはいかないものの、効果が現れています。

 
ギリギリ限界チャレンジ②
「疑似故障(電源断)を発生時に、どのような動作になるか検証する」
仮想環境やサーバ構築において、性能向上と同時に、
業務継続性を求められる状況が増えてきました。
そこで、疑似故障(電源断)を発生時に、どのような動作になるか検証する。
電源断には、スイッチ付きのこのACアダプタ(5V2A,12V2Aが出力でき)を使用します。
SSDに供給する電源をスイッチでON/OFFが簡単にできるものです。

SSDにOS領域を含むため、電源操作時にはブルースクリーンが発生する。

OSは異常終了しているため、次回OS起動時に "Windows エラー回復処理" という

画面が表示されますが、正常にファイルの書き込みが完了しているため、

"Windows を通常起動する" を選択して、正常に起動することができます。

イベントログには、エラー発生が記録されています

予期せぬ電源断のカウンターが増加している 

テストケースの様子(シングル構成)

 

テストケースの様子(RAID0構成で、両方の電源操作)

 

テストケースの様子(RAID0構成で、片方の電源操作)

ファイルコピー(TEST00.BAT)

COPY /B TEST01+TEST02+TEST03+TEST04+TEST05 TEST00

 

ファイルコピー後のファイル整合性(確認方法)

①電源操作後のTEST00を、TEST00.00にファイル名を変更する

②正常にコピーできたファイル TEST00を再度作成する

③FCコマンドを使用して、①と②が同じものであることを確認する

 

テストケースの様子

 

障害発生時におけるSSDの挙動について調べてみましたが、障害等でたとえ電源が切断されても、データ書き込みの保障をしてくれるため、データロストの心配がありません。

データ書き込みの保障をしてくれるため、RAID0の構成をして分散処理をしても、

RAID0構成が破損したりエラーになることを、防ぐことも可能です。

Windows Update 中に固まった場合、今まで使用していたSSDで、リセットボタンを押してしまったら、RAID0の構成が破損して、ディスクを飛ばしてしまったことがありましたが、

もう、そんな心配もありません。安心してRAID0構成で構築することが可能です。

※RAID0は、冗長化していないため、バックアップの取得は必要です。

 

 

 

ギリギリ限界チャレンジ③
「製品保証が5年であるので、5年間分のOS再起動を実施して、耐久性を検証する」
ストレージに負荷がかかるのはOSの起動時です。
そこで、製品保証が5年であるので、5年間分のOS再起動を実施して、耐久性を検証する。
1日1回再起動すると仮定して365日×5年=1825回、OSの再起動を繰り返して、
5年後(1825回後)どうなっているか検証する。 
1.再起動用のスクリプトを作成

 

スクリプトの仕様(概要図)

2.スクリプトを組込み
スタートアップフォルダーにスクリプトを登録しました。
 
3.再起動スクリプトの実行しました。
2014/04/01 15:15 から再起動を開始しました。

実際に再起動をテストで繰り返し実行したところ、
SSDから起動するためかなり高速です。
検証してみると、1回の再起動に約2分程度となりました。
ログから、24時間を経過した 2014/04/02 15:15 で、再起動回数865回です。

 

ログから、50時間を経過した 2014/04/03 16:55 で、

予定していた再起動回数1825回に到達しました。

4.SSDの状態を確認して見ましたが、数値は増えていますが、

致命的な問題は見つかりませんでした。

耐久性の調査と言うことで、本製品は有寿命製品であるため、使用量が心配でした。

Windowsの再起動を5年分実施しましたが、システム領域として使用する場合、

十分なキャパシティを持っています。

(OSのインストール~Windows Updateで最新までパッチ適用、

ドライバーのインストールとアップデート、までを少なくても5回以上実施しています)

データ領域で使用する場合は、使用するミドルやアプリによって異なってくると思いますが、

1日(一週間)での書き込み量を採取すれば、簡単にシュミレーションできます。

 

 

まとめ

 

このように、多重化、信頼性、耐久性を主眼にギリギリ限界チャレンジを行ってみましたが、

正直、これからはこの商品を使いたいと言う気持ちになりました。

データセンター用のエンタープライス仕様(信頼性)を、デスクトップ用(高速化)に味付けしたSolid-State Drive 730 シリーズですが、期待を裏切らないこの商品だと思います。

 

更新履歴

2014/04/21 テスト結果の考察、まとめを追記

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