◆ 概要( このレビューのゴール設定 )■
WD Black2 を 15.4インチのノートPC に組み込んで3ドライブ構成とし、
そのうち2つのドライブで擬似的なRAID1(ミラーリング)を実現する こと
を目指します。
これを実現するには、その過程において、ZIGSOW PREMIUM REVIEW である当レビュー
に課せられた テーマ【1】と テーマ【3】もクリアする必要があります。
テーマ【2】については、当レビューの総括といえる「Ⅶ. まとめ」を書き上げた後に
自ずと浮かび上がってくるものと見込んでいます。
◇ 当レビューの構成
Ⅰ. レビュアーについて( どんな人物が書いているの?スキルは? )
Ⅱ. 応募動機
Ⅲ. 搭載機種選定理由( なぜ ThinkPad R500 なの? )
Ⅳ. WD Black2 を導入する利点は?( 導入前の目論見 )
Ⅴ. 公約( ZIGSOW PREMIUM REVIEW 応募に際しての公約 )
Ⅵ. パッケージ内容
Ⅶ. まとめ
Ⅰ. レビュアーについて( どんな人物が書いているの?スキルは? )
職業はサービス業で、ZIGSOW のレビュアーさんに多いIT関係ではありません。
PCスキルは髙くありません。価格.com のレビュアープロフィール基準を借りると、
「初めて自作」「自作経験あり」「自作経験豊富」の3段階のうち、
「自作経験あり」 に入りますが、10年以上自作から離れていました。
Socket478 Northwood Pentium4 の時代からスキルも知識も断絶していましたが、
今年に入ってからまた自作に興味を持ちだした出戻り組です。
一般的には、 初心者ではないものの、「中の下」程度といったところでしょうか。
この間、主に仕事用にノートPCを使ってきて、機種は ThinkPad ばかりです。
特に、ThinkPad R シリーズはメンテナンスや CPUアップグレードを行うために、
筐体の中をしばしば開けています。
自分用,家族用,友人用と何台もの ThinkPad Rシリーズ ― R50e,R52,R61,R61e,R500
を触ってきました。
このように、狭い範囲に偏った PC 遍歴を持つ人物が このレビューを書いています。
Ⅱ. 応募動機
現在、Core i-7 を積んだデスクトップPC をメインマシンとして使っています。
これからモバイル用途には 12.1インチ ノートPC、ThinkPad X200 を使用する予定です。
このような体制でデータのバックアップはどうするのか、ということを考えた時、
最初は家庭用の1ドライブNASと外付けHDDを利用する方向で検討していましたが、
15インチクラスのノートPCをNAS兼サーバーにすることを思い付きました。
リビングやベッドサイドで気軽に使えるノートPC の光学ドライブを外して、
代わりにHDDを追加してミラーリングすることで代替しよう、というわけです。
一人暮らしで不在時間が多いので、常時起動しているNASは大げさに思えます。
その一方で、宅内で使用する サブPC の必要を感じていました。
ベッドサイドで気軽に使えるノートPC をこれまでも使ってきました。
メインのデスクトップ機を仕事でガンガン使うのですが、マシントラブルが起こった際の
控え選手として見るとき ThinkPad X200 だけでは心もとない、という心配もあります。
mSATA の SSD をシステムドライブにして、大容量2.5インチHDDを2台搭載すれば、
目論見は比較的簡単に実現するでしょう。現行ノートPCであれば容易なことです。
しかし、旧めのノートPCだと mSATA の SSD を搭載できません。
レビュアーが使いたい Lenovo製 ThinkPad R500(2713A12)になると、
このハンデに加えてさらにもうひとつ困った問題を抱えることになります。
mSATA SSD が使えないという旧式ノートPCの問題、ThinkPad R500 に固有な問題、
の両方を解決できるストレージとして WD Black2 に白羽の矢を立てました。
Ⅲ. 搭載機種選定理由( なぜ ThinkPad R500 なの? )
昨年、短期間ですが ThinkPad R500 のリファービッシュPC を使用しました。
思いがけずデスクトップPC へ回帰することになり、手放してしまいましたが、
至極快適に使えていました。Core2 Duo T9400 搭載とスペックも充分でした。
実際に使った経験があって能力を確認していることが、まずあります。
デスクトップPC導入までメイン機として使ってきた ThinkPad R61e の後継なので、
使用感がほぼ同じというところがありがたいです。Lenovo から提供されるユーティリティ
ソフトウェアも同じものがインストールできますし、キーボードも共通部品なので物理的な
インターフェイスまで変わりません。環境を極力変えずに引き継げるところも大きな理由です。
R500 は今回の用途に合致した能力・大きさである上、これまで使ってきたパーツや資産
(キーボード以外にも共通パーツが多い)が活かせることも選定の要因です。今回の構成を
実現するのに必要な 2ndHDDアダプターもR61e用にストックしていたものを利用します。
今回使用する ThinkPad R500 は Core2 Duo T9600 にCPUを載せ替えています。
Ⅳ. WD Black2 を導入する利点は?( 導入前の目論見 )
ThinkPad ファンであるレビュアーにとって、かくも好都合な R500 ですが、
mSATA SDD が導入できないことに加えて、もう一つ厄介な問題を抱えています。
追加HDDをローカルドライブとして認識させることができないのです。
光学ドライブが収まる場所は、手軽に取り外せるウルトラベイというリムーバブルなスロット
として設計されています。なので、セカンドHDDアダプターを介してDVDドライブの代わりに
挿入したHDDも リムーバブルドライブとして扱われてしまいます。
一般的な 2.5インチサイズの SSDをシステムドライブ(C:)とする場合、
セカンドHDDアダプターの中の HDD をデータドライブ(D:)にしても、
① データドライブ(D:)についてはWindowsの 「ごみ箱」が使えない 。
② データドライブ(D:)の中に入れるファイルについては、
Windows 7/8 のライブラリに追加できない 。
という困った仕様になってしまいます。
ThinkPad R500を寝床PCとして使用する際 Windows の「ごみ箱」が使えないのは怖いです。
誤ってファイルやフォルダを削除すると「ごみ箱」を経由せずそのまま削除されてしまいます。
「ごみ箱」が使えないこと以上に困るのが、リムーバブルドライブの中のデータが
Windows 7 / 8 の「ライブラリ」に反映されない、ということです。
Windows 7 以降 の「ライブラリ」機能は、データに素早くアクセスしたり、
複数のロケーションからひとつのウィンドウにデータを入れたりするのに便利なのに、
それが使えないとなれば、Windows XP から新しいOSに移行するメリットも半減します。
NAS 兼 メディアサーバー 兼 ファイルサーバー としても使うことを 考えるとき
「ライブラリに追加できない」のは、非常に困るのです。
しかし、この「困った」2点は WD Black² を導入することで解決できます。
ThinkPad R500 の HDDドライブケースに「128GB SSD+1TB HDD」が収まるだけに
とどまりません。このデュアルドライブの中に入っている 2.5インチの SATA HDD は
Windows からはローカルドライブとして認識されることが判っています。
PC Watch - インプレス(http://pc.watch.impress.co.jp)
120GB SSDと1TB HDDを2.5インチHDDサイズに凝縮!
Western Digital「WD Black2」その実力を検証してみた
いったん WD Black² を導入してしまえば、ThinkPad R500 の弱点がカバーされるのは
もちろんですが、それだけにとどまりません。
WD Black² を導入することで新たなメリットももたらされます。
WD Black² の HDD 部分が ThinkPad R500 のローカルドライブ(D:)に入ることで、
弱点だったハズの『ウルトラベイ』=リムーバブルドライブ が今度は逆に強みに転じます。
ノートPCの筐体内にありながら外付けHDDとして扱われるのに等しいですから、
バックアップ先にうってつけです。
セカンドHDDアダプターも大容量の2.5インチHDDも複数所有しているので、
外付けHDDを複数持ってバックアップするのと変わらないことができます。
擬似的な RAID1(ミラーリング)を組みつつ、その一方で、
3つ目のドライブを 付け替え可能なバックアップ先とすることができれば、
リソースを有効に 活用するという点でも理想的です。
Ⅴ. 公約( ZIGSOW PREMIUM REVIEW 応募に際しての公約 )
テーマ【1】既設のHDDもしくはSSDを複製することの効果と交換手順や設定などのTIPS
テーマ【2】WD Black² を一言で表すキャッチコピー
テーマ【3】OSを新規インストールすることの効果と交換手順や設定などのTIPS
テーマ【1】~【3】については、下記に述べます。
テーマ【4】*これは応募者が独自に設定した任意テーマです。レビュアーの場合、
上記「◆ 概要」に記した内容が テーマ【4】となります。
この テーマ【4】については、「Ⅵ. パッケージ内容」のあと、
「Ⅶ. まとめ」の前に挿し込んで述べます。
Ⅵ. パッケージ内容
これまで、何度か SSD を購入していますが、これほど豪華な外箱に収められているのは
見たことがありません。辞書をしまうスリーブのような、二重のガワの中から化粧箱を
スッポリ引き抜くと、今度は隠しマグネットでロックされた天板を手前から引き上げる、
という儀式を経て、ようやくパッケージ内容物と対面できます。高級感たっぷりなのです。
ドライブ本体のほかには『WD Black2 installer』をダウンロードするために必要な WebKeyと
SATA-USB変換ケーブル,取扱説明書が入っています。写真をご覧いただくと一目瞭然ですが、
光沢のあるブラックに金色に近い黄色で印刷されています。表紙だけでなく、中の頁のテキスト
までが、ずっとこの調子で印字されています。
もうね、箱に描かれたイラストから、WebKey の枠型ボードから取扱説明書まで、
往年の名車 ロータス78/79 を髣髴とさせるテーマデザインにしか見えないンですね(笑)
http://www.connectingrod.it/HistoricalRacingCars/Lotus/78/galleria.html
それでは、個々について見ていきましょう。
① ドライブ本体の外観
一般的なハードディスクだと、フラットな金属板になっている面があるのですが、
WD Black2 の場合には、そんなシールが貼ってあって S/N やら、スペックやらが
書いてあるフラットな金属の面がありません。代わりに、光沢のある真っ黒い樹脂版
の面があります(右下写真)。と思ったら、これは基盤の裏なんです!
PC Watch の編集部の方々が、この黒い基盤を引き剥がして内側を見せてくれています。
【やじうまPC Watch】HDD/SSDデュアルドライブ「WD Black2」を“殻割り”してみた - PC Watch
② WebKey これは、上の写真のとおり、USBポートに挿し込んで使うキーです。
● WD Black2 installer
● Acronis True Image WD Edition
WebKey を使って、Western Digital のサイトにアクセスして
これら2つのソフトウェアをダウンロードすることができます。
③ SATA-USB変換ケーブル
HDD の SATAコネクタに差し込んで、もう一方はパソコンのUSBポートに差し込むように
作られています。端子の内側のガイドが青色なので、USB3.0規格に思われます。
旧PCからの OS&データ移行に使うパーツです。
④ WD Black2 installer
これは、②の WebKey を使って Western Digital のサイトからダウンロードします。
WebKey をUSBポートに挿し込むと、ブラウザが立ち上がって Western Digital のサイトに
自動的にアクセスして、ダウンロードページまで導いてくれます。
『WD Black2 installer』とは、PC に組み込んだ WD Black2 をシステムに認識させる
ドライバのような役割を果たすユーティリティーのようです。具体的にどう使うかは、
下記 テーマ【1】で詳しく述べます。
⑤ Acronis True Image WD Edition
データ移行のためのソフトウェアです。
これも Western Digital のサイトからダウンロードします。
~~~ PREMIUM REVIEW のレビューページはフォームが定められています ~~~
~~~ 本レビューの内容は用意された定型フォームの配置順と一致しません ~~~
~~~ 先に下の テーマ【1】→【3】をご覧いただいてから「Ⅶ. まとめ」の ~~~
~~~ 直前に戻ってきて テーマ【4】を読み続けていただけれれば幸いです。~~~
~~ 最後にテーマ2「WD Black² を一言で表すキャッチコピー」を読んで下さい ~~
テーマ4「3ドライブ化して2台のHDDどうしで擬似RAID1を構成する」
上は2台の 2nd HDD Adapter にそれぞれ 1TB容量の 2.5インチHDDをセットしたものです。
これらを WD Black2 を搭載した ThinkPad R500 の光学ドライブと入れ替えて3台目の
ドライブとします。
リムーバブルドライブなので起動中に挿入することもできますし、システムを終了させずとも、
タスクバーの通知領域の「取り外しアイコン」をクリックすれば取り外すことができます。
このあたりは、外付けUSBハードディスクと同じ扱い方ができるということになりますが、
こいつの素晴らしいところは、常に筐体の中に含めておくことができることですね。
2nd HDD アダプターの中に埋め込む 2.5インチHDD に 1TB のモノを選べば、
WD Black2 の HDD部分とまったく同じ容量になります(Windows上では931.51GB)。
多機能なバックアップアプリケーションをインストールして、
短い時間間隔で自動バックアップを行う設定にしてやれば、
WD Black2 の HDD領域から 時間差で同じデータ内容を記録する
「時間差RAID1(時間差ミラーリング)」と呼ぶべき働きをさせることができます。
レビュアーが使っているバックアップソフトはよく知られたメジャーなモノです。
『 BunBackup バックアップソフト 』のフリー版を利用させていただいてます。
このソフトウェアはフリー版でも非常に多機能です。「ミラーリング」という機能もあります。
「自動実行」を設定すれば1回のみ/月ごと/日ごと/時間ごと/分ごとと細かく設定できます。
WD Black2 を ThinkPad R500 に組み込んでセットアップを済ませてから、
すぐに BunBackup をインストールして「ミラーリング」機能をONにして、
「自動実行」のセッティングを詰めてきました。
現在、「15分ごと」に「自動実行」して「ミラーリング」する設定で落ち着いています。
文書作成やWebブラウズをしている最中でもバックグラウンドで動いていますが、
そのときレビュアーが行っている作業が重く感じたりするようなことは一切ありません。
至極快調に自分のしたい仕事を ThinkPad R500 にさせながら、その一方で、
バックグラウンドでキッチリ15分ごとに Dドライブ(WD Black2 の HDD)と
Eドライブ(セカンドハードディスク)を同期してくれています。
BunBackup が軽く動作する優秀なアプリケーションであることと、ThinkPad R500 が
Core2 Duo T9600 & 4GBメモリ という一定の性能を備えていることとで、
さほど負荷が掛からない繰り返し作業にとどまっています。
もちろん、WD Black2 の Cドライブ(SSD部分)と Dドライブ(HDD部分)が
迅速確実に動作し続けてくれているからでもある、ということは言うまでもありません。
もう少し短い間隔、例えば、「5分ごと」に「自動実行」する設定でも問題なさそうですが、
そこまでの必要は感じていないので、このまま「15分ごと」の設定で使い続けると思います。
Ⅶ. まとめ■
① 導入前の狙いは達成されたか? → OK!
WD Black2 を 15.4インチのノートPC に組み込んで3ドライブ構成とし、
そのうち2つのドライブで擬似的なRAID1(ミラーリング)を実現する、
という目標は達成されました。
途中データ移行で苦労する場面もありましたが、結果は充分に満足できるものです。
全体的に見ると、WD Black2 をファーストドライブとして搭載したことによって、
導入する前に温めていた構想を現実のモノとすることができました。
個別に見た場合も、システムドライブとして WD Black2 の SSD 部分は、
速さも充分で、プチフリなどの怪しい挙動は見せておらず非常に安定しています。
WD Black2 の HDD 部分も、最初に書き込まれるデータドライブとして
きちんとWindowsのライブラリに反映されていていますし、
ストレージとしての速度も一般的な HDDに遜色ありません。
② 使用にあたっての注意
ひとつ声を大にして申し上げたいことがあります。
それは、リアルモバイルPC に WD Black2 を組み込むことの是非です。
「何言ってんだよ?! HDDベイが1つしかない小型のノートPCにこそ、積むべきだろ?」
という声があちこちから聞こえてきそうですが、敢えて言います。
「常時ノートPCを携行して外でガンガン使う人には、他にもっといい選択肢がある」と。
ひとえに、WD Black2 の物理的構造 に因るレビュアーなりの意見です。
実は、レビュアー自身、今回の PREMIUM REVIEW 応募は、
ThinkPad X200 で WD Black2 を利用すると書いて申し込もうかと最初は迷っていました。
R500 と X200、どちらの ThinkPad で応募するかを決めるために情報をかき集めました。
国内メディアでは突っ込んだ内容に踏み込んでいるレビューがありません。そこで、
海外サイトを中心に調べると、レビュアーが知りたかったことを詳細に調べてくれている
プロフェッショナルに出会いました。
WD Black2 を殻割りして写真を載せているサイトの中でも、
Allyn Malventano氏が PC PERSPECTIVEに寄稿している記事は情報量が桁違いに多いです。
氏が内部を様々なアングルから撮影している画像は WD Black2 を丸裸にしています。
それを見て判ったことは、WD Black2 においては、HDD部分に貫通孔を設けて、
その孔を通じて上下の基盤を電気的につないでいる、ということです。
レビュアーは WD Black2 を殻割り・分解するスキルも度胸もないヘタレです。
なので分解せずに写真に補助線を入れて説明します。バラシてこそいませんが、
手に取ってまじまじと眺めて確認しました。
スゴいことを考えたンですね、Western Digital のエンジニアたちは。
9mm厚の 2.5インチHDDサイズに 120GBのSSD容量と 1TB の HDD を詰め込むために
かなり思い切った決断をしてデザインした結晶ですよ、WD Black2 は。
漢のロマンというかエンジニア魂が炸裂しているというか、とにかくアッパレな心意気です。
モノが届いて自分の目で確かめることができましたが、Allyn Malventano 氏の秀逸な記事の
おかげで PREMIUM REVIEW に応募する前にだいたいの事情を察することができました。
レビュアーは仕事に出かける際には必ず、ノートPCを携行します。
ThinkPad 535,535E,535X,EeePC 901X,EeePC 901-16G と小型のリアルモバイル機
を使い継いできましたが、頑丈な ThinkPad でも 535シリーズを使っていた頃は、たまに
不調に見舞われていました。あちこちぶつけたり、カバンにいれたまま走って振り回したり、
時にはバイクのシートに括り付けて結構な距離を走ったり、とそりゃHDDには酷な環境です。
ThinkPad信者といってもいいレビュアーが EeePC 901 に感心したのは、
とにかくタフで壊れないところでした。
HDDという回転する部品が入ってないから、当たり前といえば当たり前かもしれません。
いまでは 240~256GB クラスの SSDもかなり値がこなれてきた感がありますね。
だから、外にガンガン持ち出すPC には割り切って そこそこの容量を持つSSDを
積んだほうが幸せになれる、という考えにもはやなっていますね、レビュアー自身は。
WD Black2 、小さな体に「速さのSSD」と「容量のHDD」を詰め込んだエポックメイキング
な製品です。しかし、良くも悪くもその「独特さ」ゆえに気をつけて使ってあげないと本領を
発揮できないばかりか、働きをまっとうできなくなる可能性もなきにしもあらずと考えます。
WD Black2 は保証期間も「5年間」となっていますから、Western Digital という大企業が
めったなことでは壊れないとお墨付きを与えている製品です。
しかし、レビュアー個人の考え方では、「あの構造」を見てしまうと、
リアルモバイルPCに搭載するのはちょっと躊躇してしまいますね。
とにかくものすごい密度なンです、ギュウギュウに詰め込んであるンですよ、WD Black2。
③ WD Black2 はどんなパソコンに向くか?
ズバリ、15~18インチの大型ノートPC、それも旧式PCにこそ組み込むべきだと思います。
上に挙げた「構造」からくる、耐衝撃性能の不安とは別に、いまとなっては、
WD Black2 に含まれている SSD の性能は凡庸なモノではないでしょうか。
かつて所有していたほぼ同じスペックの ThinkPad R500 に インテル製のSSDを
装着していました。
この SSD と比べても、WD Black2 が起動する際の体感速度は少し遅く感じます。
体感だけでなく、実際に Intel 330シリーズの同容量の SSD のほうが実測でも速いですね。
Windows エクスペリエンス インデックス のスコアを取っていたので、並べてみました。
同じ4GBのメモリを積んでいて インテルのSSDを積んでいた R500 のほうがCPUスペックで
少し劣るのに、「プライマリハードディスク」のスコアでは 0.1 上回っています。
SSD部分の速さだけで見ると、WD Black2 は 2年前の同容量SSD以下ということになります。
特定のSSDと比較せずとも、起動/終了は最近のSSDの中では少し遅めではないでしょうか?
もちろん ハードディスクと比べたら圧倒的に速いですよ。
でもね、外で使うリアルモバイルPC って、電車の中で起動して降車駅に近づいたら
すぐに終了させて、といったふうに、細切れ時間に活用しようと思ったら、
起動/終了の速さって結構重視するポイントになりますよね。
そういう視点で考えても、リアルモバイルPCには イマドキの普通のSSDがベストかな。
WD Black2 は絶対的な速度では現行SSDに及びませんので、起動と終了に限っては不利。
純粋モバイルPC には起動・終了に優位を見せるイマドキの単体SSDがベストでしょう。
ただし、いったん OS が立ち上がってしまえば、その後の動作では差は体感できません。
2.5インチHDDベイ1つの中に 120GB SSD と 1TB HDD を収めた WD Balck2 は
そのキャラクターが最大に活かせる用途に使うべきです。
起動と終了の速さだけならば、WD Black2 より一般的な単体 SSD のほうに分があります。
耐衝撃性という点で WD Black2 は 可動部品を内に持つ HDD の不利から逃れられません。
ここでいったんまとめると、それほど頻繁に起動&終了する必要のない、
屋内モバイル利用がメインの、あまり外には持ち出さない大型のノートPCにこそ、
WD Black2 を搭載すべきだと思います。オススメは、光学ドライブを外してHDDを追加し
3ドライブ化して、SSDでOSをキビキビ動かしつつ、2台分の大容量HDDで、
ミラーリングするもよし、2台分の大容量を享受するもよしという使い方。
【WD Black2 の速度を計ってみたので載せておきます】
※ もちろん、ThinkPad R500 は SATA300 / シリアルATA2 接続なので性能をフルに出し切れていません。
比較対象として、ThinkPad R500 (2714RS5)(Core2 Duo T9400 搭載)に搭載していた
Intel製の120GB SSD、 330 Series SSDSC2CT120A3K5 の速度も載せておきます。
2年の間にNCQ機能を担うアルゴリズムが詰められた分「4KQC32」で向上していますが、
「4K」の数値そのものは低下しています。それでも HDD を圧倒する速度ではあるンですよね。
Acronis True Image WD Edition を使うなら準備を万端に整えよ
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※ PREMIUM REVIEW のレビューページはフォームが定められています。
レビューを行う個人が、与えられたテーマについて記述する順序を変えることができません。
このレビューは
①「テーマ【3】」→ ②「テーマ【1】」→ ③「テーマ【4】」→ ④「テーマ【2】」
の順で 読み進めていただければ幸いです。
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さて、① テーマ3「OSを新規インストールすることの効果と交換手順や設定などのTIPS」で
OSの新規インストールが完了したわけですが、次に旧PCからデータを移行します。
データを移行する前に、そのデータを受け取る場所を目に見える形にしなければなりません。
われわれ人間の目に見えていない WD Black2 の HDD部分は、コンピュータのシステムからも
まだ見えていないのです。
PC にHDD部分を認識させる為にダウンロードしておいた WD Black2 installer を実行します。
アッという間に、WD Black2 の HDD部分が認識されました。
これでもう DVD/CD-RW ドライブ には用がなくなったので、リムーブします。
そして、コンピュータの管理画面で、ドライブ文字を「 E 」から「 D 」に変更しておきます。
( ここで異変に気付くべきでしたが … )
WD Black2 がデータを受け取る HDD領域がシステムに認識されたので旧PCから移行しましょう。
パッケージに付属の SATA-USB変換ケーブルを使って旧PC の HDDを新しいPC に接続します。
次に、WD Black2 installer と一緒にダウンロードしておいた Acronis True Image WD Edition
をインストールして起動します。
移行元 PC の Dドライブにあるデータのクローンを作って、それを WD Black2 の
Dドライブ(HDD部分)にそっくり載せればいい、とタカをくくっていたのですが …
Acronis True Image WD Edition では、
移行元PC(ソースディスク) の Dドライブ「だけ」を選択することができません!
移行先PC(ターゲットディスク) の Dドライブ「だけ」を選択することもできません!
「Acronis True Image があるから、サクッとクローンしてアッという間に終われるぞ!」
と楽観し切っていたので、「ええぇぇ――ッ!」とため息が思わず口をついてしまいました。
クローンを作ってドカンと新しい Dドライブ( WD Black2 の HDD領域 )に載せるというラク
はできないンだと判明した時点で、Windows の「コピー&貼り付け」で対処するしかない、と
覚悟を決めました。500ギガバイトのデータ量ですから1時間や2時間では済みません。
が、しかたないッス。やるしかないンです。先に進みましょう。
6時間以上かかってなんとか「コピー&貼り付け」でやりおおせました。
しかし、USB3.0の高性能な SATA-USB変換ケーブルが付属していたのは不幸中の幸いでした。
ThinkPad R500 にはUSB2.0までしか付いていないし、移行元HDD(WD 5000BEVT)も
Serial ATA300 / 5400回転と決して速くはないのですが、USB2.0規格の変換ケーブルを
使うよりはよほど速かったハズですからね。
どうしてこんなオチがついてしまったのでしょうか?
一つには、WD Black2 がコンピューターからは単一のドライブに見えていることがあるでしょう。
システムからは、SSD部分とHDD部分の境目がないひとつのドライブとして認識されていること
は、「コンピューターの管理」>「記憶域」>「ディスクの管理」を開いてみたときに、
WD Black2 が一本の大きなドライブをパーティーション分けしたかのように表示されていた
ことからうかがい知れます。
Windows の「コンピューターの管理」だけではありません。
CrystalDiskInfo で WD Black2 の情報を表示させたときに、一般的なHDDやSSDとは
違った表示のされ方をすることからも「独特な」身のうちを隠しきれていません。
このように、CrystalDiskInfo からも「単一のドライブ」と見られています。
SSD部分とHDD部分をつなぎ合わせた物体が 2.5インチHDDスロットに収まっている、
というのは使っている人間から見た理解の仕方でしかないのかもしれません。
Windows XP や Windows 7 / 8 には、人間が見る見方で表面に映し出すように、
WD Black2 installer によってインストールされた Western Digital 謹製のドライバが
仕事をしてくれているのでしょうね。
もうひとつ、これはあくまでもレビュアーの邪推でしかないのですが、WD Black2 に関して
どうやってもコンピューターに SSD部分と HDD部分を区別して見させる手だてが
現時点では見つけられなかったために、他の一般的な HDD や SSD のパーティーション
をも無視するクローン生成ソフトを ‘ WD Edition ’ としてバンドルしているのかな?と。
以前に通常版の Acronis True Image を使ったときに、パーティションごとにドライブを
認識していたように記憶しています。それなのに、今回は WD5000BEVT の中に作られた
3つのパーティションをも区別して選択させなかったですからね、‘ WD Edition ’ は。
おそらく、WD Black2 にバンドルされている Acronis True Image WD Edition は、
「ソースディスク」と「ターゲットディスク」のパーティション数が一致している場合ならば、
ソースディスクからスムースにクローンを作成してターゲットディスクにマウントできる仕様に
なっていると思われます(自分は試していないので推量でしか申し上げられません)。
テーマ【1】のタイトルに「Acronis True Image WD Edition を使うなら準備を万端に整えよ」
と付けたのは、そういう意味からです。
「ソースディスク」(移行元PCのHDD/SSD)を 2パーティションとし、
片方のパーティションの容量を120GB未満に削減して、もう一方のパーティションの容量を
1TB未満にするという準備を整えたならば、Acronis True Image WD Edition を使って、
「ターゲットディスク」たる WD Black2 にかんたんにデータを移行できるのでしょう。
WD Black² は、旧式大型ノートPCを母艦化する切り札だ!
レビュアーは WD Black2 を ThinkPad R500 に組み込んで、
擬似RAID1(擬似ミラーリング)を実現するという第一の目標をクリアすることができました。
こうして出来上がった ThinkPad R500 は一台のノートパソコンとして、
高性能な、至極快適なマシンに生まれ変わりました。
先代の寝床PC ThinkPad R61e と比べると、世代差以上の性能差を感じます。
いろんな操作に対する反応がいちいち軽快になっています。
起動と終了が速くなっただけではありません。
ドライブの容量を気にしなくてよくなった、という点だけでもかなり心持ちが違いますね。
まさに超高性能寝床PCが誕生したのですw
こういうふうに一台のマシンとしてみた場合も、
WD Black2 によって性能が引き上げられた効果は大きいと感じます。
大きいとはいえノートPCなので、近所の電源のあるカフェに持ち出したりすることもあります。
一台で完結する用途においても、かなり快適度が上がりました。
そして、3ドライブ化したことによって、
他のPCに対する恩恵が加わったことがこれまでになかったことですね。
WD Black2 の中の Dドライブ(HDD1TB部分)の内容が、
常にセカンドHDDアダプターの中に埋め込まれた HDD にコピーされている安心感。
しかも、それが 2組存在する、という安心感は非常に心強いものがあります。
ウルトラベイギミックのおかげでワンタッチで2組の 2nd HDD Adapter を入れ替えられます。
家庭内LANで、デスクトップPCのHDDと同期を取れるので、労働や知的作業の成果について、
1ファイルたりとも漏らすことなくバックアップを取れるようになりました。
WD Black2 の HDD部分と 2nd HDD Adapter の中の追加 HDD とのセットが、
2ドライブNAS のストレージのように LAN の中に鎮座してしてくれている状況
というのはたいへんに心強いものがあります。
戦果を持ち帰る母艦として ThinkPad R500 が後方に控えてくれていると、
Core i7 デスクトップ やタブレットで仕事や情報収集の前線に臨む際に、戦いに集中できます。
同様に、これからセットアップする予定の ThinkPad X200 がその部隊の中に加わっても、
WD Black2 を搭載した ThinkPad R500 が X200 に対しても母艦として支援します。
ストレージ容量が限られたモバイルPCに R500 からその都度必要なデータを渡せますし、
外で作成・収集したデータを R500 に二重にバックアップすることが容易にできます。
このような利便性と安心感に包まれた体制を得ることができた喜びと同じくらいに、
そうやっていくことに特別な手間がかからない環境を構築できたことがうれしいですね。
OSの新規インストールはかんたん
今回は、Windows XP のサポート切れに伴い、ハード自体(=ノートPC)は引き継がずに、
旧PCの中に入っているデータのみを移行することにしました。
新しいPCには、Windows 7 Professional SP1 32bit を新規インストールします。
その後、旧PCからデータだけを移行し、旧PCは引退させます。
旧PC は 同じく Lenovo の ThinkPad R61e です。
この R61e には WD5000BEVT という容量 500GB の ハードディスクが内蔵されていて、
CドライブとDドライブにパーティションを切ってあります。
Cドライブは Windows XP のためのシステム専用で 40GB 確保しています。
Dドライブはデータのための領域です。両パーティションとも空き容量がほとんどありません。
ただし、WD Black2 は、SSD部分が120GB、HDD部分が1TB という大容量を誇るので、
まったく問題ありませんね。
順を追って OS を新規インストールしていきます。
WD Black2 を ThinkPad の HDDマウンタに取り付けて、HDDスロットに差し込みます。
ThinkPad はメンテナンスのし易さ、ハードウェアアップグレードを手軽に行えることを
重視してデザインされているので HDD の交換を非常に簡単に行うことができます。
HDD を取り出すだけなら、ねじ1本を緩めてハードディスクスロットカバーを外せばスルッと
取り出せます。挿し込む場合もSATAコネクタが左右逆になっていないか確認して押し込むだけ。
押し込んだらハードディスクスロットカバーをはめ込んでネジを締めれば装着完了です。
このままインストールディスクを光学ドライブに入れて Windows 7 をインストールします。
一般的な HDD,SSD と同じようにインストールプログラムが ドライブを認識してくれます。
「111.8GB」と、WD Black2 の SSD部分が認識されているということになります。
まったく順調にインストールが進んでいきます。
Windows 7 が WD Black2 の SSD部分にサクッと入っていきました。
この時点では、WD Black2 の SSD部分のみがシステムに認識されています。
1TBの容量を持つ WD Black2 の HDD部分はまだ認識されていません。
ひとまず WD Black2 の SSD部分に OS を新規インストールする作業は苦もなく完了しました。
パッチコさん
2014/03/16
皆さん5人5色のレビューになってお本当に面白いです。
Thinkpadのウルトラベイ懐かしいです!今もあるのですかね。
昔A30という機種を3機種使ってましたがIDEでした。
数値をみるとおそらくSATA300での接続ですね。
HDDはそれでも規格を越えないのですが、SSDの場合はSATA300だと能力を生かせないようです。それでもものすごく速くなるのですけどね。バスの違いばかりはしょうがないですね。
ジェイソン太郎さん
2014/03/16
パッチコさんもお疲れ様でした。
ThinkPad ですが、現行のT540pの仕様一覧にも「光学ドライブタイプ:ウルトラベイ・エンハンスド(脱着式)」とありますから、伝統のギミックは健在みたいですね。
A30とはハイスペックなマシンじゃないですか!ワタシはその前の世代の A20m を2007年まで使ってましたよ。
あと、SATAの規格のことですが、同じSATA300どうしでも Intel のSSDを積んでいたR500のほうが起動に要する時間は WD Black2 より短かったのは事実です。
ただし、実用上無視できる差でしかないですけどね。WD Black2 おおいに気に入ってます。
はにゃさん
2014/03/17
WD Black2 の場合、BIOSから見えるのは SSD部分だけで、HDDはインストール後に専用のアプリを入れると見えるようになるという仕掛けだったと思います。
2個のドライブに見せるために、SATAポートマルチプライヤのようなものを持っているようですが、UEFIがそれをコントロールできない仕様のようですので、
Acronicsからは見えないと思います。
Acronicsのほうにサポート用ドライバが入れば見えるようになるとは思うのですが、現状ではできないということでしょう。
ジェイソン太郎さん
2014/03/17
ご教授ありがとうございます。UEFI のことは全く頭にありませんでした。
「UEFI」― 長らく旧式ノートPCをメインに使ってきた自分にとってはこれまであまりなじみがない用語でした。ただ、これからはそうもいかないようです。Windows 8/8.1 の起動の速さの一因に、このUEFIに最適化されているということがあるのですね。ご指摘いただいてから、少し「UEFI」について調べてみました。
名前だけみたら最近のモノのように感じますけど、
1998年「Intel Boot Initiative」→
2000年「EFI(Extensible Firmware Interface)」→
2005年「UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)」
と古くからあったモノのようですね。
2008年製の ThinkPad R500(2714A19)に UEFI が入ってるのかどうかは自分には判りませんが、入っているのであれば、Acronis True Image WD Edition の動作に何らかの影響を与えているのかもしれません。
ふだんセットアップのときには BIOS画面を見ているだけなので、その辺はわからないですね。旧い System BIOS の他に UEFI も入っていて、後者が望んでいない働きをしているのであれば、これからも Acronis True Image WD Edition を使うときだけでなく、他のソフトウェアを使う場合や新しい周辺機器を接続する場合にも影響が出るのかもしれませんね。
ThinkPad の場合、いつぐらいのモデルから UEFI が入ってるのかなぁ…。
2012年製のThinkPadだと確実にUEFIが入ってるみたいですね、従来のBIOSといっしょに。
せうの日記:ThinkPad T430sでWindows 8をUEFIなSecure Boot!
はにゃさん
2014/03/17
どちらも1本のSATAリンクを多重化して2台のドライブで利用できるWD Black2独自と思われる仕組みを知らないので、OSドライバに制御が移行するまでは SSDのみ存在を確認できる。
OSドライバに制御移行後
このハイブリッドHDDでのHDD側へのアクセスの方法を知っているので、
HDDをOSに対して存在を通知して、普通のハードディスクのように見せる。
なお、PCにはUEFIとBIOSはどちらだけがインストールされるものです。
ジェイソン太郎さん
2014/03/17
> なお、PCにはUEFIとBIOSはどちらだけがインストールされるものです。
ご指摘ありがとうございます。
改めて自分で付けたリンク先を読み直してみると、この方は ThinkPad T430s の BIOS を UEFI に切り替えたというのではなく、BIOS互換(Legacy)モードになっているUEFIを本来の状態に戻されたということですね。
Microsoft の説明にもそうあります。
UEFI モードまたは従来の BIOS 互換モードでの PC の起動
takamizuさん
2014/03/22
6時間のコピーは大変ですよね。
私はOSの新規インストールに時間がかかりました。
レビュー期間が十分あって助かりました。
ウルトラベイのセカンドアダプタは意外と使えることがわかりました。
ジェイソン太郎さん
2014/03/22
takamizuさんも PREMIUM REVIEW お疲れ様でした。
私はOSインストール以前に ThinkPad本体の準備に時間がかかりました。
最初に WD Black2 を組み込もうと考えていた R500 はちょっとしたトラブルがあり、2台目の R500 に交代させたり、と、スンナリとはレビューに入れませんでした。
さて、そのウルトラベイですが、「ウルトラベイ対応」モデルでなくとも、ネジを1つ外せば光学ドライブを外せる場合がほとんどですね、ThinkPad の場合。R500 には廉価な「e」モデルは設定されていませんが、先代にあたる R61 には、それに対する廉価版の R61e というモデルがあります。その ThinkPad R61e には、ウルトラベイの機構が付いておらず、光学ドライブ固定仕様ですが、やはりネジ1本外せば、スルリと抜けてしまいます。
takamizuさんのThinkPad130もそうやってCD-ROMドライブを外すことができるンですよね。
kuro_rさん
2014/04/15
SSDとデュアルドライブなので、もう少し速度が出るかと思ってました。
ただコストと容量と速度のバランスを考えればいい感じなのかもしれないですね。
ジェイソン太郎さん
2014/04/15
コメントありがとうございます。今回の私のレビューで速度が出ていないのは、もっぱら ThinkPad R500 のスペックが足を引っ張っているのが原因ですね。2008年頃の Core2 Duo 世代だし、SATAⅡ接続の限界もあります。WD Black2 の実力が出し切れていません。
同じ今回の ZIGSOW PREMIUM REVIEW で、Takamizuさんが比較的最近のモデルである SONYの「VAIO C」(2011年冬モデル)に WD Black2 を搭載したレビューを書かれています。速度は シーケンシャル Read で私のThinkPad R500 に積んだ時よりも 120MB/s 以上速い数値が出ています。
ただ、これだけ出ていれば体感としては充分ですね。WD Black2 の SSD 部分に OS をインストールすれば、HDD単体の場合より圧倒的に高速です。おそらく旧式ノートPCの延命用途をメインターゲットに想定して仕様が決められたと思われますので、SATAⅢ接続でシーケンシャル Read 500MB/s 出せるようにしたところで、その部分は活かせません。無駄に高性能過ぎるでしょう。PC側がそれを活かせないスペックしか持っていないことが多いでしょうから、スピードの持ち腐れになってしまいますね。
WD Black2 は、想定される用途には絶妙なバランスで応える仕様になっていると思います。私の満足度は非常に高いです。