レビューメディア「ジグソー」

既存のファイルサーバーへの投入で他の製品と比較

まずはレビューアーに選出いただいた関係各所の皆様に御礼申し上げます。

私は玄人志向の初代玄箱発売直後からNASを使い始めたのですが、4年ほど前からはMini-ITXでPCを組み立て、それをファイルサーバーとして使うようになりました。当初は単にLANの内部でファイルを共有できるだけで満足していたのですが、外出時にもVPN経由でファイルサーバーにアクセスしたり、マルチメディアコンテンツをDLNAで閲覧可能にしたりと、ファイルサーバーに求められる役割が徐々に増えてきたためです。

ファイルサーバーの詳細については下記Core i5-3570Kのレビューで記載させていただきましたので、そちらをご覧いただければと思います。



今回は同じ1TBのHDDということで、上記ファイルサーバー内のSeagate ST31000528ASとの入れ替えを行い、使用感をまとめました。


1.製品の概要

開封直後の状態
開封直後の状態


今回届いたWD Red WD10EFRXですが、箱などには入っておらず、エアキャップに二重に包まれた状態でした。個人的にはこの状態で宅配業者に預けるというのは一抹の不安を感じるところではあります。

梱包を解いて手に取った第一印象は、とにかく本体が軽いということです。同社製のCaviar Green WD10EARSなども従来と比べれば軽いと思ったのですが、それよりも明らかに軽いことが判ります。

Western Digitalの製品情報によると、WD10EFRXの重量は450gとのことです。ちなみにWD10EARSの重量は600gとなっていますので、25%も軽量化されていることになります。この450gという重量は、1TBプラッター採用のWD10EZRXと同じであり、公称スペックなどからもこのWD10EZRXがベースモデルとなっているのでは無いかと予想されます。現時点では公式サイト上に掲載されてるWD Redのスペックシートに記載はないようですが、恐らくWD10EFRXも1TBプラッター1枚で構成されているということでしょう。

まずは、フォーマット直後の状態でベンチマークを測定した結果です。なお、この作業の時点では、eSATAで接続していますので、直接マザーボード上のコネクタに接続した場合とは結果が異なる可能性があります。

Crystal Disk Markの結果
Crystal Disk Markの結果


公称スペックにやや及びませんが、さほど速度性能にこだわっているとは思えないIntelliPowerの製品としては予想以上の速さでした。


2.ファイルサーバーへの導入

ファイルサーバーにはSeagate Barracuda 7200.12 ST31000528AS(1TB/7,200rpm)と、WesternDigital WD30EZRX(3TB/Intelli Power)が導入されています。WD30EZRXの方は既に2TB近く消費してしまっており、1TBのWD10EFRXでは置き換えられませんので、自動的にST31000528ASとの入れ替えということになります。

まずは入れ替えのために、既存のST31000528ASからデータをコピーします。ブートドライブではないので、単純にWindowsのファイルコピーで作業を行いました。

コピー対象
コピー対象


約310GB分のコピーということになります。せっかくなので、コピー中の温度も測定してみました。9割方コピーを終えた時点でのそれぞれの温度です。

ST31000528AS連続負荷時の温度
ST31000528AS連続負荷時の温度
WD10EFRX連続負荷時の温度
WD10EFRX連続負荷時の温度


思ったほどの差は付いていない印象ですが、この作業を行った時点で室温は35度程度であり、どちらもこのレベルの温度上昇で済んでいることを評価するべきなのかもしれません。きちんと冷房された環境であれば、WD Redは40度以下で連続運用が可能となりそうです。

ちなみにこのときのコピーでは、80MB/s以上での転送が行われていました。これなら速度の点でも特に不満は出ないでしょう。

コピーの進捗状況
コピーの進捗状況


なお、この表示で転送元が「ST31000333AS」となっておりますが、これはST31000528ASのボリュームラベルがST31000333ASとなっている(故障したST31000333ASを完全コピーしたものなので、ボリュームラベルもそのまま保持されている)ためです。


3.テストの結論

正直に言ってしまえば、現在はまだ使い始めたばかりですから、騒音や速度に関することであればある程度書けるのですが、この製品のセールスポイントである信頼性などについて書くにはあまりに時期尚早です。それはこれからの連続運用によって結論が出ることでしょう。

個人的には同社のCaviar Greenシリーズで故障品を複数掴んでしまいましたので、それをベースに作られていると予想されるWD Redシリーズについては期待と不安とが半々といったところです。MTBFで100万時間を謳うだけに信頼性については向上しているのは間違いないとは思うのですが…。

導入の初期作業はHDDスタンドを介したeSATA接続で行いましたが、その間の動作音はかなり静かで好感を持ちました。発熱については7,200rpmのST31000528ASよりはやや優勢、同じIntelliPowerを採用するWD30EZRXとは目立つほどの差は無いといったところでしょう。現時点での実勢価格は、同容量のCaviar Greenよりはそれなりに割高ですが、エンタープライズ向け製品に匹敵するMTBF100万時間という安心を買うと思えば、納得できる範囲のものではないかと思います。


今後も定期的にCrystal Disk Infoなどでステータスチェックを行い、その他の点についても目立った変化があればこのレビューに追記していく予定です。

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