レビューメディア「ジグソー」

Intel製CPUの内蔵GPUはここまで来た!

この度は、TopGunReview 第三世代 インテル Coreプロセッサー Core i5 3570Kのレビューアーに選出していただき誠にありがとうございます。 インテル様、zigsow様、ならびに関係者の皆様にはこの場をお借りして感謝いたします。

 

【今回の「やってみたい事」】

それはずばり、内蔵GPUがどこまで進化しているのか、3Dゲームがどこまでできるのかのテストです。 過去のIntelチップセットやCPU内蔵GPUはお世辞にも良い物とはいえず、動画を見たりブラウジングをしたり せいぜい軽い2DゲームくらいしかできなかったのですがSandyBridgeで少し進歩を見せていました。

 

今回のIvyBridgeではそこから更なるパワーアップが果たされ、待望のDX11にも対応したということで (過度の期待は禁物ですが)それなりに3Dゲームができてしまうのでは?と期待が膨らみます。 そこで各種ベンチと、実際のゲームプレーでどこまで出来るのかを現在使用しているSandyBridgeのCore i5 2500K(定格3.3GHz 4コア4スレッド)と直接対決をしてみる事にしました。

 

【外観およびCPU表面】

パッケージ自体は最近のIntel製CPUの定番である、省スペースで効率的なパッケージになっています。 横からCPU表面が見えるように窓があるのも同じです。

 

 

 

私のレビュー用サンプル品に付属していたCPUクーラーは中心に銅柱があるタイプでした。 製品ごとに異なるのか、あるいはロットで異なるのかは判りませんが非常にコンパクトで 現在のCPUの発熱量やCPU温度管理が改善されているのを物語っている気がします。

 

省スペース小型PCを安く作りたい人には非常にありがたいリテールクーラーさんですが 私は別途購入したCPUクーラーがあるので、今回は箱から出さずそのまま仕舞う事に。 後日mATXかmITXのPCを組もうと思うときまで取っておくことにしましょう。

 

CPU表面の写真はこちらです。ヒートスプレッダ(ニッケルメッキの銅製の蓋。CPUダイの熱を広い面積に拡散する役割と ダイを保護する役割があります)の表面にはCPUのモデルナンバーやS-spec、定格クロック、生産国などが記載されています。

 

今回レビュー用に提供して頂いた3570Kは、コスタリカ産のものでした。 バッチ含めてオーバークロック耐性がどうなのかは・・・最近はオーバークロックから遠ざかっているので全然判りません。 ただ海外の有名サイトなどには随時情報があがっているので、気になる方は購入前にそういった情報を集めてから 店頭で箱を見せてもらい、ロット情報などを確認してから買うといいかもしれませんよ?

 

※オーバークロック行為はメーカー保証が無くなるだけでなく、CPUそのものやシステムを破壊したりと予期せぬトラブルを招く恐れがあります。 十分な情報と知識を入れた上で、完全に自己責任で行ってください※

 

【今回のテスト環境】

CPU:Intel Core i5-2500K(SandyBridge) vs Core i5-3570K(IvyBridge) <CPUおよびIGPUオーバークロック無し>

VGAドライバ:8.15.10.2761

クーラー:Thermalright SilverArrow

グリス:ArcticCooling MX-4 (今回はカードでスプレッダ上に均一に塗る方式)

M/B:ASRock Z68 Extreme4 Gen3(UEFI 2.20)

Mem:G.Skill DDR3-1600 4GBx4(バルク)

HDD:Crucial m4 64GB + WD15EARS

PSU:Antec HCP-750

 

<実行するアプリ/ベンチマーク(直接比較はSandyBridgeの制約でDX9にて実行) >

演算:wPrime(1024M)

3D系:LostPlanet2、StreetFighterIV、MHF Benchmark 3 大討伐、HeavenBenchmark3、F1 2011、RACE07

 

手順としては2500Kでベンチマークや3Dゲームを実行後、CPUクーラーを完全に綺麗に掃除してから 3570Kに換装し、同じグリスを塗って同じベンチ・ゲームを実行して直接比較します。

 

グリス除去にはこれ!

簡単にめっちゃ綺麗になります!コツは最初に余分なグリスを十分ふき取ってから使うこと、それだけ。 そうじゃないと溶けたグリスがあっちこっちに流れて汚いです。

乾拭きで↓のようにふき取ったら

液を垂らして待って溶けたらふき取って

こ~んなにピカピカに!

 

【ベンチマーク結果】

 内蔵GPUなので当然ですが解像度および画質設定を落とした上で行っています。 それぞれのベンチ実行時の設定は以下のとおりです

 

・LostPlanet2 解像度:1280x720、フルスクリーン、60.00Hz、垂直同期:オフ、アンチエイリアス:NONE、モーションブラー:off、影品質:MIDDLE テクスチャ品質:MIDDLE、演出レベル:MIDDLE、(Ivy DX11実行時のみDirectX11 Feature:MIDDLE)

・StreetFighterIV アンチエイリアス:NONE、解像度:1280x720、周波数:60Hz、垂直同期:ON、フレームレート:可変、 アスペクト比:自動、明るさ:中間、並列レンダリング:ON、テクスチャフィルタ:デフォルト、モデル品質:高、 背景品質:高、ソフトシャドウの品質:低、セルフシャドウの品質:低、モーションブラーの品質:低、パーティクルの品質:中 エクストラタッチ:OFF

・MHF 3 大討伐 1280x720

・HeavenBenchmark 3.0 1280x720、Shaders:medium、Textures:medium、Filter:triliner、anisotropy:off、Occlusion:enabled、refraction:enabled volumetric:enabled、tessellation:disabled

・RACE07 1280x720、MEDIUM設定

・F1 2011 1280x720、画質 LOW設定、MSAA OFF

 

LostPlanet2 テストタイプA

LostPlanet2 テストタイプB

StreetFighterIV

 

HeveanBenchmark 3.0

MHF 3 大討伐

RACE07

 

F1 2011

 

演算ベンチwPrime 1024Mの結果

 

Prime95を1時間実行後のCPU温度 は以下のとおりでした

2500K: 53/55/55/54℃(RealTemp3.70、室温28度)

3570K: 54/56/55/52℃(      同上       )

 

【実際のゲームプレイでの感想】

まずはRACE07から。こちらはそのタイトル名から想像できるように古い(5年前)のレースゲームです。 最新のゲームと比較すると画質的にはかなり落ちるのですが、レースゲームとしては結構良いデキなのと なによりSteamで物凄く安く買えるのが魅力のゲームですので散在する気になったら買ってみてくださいlol

 

解像度を落としているとはいえ、さすがにこれくらい古いゲームであればIvyBridgeでもSandyBridgeでも楽に動きます。 特に致命的になるような急激なフレーム数低下も見られず、非常に快適でした(当人の運転スキルは別ですが・・)

 

次にやってみたのはF1 2011。去年のゲームですが、こちらは高画質化MODを入れているせいもあってか 画質をLOW設定にしてもかなり重い!Sandy(HD3000)だと最低fpsが結構低いしガクガクするので もう1段階画質を落とさないと完全に無理です。一方Ivy(HD4000)はSandyより進歩しているところを 見せ、この設定ならなんとか我慢できなくはない程度に動いてくれます。ただ快適にプレーするなら こちらももう1段階画質設定を落とした方がいいですね。

 

最後に試してみたのがBattlefield3。Sandyでは話にならなかったですが、IvyBridgeなら 画質をかなり落とす(LOW設定、1280x720)必要はあるもののなんとか遊べる程度にはなります (20~40fpsで我慢する必要がありますが)。Intelの内蔵GPUでここまで出来るってのは驚きですね!

 

 

【総評】

IvyBridge(HD4000)が内蔵GPUとしてそれなり以上の性能を持っているのが確認できた形です。

 

決して外付けGPUの代わりになるようなものではありません。高画質高解像度で3Dゲームは無理ですし 少し古めのゲームでも解像度や画質を結構落とす必要があります。 それでも、特に追加投資をする事もなく、内蔵GPUで「3Dゲームが少し遊べる」程度のfps数が出るようになったのは凄い事だと思います。

 

本格的にな3Dゲームをやる人は最初から高性能なグラフィックカードを購入するので内蔵GPUなんて気にしないと思いますが、HD4000ならば単体でもそれなりにパワフルなので グラフィックカードを抜いてサブPCにまわした時にも十分活用できるのがいいところですね。

 

また省スペース省エネで、かつ少しだけ3Dパワーも欲しいようなPCを作りたいって人にもかなり向いているんじゃないでしょうか。

 

唯一改善して欲しい点はCPUコアとヒートスプレッダの間の熱伝導性! 有名な話ですが、IvyBridgeではヒートスプレッダとCPUコアの熱伝導に普通のシリコングリスを使っています(Sandyではハンダでした)。 せっかく低消費電力低発熱化されたはずのIvyさんなのに、肝心な部分の熱伝導性がいまいちで CPU温度がSandyと比べてあまり判らないんですね。

 

結論:Core i5-3570Kは古いZ68チップセットのM/Bで使っても大満足できる素晴らしいCPUでした。

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