レビューメディア「ジグソー」

意外とPC本体の電源用に良い

総合家電量販店に用事があったので、久々に幕張新都心のノジマに足を運びました。ここにはオーディオ専門店のノジマ オーディオスクエアが併設されているため、コロナウイルス蔓延前には頻繁に行っていたのですが、一応緊急事態宣言も継続されているということで、年明け直後に顔を出してついでにmarantz SACD30nを聴かせていただいて以来、今年2度目となりました。

 

久々にオーディオスクエアを見に行くと、主にケーブルやアクセサリー類の中古が随分入荷していました。いずれも相場よりは少し安い程度で欲しいものはいくつかあったのですが、諸事情により懐に余裕はありませんので買うものは無いかな、と思っていたところに、相場から大きく外れるほど安いものが一つだけありました。それが、このaudio-technica製オーディオ用電源ケーブル、AT-PC1500/2.0です。

 

 

 

 

 

 

 

とはいえ、手持ちの電源ケーブルも使えるところは概ねこれよりも上位クラスの電源ケーブルに差し替えてしまいましたので、せいぜいUSB-DACで音質チェックをする程度しか用途はなさそうに思えました。しかし、ふと思いついたことがあり、結局2セット購入してきました。それはUSB DACが接続されている先、すなわちPC本体の電源ケーブルに使ってみたらどうだろうかということです。

 

今までは当然ながら、PC用の汎用電源ケーブルを使っていた訳です。しかし、人によってはPC本体の電源ケーブルも音質に大きく影響すると主張しています。今回はそれを検証してみようと思ったのです。

 

 

AT-PC1500/2.0は2003年11月に発売された、かなりの旧世代製品です。当時の希望小売価格は15,000円程度だったと思います。現在ではオーディオ機器の標準添付品からアップグレードする際の手頃な価格帯として人気のあるクラスです。以前掲載した下位モデルAT-PC1000/2.0はアースラインが無い2極ケーブルでしたが、こちらはほぼ同等の構成でアースラインが存在する3極ケーブルです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両端のプラグはいずれもaudio-technicaのロゴが刻印されたモールドタイプで、接触面はロジウムメッキされています。以前からご覧いただいている方はご存じかも知れませんが、私はロジウムメッキの音があまり好きでは無く、それがPCの電源ケーブルであっても実際の出音に影響するかどうかも検証します。

 

 

 

 

 

 

 

何故かオーディオテクニカ製の電源ケーブルは被膜に型番が刻印されません。この製品も単に「OFC POWER CABLE」とだけ印刷されています。このおかげで思いがけず安いものが出てくる場合もある訳ですが…。

 

 

 

 

 

 

 

電線部分はこれまでのaudio-technica製電源ケーブルでもお馴染みのひさご電材製です。写真に写りにくいので用意していませんが、両端の端子も同じくひさご電材製であることを確認しています。

 

更新: 2021/03/14
音質

やや硬質にまとまるが、汎用ケーブルよりは大幅に質感が向上する

それでは、PCのケーブルを差し替えて試聴してみましょう。

 

現在のPCの主な構成は次の通りです。

 

 

CPU:AMD Ryzen 7 2700

M/B:ASUS PRIME X370-A

RAM:32GB DDR4-2666(16GB×2枚)

Graphic:玄人志向 GF-RTX2070-E8GB/DF2 (GeForce RTX 2070)

PSU:Thermaltake TOUGHPOWER GRAND RGB 850W

OS:Windows 10 Pro v20H2 64bit

 

 

その他の構成は私のプロフィール欄に記載していますので、興味のある方はそちらでご確認ください。

 

今回はこのPCに接続されているUSB DAC/ヘッドフォンアンプ、Chord Electronics Hugoで音質を確認します。なお、HugoはChord Electronicsの説明によると給電するACアダプターは音質変化に影響しないと明言されているモデルです。

 

しかし、PCの電源ケーブルの違いは明確に表れました。低域の力感や高域のクリアさが明らかに向上します。

 

「Solitude Standing / Suzanne Vega」を聴くと、こんなにヴォーカルに存在感があったかと思うほどに実在感が増しました。

 

 

 

 

 

ただ、電源ケーブルのプラグであっても、やはりロジウムの癖は音に乗ってきます。高域方向に独特のギラつきが出てきます。総合的には大幅に良くなっているので我慢できる範囲ではありますが。

 

音質傾向的には、以前取り上げたSAEC PL-3000D辺りが案外PCにマッチしそうにも思えるのですが、今回は出来れば3極で接続できるケーブルを使いたかったので、当面はこのままAT-PC1500/2.0を使い続けようと思います。

 

USB DAC等をケーブルまでこだわって使っている方であれば、PCの電源ケーブルにこだわる意味も見いだせそうです。

更新: 2021/03/15
プチ贅沢度

PC側の観点では全くメリットは無いはずの使い方

少なくともPCの常識でいえば、電源ケーブルを高級にしたからといって何かが変わるということはありません。

 

丁度Philewebでオーディオ用電源タップに接続してウォシュレットを動かすという意味不明な企画をしていて、水流が強くなったり動作がスムーズになったりという効果が認められたという話になっていますが、PCの世界ではきちんと一定の品質を満たした電源ケーブルを使っていて何かが変化すると考えることはまずありません。

 

しかし、理論的には全く意味不明ではあるのですが、USB DACから出てくる音に対しての変化は間違いなく認められました。PCを単にコンピューターとして使うのであればともかく、オーディオとしても使う私のようなユーザーには何らかの意味がある行為なのだとは思います。

  • 購入金額

    2,200円

  • 購入日

    2021年03月14日

  • 購入場所

    ノジマ オーディオスクエア

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