レビューメディア「ジグソー」

ノイズキャンセリングは素晴らしい。が!…

更新: 2018/12/10
購入動機

玉虫色振動板に惹かれて幾年月

 まずは今までの購入ヘッドホンについて。

 2009年頃にaudio technicaのATH-ANC7(初代)を購入。ノイズキャンセリング(以下ノイキャン)の素晴らしさを実感し、以後6年ほど使い倒す(5年目寸前に長期保証で一度修理)。後半数年はイヤホン端子差し込みタイプのBluetooth受信機を経由して使っていました。

 2015年頃、確か世界初のノイキャン+BTヘッドホンのDenon AH-GC20が発売され、ほぼ衝動買い。イヤホンケーブルから解き放たれて、感無量でしたね。

 しかし時は流れて2018年。BoseのQCシリーズに代表する新しい同型のヘッドホンが徐々に増え始めると、ノイキャン能力や少しボヤッとした音質に満足ができなくなってきてしまい…。

 

 そんな折でしたね、Panasonicからも出たのは。前々から有線のラインナップを店頭で見ていた頃に、玉虫色の振動板が「カッコイイなぁ」と音質ではなく見栄えで気になっていまして、また音質も良かったため機会があったら欲しいとは思っていました。よもやワイヤレスでしかもノイキャン付きで出してくれるとは思っていなかったので、いずれはこれに買換えるぞ!

 それから、ちょっとトラブルがありまして、苦節半年…と相成りました。

更新: 2018/12/10
必須条件

前に出来ていたことはできないとね!

 とはいえ、3年近く使っていたAH-GC20からの変更である以上、含まれていない機能があって不便をきたすのは勘弁プリーズ。ちゃんと調べましたよ。

 たまたま、15分ほどですが実機を借りられる機会がありましたので、実際にスマホと繋いで動作検証をしました。

 以下、AH-GC20から買換えるのに必要な要件と結果です。

・音質が良いこと → 問題なし。詳細は次項にて。

・Buetoothがマルチポイントであること → ペアリング、じゃありませんよ。私は音楽再生用のAndroidスマホと、対iPhone連絡用のiPhoneの2台運用で過ごしています。どちらに着信があっても、取れなければなりません。ずばり、対応していました。

・バッテリーが同等に持つこと → ちょっと詳細は調べるのが面倒なので割愛しますが、ほぼ同じだったと記憶しています。

・ノイキャン機能が向上していること → その場では正確に判断できませんでしたが、静寂性は勝っていました。

 

 以上から、これは替えになると判断でき、無事に購入しました。

 色はオリーブグリーン。いい色ですし、個性がありますね。折角黒以外が選べるんですから、こういう奇抜な色にしないとね!

更新: 2018/12/10
しばらく使ってどうか

おっとと、思わぬ落とし穴も!

 使い始めて3ヶ月ほど。やはりこのくらいの期間使うと、色々と見えてきますね。

 まずは先ほど焦らしました音質ですが、正直そんなに音質にうるさいとか、詳しいわけではないんですよ。なので、率直な感想として。前のDenonは低音が強く、メタル系も聴く私には良い塩梅の低音を与えてくれました。でも一方で解像度が少々低く、またオーディオ変換の際にエフェクトでも掛けているのか、有線時と無線時で音質が変わってしまったんですよね。有線の方が綺麗に聞こえたんですよぉ!

 おっと、今はDenonじゃなくてPanasonicでした。でまぁ、さすがに3年も経ったことはありますね。同じBluetoothでも、Apt-X HDやLDACに対応しているおかげもあって、解像度は無線状態でも非常に高くなり、クリアな曲を愉しんでいます。メタルの一方で、ピアノソロや民謡に近い中高音の曲も聴きますので、かなりランクアップしました。また低音も調和が取れているので、決してその分メタルが弱くなったということもなく、バランスの良い機種かと思います。

 玉虫色、恐るべし。

 

 と、ここまでが良い話で、実はちょっと問題が色々と出てしましました。え、まだ音質しか話してない? そうなんですよ…Denonから比較して、音質以外に色々と抱えていたのです!

 

 まず、ヘッドホン特有の問題としての、締め付けとカップの大きさですね。Denonはふんわり包む感じでカップが大きかったのに対して、Panasonicはどちらも結構なシビアさ。

 締め付けは、恒例のボックスに挟み放置でそれなりの改善が見られました。しかしカップの大きさは、個人差で耳たぶの大きさとか、でしょうね。私の場合は、耳穴の真後ろ辺りの先端部分、ちょっとネットで耳の名称を見ながらだと…対耳輪でしょうか。この出っ張りがカップ内で当たり続けるせいで、1時間半も付けていると耳がいたくなってしまいました。ただ、痛くならないときもたまにあり、掛け方もあるのかなと。思います。

 

 次は、Bluetoothの電波強度が低いという"予想"です。たまに通勤中に突然「Bluetoothが切断されました」とアナウンスされ、iPhoneとのリンクが切れます。また、去年も同じ通勤路を通っているのですが、音楽再生中に名古屋駅みたいな混雑のホームを歩いていると、ブチブチと音が途切れます。一つの理由としては、おそらくLDACに必要なビットレートで以前よりも高速通信が必要だからとも思いますが、iPhoneとの通信断絶も合わせると、そもそも省エネ重視の関係で電波強度が弱いのかも、と邪推してしまいますね。

 

 最後に、買換え時にチェックした"マルチポイント"の意外な落とし穴について。

 マルチポイントは通話の待ち受けを2台で行えますが、音楽は片一方からしか聞こえません。当然ですね。ですのでDenonでは、メインをandroid、サブをiPhoneにしていました。そこでスマホですからゲームを遊ぶわけなのですが、iPhoneの方が動きがいいゲームもありまして、たまにiPhoneから音を取って、ゲームをすることもありました。

 その際のDenonの挙動ですが、Android側でBluetoothを切る→iPhoneでゲームを動かすとすると、iPhone側に音楽再生のプロファイルが接続され、ゲーム音が聞こえました。またandroidに戻したい場合は、逆をすればいいわけですね。

 ところがPanasonicでは、恐らくヘッドホン側でプロファイルを固定しています。そのため、同じ動作をさせても、iPhoneに音楽プロファイルは接続されません。これが地味に辛いところで、どうしても繋ぎたい場合は、両方のBluetoothをオフにしてから、音楽を流したい方を先にオンにして、接続後もう一台としなくてはなりません。うーん…さすがにこんな細かい仕様までは、短期間では調べられませんよね…。

 

 最終的に音質は得られましたが、自分が慣れるまではいくつかの機能が、また耳の痛みはヘッドホンを変えるまでは苦しめられる要因となってしまいました。ヘッドホンって、難しいですねぇ。

更新: 2018/12/10
総評

高額商品としてのメンツは保っています!

 辛口にレビューのような戯言を書きましたが、あくまでも前のヘッドホンと同じように使おうとしたから、とか、耳の個人差というイレギュラー要素、の部分が多分にあります。

 

 シンプルに音質は良いですし、ノイキャン性能も良いです。私のお勧めは、"ノイズキャンセリングC" > A > B ですね。Bはやたら風切り音が強くなるんですよ。

 

 一応価格帯としても、ノイキャン+Bluetoothヘッドホンでは高級部類になりますが、スペックとしては十分に価値あり、です。一度試聴してみてはいかがでしょうか。

更新: 2018/12/10
追記

事例紹介

 半月ほど前に不可思議な現象に一時的に陥ったので、それを紹介しておきます。

 

 帰りの電車内で音楽を聴いていたら、突然音が止まりました。ノイキャンも止まりました。

 ヘッドホンを見てみると、NC(ノイキャン)のランプだけが光っている状態。こんなこと、説明書にも何も書いてありません。

 電源ボタンの長押し、NCボタンと同時長押し等、よくある長押しは全て試してみましたが、ランプは一向に消えず。

 最終的に、充電ケーブルを刺したらランプが変わり、すぐに直りました。

 とはいえ、その後起動してバッテリー量を確認しても「バッテリーHi(十分に量がある)」とアナウンスされました。いやー、特殊な例に当たったようです。

 

 もしも同様な事例に当たった人に、参考になればなと追記いたしました。ではでは。

更新: 2018/12/13
残念なところ

12月13日追記。忘れていた欠点

 ひとつ大事なことを忘れていました!

 このヘッドホン、音楽コントロールが非常にしづらいです!例として、前使用機のAH-GC20と比較してみましょう。一般的に使う機能のみ羅列します。

・AH-GC20

  ノイズキャンセリングボタン ->スライド式 ON/OFF

  音量ボタンx2 ->+/-

  マルチファンクションボタン ->押す(再生/停止/電源ON/長押し電源OFF)、左右(戻り/送り)

  通話ボタン(反対側) ->通話取る/通話切る

・RP-HD600N

  電源ボタン ->電源ON/長押し電源OFF

  ノイズキャンセリングボタン ->3種類の変更/長押しOFF/2回押しボイススルー

  マルチファンクションボタン ->押す(再生/停止/通話取る/通話切る)、2回押し(送り)、3回押し(戻り)、左右(音量+/-)

 

 マルチファンクションボタンに機能を割り当てすぎだ!

 

 「あー今の曲良かった、もう一回聴こうかな」マルチファンクションボタン3回ポチポチポチ ->1回くらい真っ直ぐ押せなくて2回押し扱いになって次の曲に行く なんてのは、しょっちゅうです。私のように戻りや送りを多用する人は少ないのでしょうか。むしろ、音量こそ一度その音量と決めてしまえば、ボイススルー機能もあるので頻繁に上下しないと、私などは考えますね。

 

 そもそも、壊れにくい機械を作ろうと思うなら、部品点数を減らすか部品への負荷を分散するのが一般的でしょうか。しかし点数を減らすというか、減らしすぎです。減らしすぎて一点の部品に負荷が掛かる構造になっているので、そういう意味で、きっとこのマルチファンクションボタンはそう長くなく壊れるでしょう。音楽コントロールもしづらいのです。

 

 せめて、戻り/送り ボタンは用意して、それを1回押すか2回押すかにしていたら、この項目は文句ない点数を付けられたんですけどね。残念です。

  • 購入金額

    30,000円

  • 購入日

    2018年09月26日

  • 購入場所

    エディオン

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