新日本無線から発売されている2回路入りオペアンプで、NJM4558の改良版です。
位相補償かZobelフィルタを使おう
位相補償をしなくても、NJM2043のような違和感はありません。但し、リンギングが激しいのでそのままではどうしてもNJM4580より見劣りしてしまいます。33pFで位相補償すると、NJM4580に追いつけるレベルにはなります。また、Zobelフィルタを使用しても、良好な結果が得られました。
データシートのグラフ(Bode線図)を見ると、位相マージンが少ない(40°程度)ため発振しやすいことがわかります。
過渡応答(A=11 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=10kΩ 位相補償なし 10:1プローブのみ接続 ガラエポユニバーサル基板)
過渡応答(A=11 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=10kΩ Cfb=33pF 10:1プローブのみ接続 ガラエポユニバーサル基板)
過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
ダンピング抵抗が必要
電源電圧は±4~±18Vですので、電池駆動には難があります。また、容量性負荷の駆動に難があるので、出力抵抗を入れるようデータシートに書かれています(グラフを見ると、位相余裕が45°を切っているのがわかります)。前掲の波形では出力と負荷(セメント抵抗)の間にオーディオケーブルのみを接続していたため、ものすごいことになっています。
DIPの2回路品なので電子工作でも使いやすいのはいいのですが……
やはり発振しやすいのが仇になる
オーディオ用として見れば、同価格帯でもNJM4580のほうが優れています。それでも、4580より4558系の音が好みならこの石を使ってみるのも良いかもしれませんが、発振しやすいという難があります。出力抵抗をつけるのが良いですが、信号経路上の素子である以上音質に影響するので上等なものを選ぶ必要があります(この場合分圧されることになるので閉ループゲインがより必要です)。
発熱は普通
24V駆動のcMoy回路では、外気温22.9℃に対してパッケージ表面温度が27.4℃まで上昇しました。
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購入金額
97円
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購入日
2016年09月17日
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購入場所
シリコンハウス共立
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