レビューメディア「ジグソー」

知られざる名機?

 

 

 

以前、オクに良品(ジャンク)が出品されていたのでひそかに狙っていました。

が、入札相手が強気で結局あきらめました。

こういうときは冷静に、次の機会を狙いましょう。

 

ONKYOの初代CDPです。

↑誤りでした。

 

初代は、DX-5、その後、DX-30、DX-20と続き、3代目がC-700でした。

 

これ、あまり知られていませんが、音が良いと評判です。

 

DACはSONYのCX20152を採用。

2倍オーバーサンプリング・フィルター搭載。

 

と、他社と比べて特段特長のないモデルでした。

デジタルフィルター出力とD/Aコンバーターとの間を、光ファイバーで結合する光伝送方式を採用というのが当時の売りでした。

 

そういった技術的な優位性=音が良い、とは限らないのですが、

偶然の産物で自然な音色という評価です。

 


 

そろそろ初期のCDPは打ち止めです。

え?もういい加減にしろって?

 

「温故知新」というではないですか。

 

名機の音は一通り聴いてみたいという衝動は我慢できません。

性分なのでゆるしてw

 

と、

 

入札では結構苦戦しました。

やっぱり狙っている人いるんですねぇ。

 

動作品で2.5-3諭吉が相場のようで、そこまで投資できないのでジャンク品を確保することに。

それでも結構な値がついています。

 

スペック上は平凡なんですけど、どうなんでしょう?

 

トレーがまともに開かない個体で、再生もおぼつかない状態。

果たして修繕できるんでしょうか?

 

うまくリストアできて音も大したことなかったら、高値で売り飛ばしましょうw

 


2016.06.26

 

実機が到着するまで少し時間がかかるので、簡単におさらいなど。

何度か書いていますが、私が古いCDPに興味があるのは「DAC回路」の違いです。

自作基板含め、これまで何種類かのDACを使ってきていますが、きっかけはTDA1543を入手したときです。

 

 

こんな古いICを使ったシンプルな基板なんですけど、悪くない。いや、ときどき「はっ」とさせられる生々しさや迫力が伝わってきたりして。

(これ、いまだにヤフオクで完成品、キットなど入手可能なので興味ある方はどうぞ)

 

巷では、DSDとかハイレゾとか、あるいは8倍オーバーサンプリングだとかデュアルモノだとか、

まぁ、いろいろあるんですけど、

FN1242Aもいいですね、PCM1792はちょっと好みではなかったです。

高域が独特のきらびやかさがあるといいましょうか。

 

そのうち、DAC入力の前段階でPCM-DSD変換してDSDをDAC-ICで処理させるなどの面白い構成など試してもみました。

これもなかなか好結果です。いまだにこの組み合わせは私の環境の定番です。

 

そのうち、DACの音というのは、デジタルフィルターが支配しているなどと言う方もいらして。

 

とにかくTDA1543系列でTDA1541を使ったCDPが過去にあったことを知り、

SONYですとCDP-555ESDなどが代表的だったので入手してみようと思いつつも高値安定。

入手したのがCDP-553ESD、そしてDAS-703ESへとたどり着いて当時の重厚長大なメーカー製DAC

の音に驚き。

 

ま、そんなことから低次オーバーサンプリングDACの沼に深く入り込んでしまったというわけです。

 


 

 

先日、こんな表をまとめてみましたが、C-700は国内CDP(DAC世代系列)でいえば第三世代にあたります。

第四世代に入るのが1985年、C-700の発売も同年、とにかく1982年10月にCDPが発表されてからこの2,3年間というのは物凄いスピードで技術開発が進んだ時期でありまして、

積分型ー>ラダー型ー>マルチビット型・・・と進化していきます。

オーバーサンプリング技術も2倍、4倍、8倍と進んでいきます。

 

C-700は、そんな黎明期の製品です。

3年で国内産DACはシュリンクし、バーブラウンなどの海外製が主流を占めてくるのが残念です。

オーディオのデジタル技術はパソコンと同じように日進月歩、物凄いスピードで進化していきますが、肝心の音は?といえば、今でも立派に通用するレベルだと思います。

 

これ、正直びっくりです。「この30年間で、一体何が進化したの?」という感じですからね。

 


 

2016.06.29

 

本日着荷。

 

出品者の情報どおり、トレーオープン不良。

さっそく、開腹、通電。

 

 

恐らくベルトが伸びきっていると思い、T1.6×30mm を千石で入手済み。

バラしてベルト交換、トレー送り出しのギアをグリスアップ。

 

ピックアップレンズの洗浄。

 

と、

 

それだけでCDを認識できました。

 

 

 

これが噂の「光伝送」、とりあえず風景のみ。

 

 

出音します。

トレーの開閉もスムーズになり、あっけなくCDを認識、再生できました!

 

出音の所感ですが、「普通の音」って感じです。

イヤ味がない、自然な音、安心して聴いていられます。

 

 

 

XR-Z90と聴き比べ。

 

 

んー、やっぱりC-700は物足りない。

音の密度というか、全体感というか、耳障りはいいんですけど、

特に小音量で試聴しているときの凝縮感はXR-Z90が一日の長がありますね。

 

んー、前評判ほどではないというのが正直な感想です。

 


2016.06.29

 

さて、エージングは進み、今のところ目立った不具合らしきものは見当たらず。

ヘッドホンボリュームのガリ、これは仕方ないですね。

このボリューム、Valiable Outと連動しています。ちょっと珍しい。

 

さて、よーくお顔を拝見。

 

インジケータの表示が意味なくデカいので、視認性は良好。

お年寄りにも優しい設計です。

(下のAurex XR-Z90と比較するとその大きさがよくわかります)

 

操作パネルのキーはごくごくオーソドックスなもの。

10キーによる再生順メモリー機能など、みな、SONYを意識していたようです。

 

ん?「1」キーが取れてるw まぁ、操作できるから良しとします。

 

 

再び開腹してみます。ネジの状態から見て過去に開けられて弄られた形跡は見当たりません。

 

画面左はドライブメカ、プラスチック成型で安っぽい。SONYのESシリーズなどアルミダイキャストでがっちり作られているのと比較すると、これで\138,000ってナイんじゃない?とも思えます。

 

右上は、電源回路、右下はサーボ、コントロール回路、一番右は2階建てになっていて、

1階にはデジタルフィルター(2倍オーバーサンプリング:SONY CX23034)が載っています。

そこから例の光ファイバーで2階のDAC回路までつながっています。

 

 

これがDAC回路、SONY CX20152(積分型)が右上に見えます。

さすがにこの時代になると集積化が少し進んでパーツ点数は少なくなります。

 

 

そしてアナログ回路です。

MURATA のアナログフィルター(茶色の横長のパーツ)が見えます。

一番奥の両端に見えるのがNJM4558DX でラインアンプ部分です。

ここのオペアンプを変えたりすることで好みの音質に調整できます。

 

アナログ部のコンデンサをBlack Gateに換えたりしているオーナーもいらっしゃるようです。

私はそこまでは変更しないつもりです。

 

C-700の音にようやく慣れてきました。

印象は昨日と大きく変わらないです。レンジを欲張らず、自然と鳴っている感じです。

この「自然」ってのが意外に難しいのかも。

 

 

 

この音に魅了される人もいるようですね、なんだろう?

私はXR-Z90のほうが好みです。

 


2016.07.10

 

その後、コイツをどうしようか考えていました。

そのままオクに出してしまおうかなー、などと。

 

とはいえ、そんなに悪い音ではないので、オペアンプを交換してみることにします。

 

 

アナログ回路の終段には、JRC 45580DX(DXは選別品)がついています。

といあえず、ソケット化。

 

 

なんとなく、もっさりとした感じが否めないので、

手持ちのJRC 5532DXに換えてみました。

 

 

んー、こっちのほうが好みです。

カップリングコン(緑色の4本)も換えると音質に影響があると思うので、このあたりはもう少し検討してみましょう。

 

動作はクイックで軽快、音飛びもほとんど無くメカは好調です。

電源部のコンデンサ、ブリッジダイオード、レギュレータなどはどうしようかな。

ヒューズはとりあえず交換しておきました。

 

 

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2016年06月25日

  • 購入場所

    ヤフオク

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