レビューメディア「ジグソー」

基本要素は、ウィザードリィなんですが。保守的な私には、少し受け入れ難かった(過少表現w

  • by
    L2さん
  • 2016/06/09
  • (更新: 2016/06/14)

今、振り返ると、本家の展開とビジュアルを用いつつも、日本で独自に発展したウィザードリィの良さを融合させようとしている作品なのだな、と、評価する事が出来るかな。

 

「月の微笑み」

 

この曲の存在は、このゲームを肯定する大きな力になりました。

中森明菜さんが弾き語りのように歌うこの曲が、酒場で流れた時には、鳥肌が立ちました。

エンディングのスタッフロール時は、ギター弾き語りではなく、オーケストラ版だったような。

 

囁くような掠れるような酒場での歌声と、舞台の上に立つ歌姫のようなEDの歌声。

全く表情が違うのですが、どちらも素敵ですね。

更新: 2016/06/14

ネタバレしかしないかも。ディンギルとは、何だったのか。

DIMGUILとは、シュメール語の神を意味する言葉。

舞台となる土地は、南米の遺跡を思わせる。

そして、日本版ウィザードリィの世界観を牽引してきた絵師、末弥さんや池上さんから大きくイメージチェンジしたビジュアル。

外伝5として、外伝3と外伝4の転生の書が使えたりするのですが、全くの別物なんだなあ。と。

 色々とミックスされて、混乱しましたw

 

舞台と、タイトルの言葉に合わせて、シュメール、つまりペルシャ辺りのモンスターが居ると思えば、ケツアルコアトル、つまり南米神話由来のモンスターが居る、と混沌としているかな。

 

序盤の謎解きは南米神話の色がある感じ。

邪教徒と彼らの信ずる邪神との戦いなのだと思っていると、後半で驚愕する事になりますね。

 

さて、私が受け入れ難かったのはモンスターのデザインです。

もちろん、末弥さんや池上さんの絵で無ければウィザードリィじゃあないよ!

と言うほどの偏狭さは、多分、無い。

無いんじゃないかな。

いや、まあ、有ると思って覚悟はしておけ。

位なのですがw

 

怪物たちが、悉く異形なんです。

ええ、まあ、怪物なので異形である事には変わりはないのですし、後の展開を考えると、そういう事なのかな、と感じる事はありますが。

初見では、厳しかったです。

特に、逆関節風の脚や蛇腹に畳まれているような肘の描写。

発掘したオマケカード。

裏には作中のヒントになる絵文字が書かれていたんですよねぇ。ぶっちゃけ気づいていませんでしたが。

末弥さんのイラストをウィザードリィの基本だと刷り込まれている身には、テイストが違い過ぎて、厳しかったです。

多分、DIMGUILという名前のWIZ風ゲームなら、保守的な私も大丈夫だったと思います。

 

舞台となる地は、遺跡と住民たちが信じているものに因って作られた地形です。

終盤で明かされますが、遺跡とは、擬態している宇宙船でした。

不時着というか、墜落した宇宙船は破損し、燃料となる液体が流出し、また、サンプルとして保管していた生物などが放たれて怪物と化しました。

乗組員達は、原住民と交配しながらも宇宙船をメンテナンスする技術を残そうと、邪教を生み出し、その儀式は一部宇宙船の機能を利用しながら構築されていました。

メインデータバンクのデータの中の知識を神格化して、人体や怪物たち、機械を組み込んだ『神』を作りだそうとして、異形化の進んだ生物を更に歪めてしまったのです。

それ故に、私としては気持ちの悪い逆関節を持っているように見えるデザインが作られているのではないかな、と。

冒険者たちが魔力と信じているものも、実は宇宙船の燃料で回復する事で、変異の一種だったというように私は解釈しました。

入り乱れる神話用語も、宇宙船のデータベースからそういう情報が分類されずに取り出されて、乗組員の末裔たちが神話化してしまったから、と考えると少しは整合性があるのかもしれません。

 

全体としてのバランスや、この作品単体としてのシナリオや舞台設定は良いと思います。

が、他のウィザードリィシリーズとの整合性はあんまりないです。

むしろ、他のシリーズのモンスターや、アイテムが持ち込まれることによって、私は気持ち悪さを感じてしまいました。

 

なので、頑張ってクリアしましたが、宇宙船だった。と判明した時に、「何これ」とちょっと白けてしまったと思います。

 

クルセイダーズオブダークサーヴァント(通称CDS)ことガーディアの宝珠の世界観からスピンオフしたような感じかなあ。

中身のシステムはウィザードリィ1-5位、世界観や種族などが6以降という…。

 

CDS以降のウィザードリィは初期のマイトアンドマジックっぽくて、ウィズに感じていたD&Dらしさとかが抜けてしまって感じた為、あんまり好きになれないのも、ディンギルの私の評価が芳しく無かった理由なんだと思います。

関係ないけど、マイトアンドマジックは初期の「実は宇宙船で辿り着いた星を冒険してたんだ」路線から、初期ウィザードリィの方向性に向かっていた事がありますよね。

どういう訳だ。

ファンを交換したかったのか?

すみません、最後のはただの戯言でした。

更新: 2016/06/09
総評

挿入歌、ED曲の「月の微笑み」は最高。後、WIZだと思わずにプレイすれば余計な事を考えないので吉。

前項でひたすら書いた通りかなあ。

看板と、期待と、私の保守性が、星を付ける事を妨げてますw

「月の微笑み」は最高です。

 

後は、皆さまがご判断くださいませ。

  • 購入金額

    7,140円

  • 購入日

    不明

  • 購入場所

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