レビューメディア「ジグソー」

メディアプレイヤに仕立てました!

Raspberry Piシリーズは、B Rev.1/B Rev.2/A+/B+/2B×2の5種6台を所有していますが、その中でもA+はスペックの低い基板になります。
ただし、基板サイズがコンパクトで低消費電力、機能を限定したという意味では、特定用途に使うには無駄がなくて良いということになります。

 

所有Raspberry Pi(一部)
所有Raspberry Pi(一部)

 

私の場合、その“特定用途”として、テレビ接続のネットワークメディアプレイヤを選択しました。
我が家のテレビは、ダブル録画中はネットワーク上の動画を再生できないため、そこをカバーすることを目的としました。
動画は、宅内LAN上のNASにDLNAまたはSAMBA(ファイル共有)で置いてあります。

 

半完成状態(WiFiトラブル発生対処中の画像)
半完成状態(WiFiトラブル発生対処中の画像)

 

仮完成状態で使ってますが、我が家の用途としては十分なスペックです。
現在見ている動画は720×480のテレビ録画mp4変換データのなので、Full-HD(1920×1080)の動画に耐え得るのかは試していません。
多分再生できるのではないかと思いますが、ファイル形式に依存する可能性があります。iPhone撮影の動画をAirPlayするとひどくコマ落ちします。これがCPUスペックによるものなのか、それ以外の要因なのかは分かりません。

なお、上記(現状)のままだと、DVD等で使用されるMPEG2には対応しません(しないはず)。
別途MPEG2デコーダのライセンスを購入する必要があります。ライセンスは1台に付き1ライセンスなので使い回しはできません。
ですので、私はもう少し様子見して、Full-HD動画再生等も問題なければ、購入しようかと考えています。

 

作成過程でやったことを挙げるとこうなります(他にも色々調整してますが)。

①プレイヤはkodiを使用
肝のプレイヤアプリは、kodi(旧:xbmc)を使用しました。
大変完成度の高いプレイヤソフトで、しかもXを必要とせずフレームバッファで動いてくれるので、これを選びました。
情報も多数落ちているので、迷った時にも情報が探しやすいです。
実際使ってみると、予想以上に完成度というかサポート範囲・機能の広いことを実感します。

②メモリ節約
最初に書いたように低スペックの本品は、メモリが256MBしかなく、その上、kodiを動作のためVRAMに128MBを取られるため、128MBでやりくりする必要があります。
そのため、不要なサービスを排除する等、節約を強いられました。
現状、kodiが起動した直後の状態で70/128MB程度の空きになっています。

③ストレージも小さく
起動メディアのSDは、下記の通りReadOnlyにする予定でしたので、動画データを入れるつもりはありませんでした。
しかもメモリ節約で生まれてくる不要なファイルを入れておくのも無駄に感じましたので、できるだけコンパクトにすることにしました。
Raspbianスモールパッケージ(minibian)をベースに必要なものだけを導入することで、2GBのSDを使用して1GB以上の空きがある状態になっています。
1GBのSDで足りるわけですが、所持している1GBメディアは遅いモノしかなかったため(起動が遅くなるのが嫌)、2GBメディアで運用しています。

④いつでも電源断できるように!
汎用OSのLinuxが動作しているので、通常、電源を落とす場合にはシャットダウンする必要があります。
ただ、テレビ接続のメディアプレイヤに、キーボードだのマウスだのをつなぐような野暮なことはしたくありませんし、毎回ネットワーク経由でシャットダウンするのもイマイチです。
ということで、ファイルシステムをReadOnlyにして予期せぬ電源断でも壊れないようにし、いつでも電源を落とせるようにしました。
こうすることで、起動メディアのSDカードの寿命を延ばせるというメリットもあります。

本当の目的は、テレビのUSB端子から電源供給し、テレビのOFF/ONに連動して電源が切れることを期待していました。
A+の消費電力の小ささであれば、これができると踏んでいました。
しかし、なんとテレビ側USB端子は常時供給、であればAC-USBアダプタを使っても一緒、ということで現状は別電源にしています。

なお、テレビ電源で動作中のA+に、USB-HUBをつなぎキーボードを追加すると、テレビ側が供給オーバーと言うメッセージを吐きます。
メッセージだけなら良いのですが、別に接続しているHDDまで不安定になり、テレビを丸ごとリセットしなければならなくなったという事象もありますので、ご注意下さい。

⑤一応、オーバクロック(CPU 900MHz)
プレイヤとして採用したkodiは完成度が高い分、重い印象がありました(あくまで印象であって実際に重いかはよく分からない)。
そのため、環境構築の最初の段階でオーバークロックして使用しています。
オーバークロックするとCPUの発熱が気になりました(オーバークロックしないとそうでもない)ので、ヒートシンクは必須かな?と思います。

⑥赤外線リモコン対応。即席基板+lircを使用+PS2用リモコン。
メディアプレイヤですので、やはり“普通の”リモコンで操作できた方が良いと思いますよね?
ということで、手元にあった赤外線受信モジュールで回路を組み(5V駆動品だったため5V→3V変換)、ガラクタボックスから出てきたPS2用リモコンを使用して操作できるようにしました。
PS2用リモコンは、チャタリングかと思うほどリピートが早過ぎましたので、その辺は調整しました。
この部分は結構時間をかけて調整した...のですが、後述のHDMI連動で、あまり必要でないことを知り...(ガクッ

⑦Wi-Fiリモコン・HDMI連動対応
kodiがWi-Fiリモコンに対応していることは知っていました。
NASが属するネットワークにはWi-Fiで接続していましたので(アダプタが安定せず一時難航しましたが)、あとはiPhoneにkodi純正のリモコンアプリを入れれば操作できます。
ただ、iPhoneをリモコンにするというのはイマイチしっくりこなかったので、上記、赤外線リモコンを付けたわけです。

ところが、実際にテレビにつないでみたところ、kodiが何かに反応する/テレビが何かに反応する、という現象が見られたのです。
調べを進めたところ、kodiがHDMI連動に対応していたのです。
HDMI連動と言うのは、テレビにHDMIで接続されたレコーダやビデオカメラを、テレビのリモコンで操作(テレビ経由でHDMI機器に指示)できる機能です。
つまり、わざわざ赤外線リモコンを増設する必要がなかったのです。

ただ、HDMI連動にも難があり、現段階ではとりあえず使える範囲で使っている感じです。
例えば、テレビ側の仕様(?)でHDMI2に接続しても連動はHDMI1に対して動作します(HDMI2につないでもHDMI2入力に切り替えないと操作できない、つまり真っ黒画面で操作して戻す、ダメですね)。
あとは電源連動していると、Raspberry Piを起動すると勝手にテレビの電源が入り、終了すると勝手に電源が落ちます。
メンテナンスでRaspberry Piを再起動するたびに、それが動作したのではイマイチですので、そこはテレビの連動機能から電源連動をOFFにしました。

⑧AirPlay対応
kodiを調べているうちにAirPlayにも対応することを知りました。
AirPlayはiPhone/iPad等(Macも?)のデバイスからの画像・動画をテレビに映し出す機能です。
kodiが対応しているため、あとはデバイスとの通信を確立するデーモン(サービス)をインストールすれば動作しました。
ただ、iPhoneで試しましたが、接続の時にやや不安定だったり、前述の通り動画がコマ落ちになったりという問題はあります。
今後原因調査したいとは思いますが、現段階ではそれほど用途がないため、気が向いたら、ということにします。

 

  • 購入金額

    2,620円

  • 購入日

    2015年02月23日

  • 購入場所

    RS-Online

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