なんかの棒。

その正体はLian-Li製ケースのパネルを固定するジョイント。棒状のパーツと受け手のパーツが4個づつ入っている。

ツールレス化の一環として、パネル類も簡単に取り付け・取り外しができるようにこのような樹脂ジョイントを使用しているのだが…こうしてわざわざ専用パッケージまで作って単品販売されている。破損する事がけっこうあるのだろうか。今回はそれに助けられる事になるわけだが。

 案の定先日入手したジャンク品のPC-P50Rで最大の破損・問題点だったのもこのジョイント部分。トップパネル・フロントパネルそれぞれ4箇所をこのタイプのジョイントで固定するが、受け手側・棒側双方が生きているのは8箇所中僅か3箇所。

受け手側のパーツを移動しても4箇所しか固定できない。恐らくだがケース前方上部に横からの無理な力がかかって破損したのだろう。

このままではどちらもグラグラしてよろしくない。そこで見つけたのがこの保守部品…なのだが、正式な対応品ではなく、受け手側はそのまま使えるものの、棒側は固定方法が異なる。

黒い方がPC-P50Rのモノ（破損品を接着剤で止めたヤツ）、そして白い方が保守部品のPT-JT01。PC-P50Rは底面の溝をあわせてネジ止めするのだが、PT-JT01には溝とネジ穴がなく、代わりに固定用のツメがある。

ネジ穴をドリルで追加。これでもビミョーに高さが違うのだが、アルミ側の曲げとジョイントの遊びでフォロー。ツメ部分は干渉したのでこのあとカットした。

フロントパネルはアルミパーツを分解すると裏側からジョイントをネジ止めできる構造になっているので、溝がない分向きが曲がらないように気をつけながら装着。これでフロントパネル側は4箇所の固定ができるようになった。

ケース側の受け手はそのまま穴にはめ込むだけでOK。

どちらにせよPC-P50Rについているものは古くなって劣化していそうなので、全て今回購入したものを8箇所全てに装着。

そうです、加工失敗に備えて2セットカイマシタ。棒の方は長さ調節が心配なので生きている分はそのまま使用…というかトップパネル前方2箇所はこれが流用できないのだ。

ご覧のとおりトップパネル前方2箇所のみ汎用部品ではなく本体の樹脂部から直接出ている形状。このトップパネル前部は外装もかねているので、実はPC-P50は「完全なフルアルミケース」ではなかったりする。まあココ以外の外装は全てアルミなのだが。

不幸中の幸いで、この２箇所は折れた先が残っていたのでここの2箇所とその前方にある位置固定用の突起を接着剤で接着。さらに接着剤が固まった後周囲をエポシキパテで埋めるという強攻策に。パテの見栄えは悪いが接着剤だけに比べたら断然強度がある。もちろん受け手側は流用OK。

保守部品流用と、折れたものの無理矢理な修復で合計8箇所の固定ジョイント+トップパネル位置あわせの突起が復活。キッチリパネルが固定できるようになった。

この後組み立て中に何度も取り外しと取り付けを行ったが今のところは大丈夫。破損したものをそのまま使っているトップパネル前方は再破損が怖いが、まあなんとかなるだろう。

とにかくこのジャンクPC-P50R最大の問題点だったトップパネルとフロントパネルの固定問題がクリアできたので大満足。

今回は流用できない箇所の破損先が残っていたのも大きいが、流用可能なパーツが容易に入手できるのは嬉しい。こうして単品販売があるってのはありがたいですね。