PCゲーム「ダ・カーポII」のキャラクター朝倉音姫（あさくら おとめ）が文字盤にどどーんと描かれた目覚まし時計。いわゆるキャラクターボイスクロックだ。

一応名義上は「D.C.II Spring Celebration」のキャラクターグッズという扱いのようだが、そもそもダ・カーポシリーズ自体がＩｎｔｅｌ・AMD・nVidiaもビックリのバリエーション…じゃなかった作品をリリースしてるのでわかりにくい。

例によってリサイクルショップでの入手。

先日の50円マウスパッドを購入する際に

「50円のモノ1個だけレジに持っていくのは何か恥ずかしい気がした」

という理由でマウスパッドをかかえて店内を巡回して見つけたのがコレだった。

この顛末を話した相手からは「お前の恥ずかしがる部分絶対は間違っている」と、総ツッコミを食らったがまあきにしないでおこう。しかも値段はマウスパッドの実に10倍（500円）である。

まあ、マウスパッドが無かったところでこちらの時計だけ購入していただろうが。

現品はアナログ目覚まし時計の定番スタイルといえる丸型の本体に2本の足、そして取っ手と一体化したベルを2個備えたシルエット。
このピンクの本体は非常に目立つ。買ってきて部屋に置いておいたら、その当日に部屋の前を通りかかっただけの母親が一発でコレを発見した。

元々私の部屋が黒やシルバーの小物が殆どというのもあるが、その存在感はバツグンで、コレ一つで一気に部屋の雰囲気を変えてくれる。どういう方向に変わるかはこの際気にしないでおこう。

しかし昔からこの手のキャラクターボイスクロックで疑問に思っていた事があった。今回はそれを確かめられるいいチャンスだ。

先ほど「ベルを2個備えたシルエット」と書いたが、“ボイス”クロックだけに当然目覚まし音はキャラクターの音声だ。当然どっかに装備したスピーカーから出力するのだろう。まさかベルのジリリリ！って音でキャラクターの声を表現する訳ないしできたとしたら恐ろしい。ベルの音が○○（キャラ名）風のクロックですとかいったらぶん殴られる。

で、実際この時計も背面にスピーカーを備えている。それどころかベル側は音を鳴らすためのハンマーさえない。てっきりベル音とキャラクター音の切り替え式にでもなってるんだと思っていたがそんな事はないようだ。

よくよく他のキャラクターボイスクロックの写真を確認してみると確かにハンマーは無い。以前Windows7のくじ引き景品だった窓辺ななみボイスクロック（入手困難すぎてオークションに出ると5桁、当然未所有）も写真を見る限りハンマーは無い。
つまりキャラクターボイスクロックの標準的な姿は「飾りだけのベル」を備えたこの形状ということのようだ。

じゃあこのベルに意味はないのだろうか、いやまってほしい。

ベルけずってみました。

どうだこれ、ピンとこないだろう。ベルがあることによって消費者はこれが「目覚まし時計」だとぱっと見で理解できるのだ。ベルは「飾り」ではあるが、「無駄」ではない。

文字盤はご覧の通り3倍数のみローマ数字で記述されている。針は（ダカーポロゴを意識したのか）絵柄とコントラストがある水色。

めとめがあうー

視認性は悪くないが、実用品として時間を即座に確認できるタイプではないだろう。何より時間を確認しようとすると音姉と目が合うわけで。

電源は単三電池3本。しかしそのうち2本はアラームの音声出力用。時計としてだけ使うなら写真の通り最上段の電池のみ入れれば動くし、誤って声が鳴り響く事もない。

しかし目覚ましとしての効果は絶大だ。そう、どうせなら部屋の入り口、家中に音が響く場所がいいだろう。寝過ごした場合家中に甘い声が鳴り響くと思えば、そのプレッシャーで設定時間前に必然的に目が覚める。
むしろこれを止めるために更に早い時間に別の目覚まし時計をセットするかもしれない。恥ずかしいから？いや違う、自分以外に声を聞かせるのはもったいないからだ。

しかし止める時にあわててはいけない。上面にベルが配置されている事から判るとおりアラーム停止スイッチは裏面のスライドスイッチのみ。しっかりスイッチを操作できるように目を覚ましておこう。もし誤って横の押しボタンを押しては止まるどころか逆に声が鳴り響く。そうこれは好きな時に声を聞くための強制アラーム機能、「MONITOR」ボタンなのだから。

一度鳴り出したらスイッチをしっかり切るわけだが、切った後もお褒めのセリフが入るので結局鳴り響く。ちなみに目覚ましらしくなかなか音量は大きい。音量調整なんて女々しい機能は無い。

そしてMONITORボタンについても説明書には「ボタンを押している間はボイスが鳴ります」とある。確かにアラーム音は押している間だけだ。

しかし実際は1回ボタンを押したら止めた時の褒めセリフが入るのでそのセリフが終わるまで実質音が止まらない。しかも褒めゼリフの方がいろんな意味で破壊力が高い。


 キャラクターグッズとしてはもちろん、目覚ましとしても素晴らしい性能であることは間違いない。