所持する音楽データに対する私利私欲．．．イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。時に音楽界には、全く新しい音楽性をひっさげたスーパーノヴァ級のきらめきを持つアーティストが登場することがあります。そんな衝撃を当時を振り返りながらご紹介します。

Living Colour。もうすぐ1990年の声を聞こうかという時にソイツらは来た。

ヘヴィメタル？ハードロック？ファンク？ソウル？分類不能．．．

当時「Zep（Led Zeppelin）の再来」と言われたことからも、ベースとなっているのはハードロック。でもギターのVernon Reidの金属的なギター音や、（曲によっては）リズムの超高速リフがメタルっぽい。一方クリーンな音で奏でられるギターのコードカッティングは、黒人独特のキレと粘りでファンキー。

ジャンル的には「Living Colour」。他にあまり似ているものがない。

そんな彼らのデビューアルバム、“vivid”。

当時のメンツ

サイケな殴り書きのようなジャケット。まさにこのジャケットのように様々な色が混じり合い、いろんな輝きがアリ、トゲがあり丸く削られていない。ごった煮、カオス、るつぼ、なんとでも言え。

1曲目「Cult Of Personality」。重いギターリフと、それと同期したドラムの粘るフィルインで曲になだれ込んでいく。この曲のMTVで彼らを知ったが、いっぺんに引きずり込まれた。奔放な緩急自在なリズム、リズムがなかったり、倍速になったり、自由自在。ギターソロも重く、鋭く、えぐってくる。

2曲目の「I Want To Know」、3曲目の「Middle Man」 とギター優先の曲が続き、ヘヴィな展開。

かと思ったら、6曲目の「Funny Vibe」でファンキーでコミカルな路線に。オーケストラヒットなども入って全然違う曲調（中間部のギターソロだけ相変わらずだが）。スピードアップしながらフェイドアウト～と思いきや戻って来る、 というおもしろいアレンジで○。

彼らのテーマソングとも言える「What's Your Favorite Color?」も、わりに軽めのファンキーな音作りだが、強烈なメッセージソングともとれる。歌詞はホントに数行の繰り返しなんだけど、ここに人種問題やアメリカの抱える多様な価値観などが込められている。♪What's Your Favorite Color Baby?-Living Colour♪「どんな色が好き？リヴィングカラー」

彼らの叫びが、魂が、プレイが、熱い！

【収録曲】
1. Cult Of Personality
2. I Want To Know
3. Middle Man
4. Desperate People
5. Open Letter (To A Landord)
6. Funny Vibe
7. Memories Can't Wait
8. Broken Hearts
9. Glamour Boys
10. What's Your Favorite Color?
11. Which Way To America

「Cult Of Personality」

Living Colour Official Site
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