ラジオ好きとして知られている山下達郎さん。

１９９２年から毎週日曜日、どこかのFM局から聞こえてくるサンデーソングブック。

発信者として確固たる地位を築いておられます。

一方のラジオの雄　つぼイノリオさんとも親交が深いのも　面白いところであります。

私が大学生の頃、それがタモリさんの番組だったか、かまやつひろしさんの番組だったのか

ひょっとするとおふたりがお話されていたのか、定かではありませんが、

とにかくAMの深夜ラジオ番組で　初めて知ったんです、山下達郎さんのお名前を。

いい声してるんだ。　いい音出すんだ。　一曲目からかっこよいんだ。

山下達郎　知ってるかい？　とにかく良いから聞いてみてくれ。

という内容の番組でした。

すぐに買ったよ　ムーングロウ

上は片面に２〜３曲を刻んだアルチザン　下にムーングロウ

顕微鏡で見比べれば、溝の幅が違うはずですが、この写真からそれを伺うことは叶いません。

ココは亀有派出所前のエピソードで、盤面を見て曲の内容・音量・展開を読むことができるキャラクターが居たことを思い出します。

１９７９年　RVCの印があります。　

ビクター系のスタジオで収録されていると思うのですが

CDに移行する前ですので、おそらくはアナログコンソール、３８センチ２トラックのマスターだと

想像しております。

アナログの手法で多重録音を繰り返すと、それは音質の劣化を意味すると思うのですが

少なくとも８２年頃に、まだ未熟なデジタルコンソールで仕上げられたアルバム。

例えば松任谷由実さんの「リ・インカネーション」などより　数倍良い音が楽しめます。

レコード盤に付き物のサーフェスノイズも気になりません。

無音に近い静寂からブワッと達郎のコーラスハーモニーが立ち上がるとき　

期待が大きく膨らみます。　

それがA面の一曲目。

レコードの内袋に歌詞が印刷されております。

B面最後の　レッツ・キス・ザ・サン

彼の４曲目のシングルを　後にココに収めたという流れ

確か旅行会社のCMタイアップソングだったと思います。

作詞は吉田美奈子さん

ビニール盤の匂いは　確かに　その頃の甘酸っぱい思い出を呼んできますが

CDからでも　配信からでも　達郎の楽曲の世界は楽しめます

改めて聞いて　高い完成度に感服しました。

曲の並びも３０センチLPの時代ならでは。

今やデジタルだから　アナログだから　というクチプロレスをする必要は無いと思います。

数百円のクォーツデジタル時計は　どんな高級な機械式時計より正確な時を刻みます。

デジタルって庶民の味方なんよね。

でもね　アナログは奥が深いよ。

同じ機械でも　使う人が違えば　全然違う音になる。

できれば盤によってカートリッジを変えて　楽しみたいわ〜、アナログレコード。