レビューメディア「ジグソー」

きれいな成型のためには空気の漏れをいかに防ぐか⇒漏れを防ぐほど真空度が増し、強度が求められる

先日からシコシコやっていた木工系工作は、この装置?で使う「型」造りだった。

 

元々、プラ板を立体的に成形したくて、始めた工作。

 

最初はヒートガン

で温めつつ、手で緩やかに曲げて加工しようか、と思っていたが、ヒートガンの火力が低いのもあってか、ふんわりとプラ板を曲げるのが思った以上に難しく、曲がりが弱かったり、一部だけ溶け気味に突起ができたりしてうまくいかないので、どうせなら細かい造作が再現できるバキュームフォームにしようかと方針転換。

 

そこで、今までそれに使う「型」を作ったり、バキュームフォームに必要なプラ板加熱のための電気コンロ

を取り寄せたりしていたのだが、ついに「本体」ともいえる吸引台を工作することに。

 

...とは言っても、繰り返し何度も使うかわからないので、安く上げようと。

 

こういうときは....100均である。

 

今回作りたいモノの大きさがしれていたので、それが収まるA4ファイルサイズの枠に合うくらいのモノを工作することにした。

 

素材としては

・4.2Lの大きめの「いわゆるタッパー」

・編み目が底にもある「プラスチック製バスケット」

・汎用「掃除機ノズル」

・「隙間テープ」

・A4ファイルサイズのMDF「クリップボード」2枚

という感じ。

ここに映っているものは、全て100均の100円商品でそろえたので、660円
ここに映っているものは、全て100均の100円商品でそろえたので、660円也

 

まず陰圧ボックスとなる「タッパー」に掃除機のノズルを取り付けなければならない。

穴を開ける(大型カッター使用)
穴を開ける(大型カッター使用)

 

せっかくの隙間ノズルだが、先は開いて吸い込み力の分散を図った
せっかくの隙間ノズルだが、先は開いて吸い込み力の分散を図った

 

バスケットは逆さにして「型」を置く台にしようと考えていたので、高さを「タッパー」の内寸に合わせて解体用ハサミ

で切り取り、さらに掃除機ノズルが通せるよう、一方の面を切断。

切れ目を入れたのは「タッパー」よりわずかに大きいから
切れ目を入れたのは「タッパー」の底よりわずかに大きいから

 

仮組み状態
仮組み状態

 

その後ノズルと「タッパー」の隙間はグルーガン

で埋めた。

 

次にタッパーの蓋をして、バスケットの底が出るように蓋の中央をくりぬき、バスケットの底とタッパーの隙間は空気が漏れないようにグルー埋め。さらに蓋の周囲に隙間テープを貼った。

矢印の部分をグルーで埋めた(グルーは黒色なのでよくわかる)
矢印の部分をグルーで埋めた(グルーは黒色なのでよくわかる)

 

プラ板を挟む方の造作としては、クリップボードを今回作った陰圧ボックスの径より少し小さくくりぬく(陰圧ボックスに貼った隙間テープがちょうど接触する感じに)。Web情報で、プラバンを温めるときに取っ手に挟んでやっていた人がいたので、中央の「いらない部分」はプラ板を暖めるときの取っ手として考えていたが、結局革手袋

を使って工作したため、不要だった。その方が、押し付けるときにも力が素早くかかってうまくいくことも分かったので。

 

ちなみに2枚のMDF版を留めるダブルクリップも100均調達。

クリップ部分は引きちぎって単なるMDF板として利用(ホームセンターで素材で買うより安い)
「クリップ」部分は引きちぎって単なるMDF板として利用(ホームセンターで素材で買うより安い)

 

2枚の板を挟むクリップも100均調達
2枚の板を挟む強力ダブルクリップも100均調達

 

こんな形の使用を想定していたが、革手袋があれば「取っ手」はいらなかった。
こんな形の使用を想定していたが、革手袋があれば「取っ手」はいらなかった。

 

で、この状態で使ってみたのだが、隙間テープがスポンジタイプだったため、真空が得られづらく、ギュっと押し付けて真空にしている間にプラ板が冷えてしまうので、もう少し密閉性が良いEVA素材のテープ

に差し替え(スポンジタイプは内側に貼り直して、密閉度を稼いだ)。

外周にEVA素材の空気が漏れない隙間テープを使用
外周にEVA素材の空気が漏れない隙間テープを使用

 

掃除機側も(純正ではないので)少し隙間があるのをテープで埋めた
掃除機側も(純正ではないので)少し隙間があるのをテープで埋めた

 

使うときには

①2枚のMDF枠にプラ板を挟んで、クリップで留める

②陰圧ボックスのノズルに掃除機をしっかりと接続し、吸い込み強度「強」で連続運転

③革手袋着用で枠を持ち、プラ板を電気コンロで薄く煙が立ち上るまで暖める

④冷めないうちに、「型」をバスケット部分に置いたバキュームフォーマーに、枠ごと押しつける

⑤冷えてしまったら、造作不良・不十分のところをヒートガンで部分的に暖めて、追加工作

...という感じ。

 

この間、「強力に吸い続ける」というのがポイント。大まかな造形をこのバキュームフォーマー で行って、そのあと吸引し続けながら、造作不良部分をヒートガンでスポット的に温め、より「型」に添わせる工作、というのが一番作業がやりやすく、完成品のできも良かった。

こういう感じね
こういう感じね(この絵はヒートガンでの追加加工前)

 

すでに目的の「モノ」は成形し終えたのだが、反省点としてはプラスチックのバスケットの底が思いのほか弱くて、バキュームすると「たわんで」しまい、「型」の高さいっぱいは成形できなかったことか。

 

「次」があれば、バスケット底がたわまないように、内側に支えの脚でも入れようかと思ってマス。

 

⇒追加製作しなくてはならなくなったので、しました。

 

クリップボードのくりぬいた部分、上記写真で、炙るときの「取っ手」とした部分が、結局革手袋使うため不要となっていたので、「コ」の字状に曲げた2枚を互い違いに組み合わせ、ガムテ(厳密には布テープ)でぐるぐる巻きにしたものを2個作り、掃除機隙間ノズルを挟んで二つの「脚」を設置。

上部メッシュ板の「足」を追加設置
上部メッシュ板の支えの「脚」を追加設置

 

ガムテ工作のやっつけ仕事だが、用は足りた(左右はワザと少しずらして設置)
裏から見るとガムテ工作のやっつけ仕事だが、用は足りた(左右はワザと少しずらして設置)

 

今度は完璧な整形が出来た。

 

脚はガムテ工作で、長期間の保存性には難があるため、ホームセンターの木っ端あたりで作り直した方が良いとは思うが、当面の用は達せた。

 

※登録価格は、最初の画面分の材料660円+ダブルクリップの110円。別登録の追加で使ったEVA系隙間テープは含まないので結果トータル880円也。   工具オタクの道具箱

 

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2020/06/12 強度補強のための追加工作部分追記

更新: 2020/04/17
キワモノ度

ネット情報だと意外に作っている人多数

....だからといってキワモノ度が下がるわけではないが(^^ゞ

  • 購入金額

    770円

  • 購入日

    2020年03月03日

  • 購入場所

    DAISO

30人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • MAGNETさん

    2020/04/18

    「ウオッチボード」に追加させて頂きました機会があれば参考にさせてもらいます、貴重な情報ありがとうございました。
  • cybercatさん

    2020/04/18

    MAGNETさん
    お役に立てて幸いです。
    ネットの情報では「型」を置く台に金属のパンチングボードを使われている人もいます。
    ちょうど良いサイズのがあればその方が良いかもしれません。
    少なくとも、今回のモノならバスケットの中央部に何らかの「脚」を立てるべきでした。
    たわんで沈み込むと「型」通り取れませんので。
    自分は表面部分が使いたかったので、用は足りましたが。
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