2018年に放送されたアニメ「邪神ちゃんドロップキック」。全12話でしたが、TV放送では第11話までが放送され、第12話はAmazonプライムビデオのみで公開（後の再放送では第12話もTV放送）となっていました。
私は描かれている舞台が神保町やお茶の水近辺、秋葉原など、自分になじみ深い土地が多かったことから、何となくAmazonプライムビデオで全話一気に見てしまいました。
TV放送の時点では最終話だった第11話で、何の脈絡も無く挿入歌として流れたのが、表題曲「神保町哀歌」でした。このとき流れたものは、公式でYouTubeにアップされています。
ただのギャグアニメの劇中歌としてはあまりに本格的な歌唱で、放送直後にはちょっとした話題となっていたものです。
注）劇中で流れたワンコーラスと、今回のCDに収録されたものは完全に別のテイクであり、細かい部分の歌い方に結構差があったり、そもそもキーが違っています。
劇中ではこのワンコーラスだけが流れたのですが、直後の台詞で全6章（この曲では1番といわずに1章と呼んでいます）あることが判ります。もっとも、アニメで見た時点では「そういう設定なんだろうな」という程度にしか思っていませんでしたが。
サントラ盤などでフルコーラス収録されるのであれば手に入れてみようと思ったのですが、放映終了後かなりの時間が経過しても、サントラのリリースなどの話はありませんでした。その間にアニメの2期制作が決まりましたので、そちらのBlu-rayでおまけになるのかな程度に思っていたところ、突如として発表されたのが、何とクラウドファウンディングによるCD制作でした。
https://motion-gallery.net/projects/jashinchan02
（注．既にプロジェクトは終了しています）
元々サントラ盤が出れば買おうと思っていたくらいですので、募集開始直後にCD付きコースを申し込みました。
CDは2019年12月に制作予定となっていたものの、実はクラウドファウンディングに応募した時点で、曲そのものはダウンロードですぐに提供されていました。しかも、ダウンロードできるファイルは32bit（float）/48kHzのハイレゾWAVと320kbpsのmp3という、実用性と音質に配慮されたものです。当然ながら、私の場合は主にハイレゾWAVで楽しんでいたわけです。そしてこのハイレゾWAV、下手に複雑に作られていないためか、意外と音が良いのです。コンプレッサー等は当然使われていますが、声の生々しさなどは通常のJ-POPよりはずっと良好です。
一応手元にフィジカルメディアで残しておきたかったのでCDコースを申し込んだのですが、単に曲を楽しむという意味ではダウンロード提供で十分満足できていました。
CDはその後1曲新規追加が決まり、制作時期は2020年2月まで延期されたわけですが、2曲目の「単純明快!? Something Devils!!」も同様にダウンロード提供されていたため、特に不満も無く待つことが出来ていました。というより、既にCDの存在を忘れかけていた時点でプレス開始の連絡が来たという状態でした…。
民謡歌手の実力を存分に発揮
楽曲については、追加収録となった「My Devil Forever」も含め既にダウンロードで提供されていましたし、いずれもハイレゾWAVが用意されていたため、CDで聴いても新たな感動は特にありません。やはりCDよりはハイレゾWAVの音の良さが光りますので…。
※追加収録となった「My Devil Forever」は、3月13日までの期間限定となりますが、mp3ファイルが「邪神ちゃん公式BOOTH」において無料ダウンロード提供されています。
とはいえ、決して安いとはいえない金額ではあるものの、それに見合った中身をきちんと提供しようという意気込みが感じられる仕上がりなのは間違いありません。
収録曲はこちらにある通りで、
1.神保町哀歌
2.単純明快!? Something Devils!!
3.My Devil Forever
4.神保町哀歌 (Instrumental)
5.単純明快!? Something Devils!! (Instrumental)
6.My Devil Forever (Instrumental)
7.「Jinbocho Love Song」（ボイスドラマ）
となります。
ディスク番号が「JCDK-0002」となっているのは、おそらくクラウドファウンディング第1弾となった、天使役3人による「Fallen Pop」のCDが先にあるからでしょうね。
中身のCDが両A面扱いとなるだけに、ジャケットもリバーシブルデザインとなっています。CDの盤面デザインはジャケットと同一のデザインですね。
折角なのでCDで改めて収録曲を聴いてみましたが、前述の通り音質は明らかにダウンロード版のハイレゾWAVが上です。
しかし「神保町哀歌」を改めて聴いてみると、邪神ちゃん（CV.鈴木愛奈）の歌唱力がやはり際立っています。元々声優になる前にはアマチュア民謡歌手としてコンクール優勝歴も多くあるというだけに、声の伸びや小節回しは民謡の特徴そのものです。
声優歌手として第一人者といえる水樹奈々が、元々演歌歌手としてデビューを目指していたことで知られていて、歌の中にも随所にその名残が見られる訳ですが、鈴木愛奈の発声は民謡がベースとなっているだけに、より軽々と伸びていくような印象です。
あくまで邪神ちゃんというキャラクターとして歌っているだけに、ぶりっ子調で歌っていたり、大げさに歌っている部分も当然あるのですが、普通に歌うとやはり純粋に上手いと思います。
「単純明快!? Something Devils!!」「My Devil Forever」は、花園ゆりね役の大森日雅とのデュオとなる「Destiny Noisy」名義の曲となりますが、こちらは正統派アニソンの作りですね。アニソンとしてはあまりに異質な「神保町哀歌」のインパクトが、やはりずば抜けて強烈です。
最後に収録されているボイスドラマは、CDのブックレットにシナリオがすべて掲載されていますが、きちんと声が当たっていると丁度アニメ1話分というボリュームに感じられます。
「神保町哀歌」が10分超という大作だけに、実はこれだけの内容で約1時間というボリュームです。CDとしては高価ではありますが、邪教徒（邪神ちゃんドロップキックのファンのこと）であれば、この内容で間違いなく満足できるのではないでしょうか。
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購入金額
4,000円
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購入日
2020年03月02日
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購入場所
Motion Gallary クラウドファウンディング
kaerkiさん
2020/04/10
2期目が始まった模様です。
新曲が聞けるかもしれませんね（見るしかない）
jive9821さん
2020/04/10
実はAmazon Prime Videoで、2期も第12話（千歳市のふるさと納税で制作する千歳編）を除き、既に全話見られるようになっています。
そして第11話は特別編（ほぼ総集編）で、「10分以上尺が余ったから」と言い出し、この曲をフルコーラスで流しています…。