取り出した リチウムイオン電池18650セルです。70 本とれました。

セルにマーキングがないので、正確な素性はわからないのですが、元のバッテリーパックがヤマハブランドであることと製造時期からして、SANYO製 のセルではないかと想像します。

元は、使用済みの電動アシスト自転車用のバッテリーパック 4 本です。

フタを開けると、こんなふうになってます。

基板と、

電池のセルが入っています。

電動自転車は、ノートPCと同じ種類の電池で走っているのですね。

組電池の電圧を直接測ると、どのパックも25V前後あります。（バッテリーパックから外部に接続する端子では、充放電制御の基板を経由しているのでセルの電圧は正確に測れません。）

2または3並列 x 7直列 なので、セルあたりだいたい3.6Vくらいありそうです。

リチウムイオン電池は、3.0V から 4.2V の範囲で充放電を繰り返し使用することになっていますから、著しい劣化はなさそうです。

ヤマハ X56-00 25.2V 5.7Ah (6.0Ah)  ⇨ 1900mAh？ x 21セル  

ヤマハ X54-21 25.2V 3.8Ah (4.0Ah)  ⇨ 1900mAh ？ x 14セル

ヤマハ X72-21  25.9V 4.05Ah (105Wh)  ⇨ 1350mAh？ x 21セル 

ヤマハ X80-20 25.9V 2.7Ah (70Wh)  ⇨ 1350mAh？ x 14セル 

基板を外し、電極をはがしました。このとき、うっかりショートさせるとオレンジ色の火花を楽しめます（ちょっと怖いｗｗ）

もえないゴミも作出しました。

自転車の走行には利用できないジャンク品とのことでしたが、セルを１本ずつ測定すると、バラつきなく電圧が得られるので、まだ再利用できそうだとわかりました。

劣化の度合いを検証するには、充放電の容量チェックと内部抵抗の測定が必要なのですが。

使用限界は用途に応じて設計？
そういえば、寿命がきたEV車の動力用バッテリーを家庭用の蓄電システムに再利用する話を聞いたことがあります。自動車の場合は、性能や安全性を確保するために劣化にともなう使用限界が厳しく設定されていて、早めに寿命を迎える設計になっているのだと思います。自動車で使えなくなってもその後、セル数を多めにして容量を確保するとか自動車よりも緩やかな安全設定で使うとかすれば、他の用途の電池としては活用できるということなのでしょう。

自転車用のバッテリーも、自動車ほどではないにしても余力を残した使用限界の設定をしているのかもしれません。推測ですが。

本来のリサイクル経路は？

使えなくなったバッテリーパックは、おおむね販売ルートと逆向きのルートで回収されるようです。

そして、リサイクルプラントを持つ専門業者に渡り粉砕・溶解してレアメタルなどの素材に戻されるようです。

まだ使えそうな電池がいきなりリサイクル回収されるのも、ちょっとなんだかなという気がします。

リファブリッシュ的に活用するルートがあってもいいのにな、と思います。

そんなこんなで、ベランダ発電の電気を溜めるためのリチウムイオン電池アレイ が本当にできるのか。どこまでいけるのか、です。