レビューメディア「ジグソー」

大画面で・みんなで・楽しむ、パーソナルでは勿体ないパソコン

1998年に発売されたボンダイブルーの初代iMac、私の初めて購入した思い出のPC。
トランスルーセント(半透明)のルックスもさることながら、旧デバイス(フロッピー・SCSI・ADB・シリアルポート)を一切廃止しUSBにシフトされた一体型マシンに、
「これが、これからのPCなんだ~」と驚いたことが、今でも忘れられない私。

 

 

あれから10数年が経ち、PCはデスクトップからモバイル性の高い製品へとシフトしていることを強く感じます。
タブレット端末の登場、ノートPCにしても一段と薄くなり(更に切り離せたり)本気でユーザーに持ち出させようとしています。
デスクトップにしても、NUCのような小型で性能の高い製品に注目が集まっていたり。

 

そんな中、
最近、スティック型PCなるものが話題になっている、という記事をネットで読みました。
スティック型PCとはどんなPC?どう使って誰トクなの?


今回、予備知識なしの私が、このスティック型PCに触れて、どう使って何を感じたのか?

レポートしていきます。

 

 

さっそく、INTEL COMPUTE STICKをチェックしてみます。

 

 

思わず飾っておきたくなるくらい、素敵なパッケージデザインにうっとり。

 

 

ドキドキしながら開けたのですが、例のintelメロディは流れませんでした。

ですが、箱を開けても、なかなか刺激的なデザインです。

 

 

本体・HDMI延長ケーブル・電源用USBケーブル・ACアダプタ・世界対応ACアダプタ用コネクタ

 

 

 

イメージではUSBメモリくらいのサイズなのかな?と思ってたので比較してみました。USBメモリより2まわりほど大きいのですが、このサイズでPCとは驚きです。

 

 

intelロゴの表側には、熱対策に小型のファンが2基。

材質はプラスティックですが、ピアノブラックに輝く塗装が施されています。

 

 

裏面には、S/Nコードや規格ロゴが。

 

 

右側面、microSDのスロットと、熱対策の穴。

 

 

左側面、電源スイッチ・microUSB(電源供給用)・USB2.0ポート・ストラップホール

 

 

ジーンズのポケットに余裕で収まるサイズです。

 

 

 

気になるスペックですが、グラフィック・エンコード・3Dゲームなどハイスペックさを求めない限り、普段使い(インターネット・ビジネス用途・写真/動画閲覧)にはストレスのない仕様。

 

 

CPU:Atom Z3735F(4コア、1.33GHz)

メモリ:DDR3L(1.35V、1333 MHz)2GB

ストレージ:32GB eMMC

グラフィック:インテル HD グラフィックス

無線LAN:IEEE802.11b/g/n、Bluetooth4.0

消費電力:最小0.5W~最大 10W

 

 

【エクスペリエンス インデックス】

 

 

 

【CPU情報】

CPUに、Atom Z3735F(4コア、1.33GHz)を採用していることからタブレット端末に近いスペック。

グラフィックはCPU内蔵のものですが、最近の内蔵GPUでも一般的な用途にはストレスを感じさせません。

 

 

 

 

【ディスク速度】

ストレージは32GB+MicroSDカード

SSDの速度、、とまではいきませんがHDDよりも読み込みが速く書き込みはHDD同等程度でしょうか。普段の用途では、ストレスはなさそうです。

 

 

 

スティック型PCは“挿すだけ、カンタン!”なイメージですが、

大きく3つだけ注意点があります。

 

 

①常時電源の確保が必要

 


本製品にはUSBポートが1ポートしかないため、初期設定時にはUSBハブがあると便利。
 ※初期設定時にマウス・キーボードをBluetoothで設定すればそれ以降は不要。

 

③音声出力(イヤホンジャックも含めて)がなくHDMI接続でモニタに依存。(Bluetooth対応のスピーカー出力は可能。

 

 

 

と、設置前に気づいたことをまとめてみました。

このルールさえ守れば、あとはポケットの中に納まるPCとして扱えそうです。

 

 

40インチのTVを持っている友人の家で、実際にTVに接続して“はじめての起動”を行ってきました。

 

 

まずは、空いてるHDMIポートを探したのですが、端子が隣接して挿さっていてINTEL COMPUTE STICKをストレートに設置できず、

 

 

付属のHDMI延長ケーブルを使用して設置しました。

実は、このあともストレートに設置ができない場面が多々ありました。

付属品の延長ケーブルは、実は重宝するんです。

 

 

 

実際に初回設定から初めての起動までを、スライドにしてみました。

お時間のある方は、どうぞ。

 

 

 

電源投入から、一般的なwindows8.1の初期設定に10分程度を要し、無事に起動しました。

 

 

接続してみて、画面の解像度を確認すると、1920×1080のHD画質が推奨サイズになっていました。

 

 

大画面なのに近くから見ても、文字もクッキリ綺麗です。

 

 

写真は、無線LANのwi-fi接続を使ってyoutube4K映像(著作権フリー)を再生中。

当たり前ですが4Kでは再生できず、設定をHD画質に変えて再生。

 

 

離れて鑑賞しても、ザラつきがなくビックリするほどの綺麗な画質で再生されました。

ちなみに、アクション映画の予告編も再生してみたのですが(著作権の関係で割愛)

DVDで再生しているような画質と描写速度で、PCモニタよりも何倍もの迫力の映像が楽しめました。

 

 

 

  Apple TV・Chromcastと、どう違うのか?


 

友人宅にはApple TVがありネットの動画を楽しんでいるとのこと。

Apple TVとは、簡単にいうとMacと無線LAN経由でつなげてMac内のデータ(音楽・写真・動画)を再生できるというもの。

ほかにも、youtubeなどの動画サイトに直接つながり閲覧できました。

今回、COMPUTE STICKとApple TVを使い、youtube動画を比較したのですが、どちらもHD画質に違いはありませんでした。

 

・・・ちなみに、

Chromcastは、スマホとリンクさせる他に、PCの画面を映すことができる機能があるのですが、別にPCを用意する必要があることから、COMPUTE STICKの方がスマートだといえるでしょう。

 

 

 

 

 

 

TVにつないだCOMPUTE STICKに驚かされた私は、他の用途でも楽しく使えるのか?

COMPUTE STICKを使い倒してみます。

 

 

 

 

COMPUTE STICKを初めてつないだTV、友人宅で行ったのには理由が。。

何を隠そう、我が家には最近のTVがないんです。

あるのは、地デジ化で置いてけぼりになった古いTV(内臓のDVDしか見れない)が寝室にあるだけ。

 

ときどき、ベッドで寝ながらDVDを見てるのですが。。

 

 

HDMIなんて最新の入力端子もなく、RCA端子(赤・白・黄)と、S端子・D4端子くらい。

 

 

この古いTVに、HDMI→RCA端子変換の機器を使って接続してみます。

少し仰々しいのですが、大目にみてください。

 

 

こんな感じで設置をしました。

 

 

ソースを変えると、無事にデスクトップが表示されました。

 

 

画面サイズを調整して、

 

wi-fiに接続して、ブラウザでインターネットもできました。

 

 

・・・ですが、解像度が720×480を19インチのTVでは、正直画質が荒く文字も読みづらいため実用性は低いと感じました。

 

youtubeでいろいろ音楽映像も試したのですが、VHS並みの画質でした。

寝室でyoutubeを楽しめるようになったのは嬉しいけど、、どうせならHDMI端子のついたTVが欲しいな~と。(奥さんに交渉中です!)

 

 

 

私は、会社に行くときにノートPC or タブレット端末を鞄に入れています。

私的にじっくり作業したい日はノートを、ブラウジング程度ならタブレットを・・と。

 

レビュー期間中、どちらもやめてCOMPUTE STICKだけ持っていく生活を送りました。

 

 

残念ながら、社内の撮影はできないので写真はないのですが会社のモニターに・会社のキーボード・マウスをUSBハブにつなげての使用です。

これは私のモニターですが、、会社のモニターも同じようにHDMI端子がなく、DVIは会社のPCにつながっている状態。

また写真のようにCOMPUTE STICKを挿すスペースもなく。。

 

VGA変換を使って使用していますが、問題なく使用できました。

COMPUTE STICK以外は会社のものを借りるというスタイルは、なかなか新鮮です。

これなら、友人の家やクライアントの会社に行ったときもPCを借りずに“私のPC環境”で作業やプレゼンまでできそうです。

 

 

自宅以外でCOMPUTE STICKを使っていて感じたのが、IMEの単語登録をCOMPUTE STICKにしておけば、どこでもストレスなく文字入力が可能なんです。

人の名前とか、固有名詞や、よく使う言い回しとか。

 

 

 

 

 

HDMIで接続できるTVやモニター・・・と考えて、カーナビにもつなげられないのか?と。確か、HDMIがつなげられたような気が。。

 

 

確認したら入力ソースの中にHDMIがありました!

 

 

ディーラーにお願いして、一旦ナビの裏側にアクセスできるよう少しバラしてもらい(といってもドライバーと内貼りはがしで簡単にアクセスできました)この延長ケーブルを助手席グローブボックスに配線してもらいました。

 

 

助手席側。iPhoneのテザリングを利用して、ネット環境もバッチリです。

 

 

画面サイズは両端が少し切れてしまうのですが、無事にデスクトップが立ち上がりました。

残念なのは、タッチ機能使えなかったこと。(標準のナビ・音楽機能ではタッチ式なのですが)

 

 

解像度を確認すると、720×480が最大で表示されました。

古いTVの720×480は画面が19インチで見づらかったのですが、7インチのナビだと違和感なく表示します。

 

 

これなら、タブレットサイズでの(キーボード・マウスを使用しなければなりませんが)使用が可能です。

 

 

 

こちらは、花火のyoutube映像を表示しているところ。

ほかにも、音楽PVを再生させたのですが、カーナビに接続させるメリットの一つに、

当たり前ですが、“車のスピーカーを利用して音声を鳴らせる”ので室内と違う音が味わえること。

こうなると、本当にどこでもPCが使えそうです。

 

 

 

作業中していただいた、ディーラー・サービスの方に、

“ところでHDMI端子なんて、何に使うんですか?”と聞かれて

『ええと、PCにつなぐんです』と動作確認も含めて上記の動作を一緒に見てると、

“これはスゴイですね、私のナビにもHDMIがあればコレ欲しいなぁ!”と。

 

 

最後に一つ提案!

これは、実際に行っていないのですが、

ときどき後部座席にモニタをリンクさせて増設している車を見かけるのですが、

windowsのペイント等のアプリ等を利用して、メッセージを後続車(仲間同士2台で運行中に)にサインボードのように出してみる、、なんてのも面白いのではないでしょうか。

「次の交差点、左に曲がるよ」なんて。

 

 

※走行中の運転者の操作は非常に危険です。

レビュー内容は、全て停車時の操作です。

 

 

 

8月の終わり、実家に帰省しました。

理由は、COMPUTE STICKを見せびらかしたい!(笑)

60歳を過ぎて、スマホやPCを使いこなす親がどう反応してくれるか?

40インチのTVを使ってのレポートです。

 

 

TVに接続しようとTV側面を見ると、HDMIまわりに余裕のスペース。

今回は、COMPUTE STICKを直接挿しこみます。

 

youtube映像の美しさに散々盛り上がった頃、母親が“これならPCのメールも大きく表示できるわね”と。

 

 

確かに、文字が綺麗に大きく表示されていてPCモニタの画面(普段、両親は23インチのモニタを使用)よりも遥かに見やすい!

 

 

母親が、“こんな大画面でパソコンが見れるなら、これでカラオケもしたい!”と。

普段、web上で有料カラオケサービスを利用している両親、いつもは23インチのPCモニタを見ながら歌っているのですが。

COMPUTE STICKを使うと、カラオケ屋さんに行った気分に浸れるようで、結局20曲もリクエストさせられました。(笑)

 

 

そういえば、実家用のリビングPCは“パソコンらしくないものが欲しい!”とのリクエストで、5年ほど前にHTPCケース(Home Theater PC)で組んだのですが、、今やスティック型PCに世代交代しそうだなぁと感じました。

 

 

 

COMPUTE STICKを使うなかで、この周辺機器が便利だった!を紹介します。

 

HDMI延長ケーブルは付属しているのですが、くの字に折れる延長アダプタは意外に便利。

HDMI周りに余裕がないとき、発熱を少しでも抑えたいときに使います。

 

 

HDMI→VGA変換アダプタは、HDMI端子のない会社のモニタや、他人のモニタのHDMI端子を勝手に外せないときに、たいていの場合空いているVGA端子を利用するために。ただし音声はスポイルされるためテキストやwebでの読み物のときに使うのが吉。

 

 

マルチタッチの一体型トラックパッドを備えたキーボード。これならUSBポート1個で操作が可能。

 

 

USBハブも、鞄に忍ばせたいアイテム。

出先でマウスとキーボードがあれば拝借して使うことも。

ちなみに写真は100円均一で購入したもの。

 

 

付属のACアダプタを使うと安定した給電でき理想的なのですが、TV・モニタの設置場所とは遠い場所にコンセントタップがあったり、、と。

モバイルバッテリーは、実はCOMPUTE STICKを使う中で非常に重宝します。

消費電力は最大10Wと少ないのですが、大容量のモバイルバッテリーに超したことはないと思います。スマホと共用できるのも良いところ。

 

 

 

 

 COMPUTE STICKを使っていて、私なら・・・な設定を紹介します。

 

 

①自動更新をOFFにする。

自動更新してくれるのはありがたいのですが、

出先で少しだけCOMPUTE STICKに触りたいのに、終了させようとすると“更新をチェックしてシャットダウン”なんてなると面倒。

なので、あえてOFFにします。アップデートは、自宅のPCにつないでゆっくりしたときに行います。

 

 

 

②シャットダウンの手順を少なくしたい。

私は電源ボタンを長押ししたときの設定を“シャットダウン”にしています。

 

 

電源ボタン長押しで、このような画面になりシャットダウンは、マウスで1操作するだけ。

大画面TVで行うマウス操作は一つでも少ないほうが良いです。

更新: 2015/09/01
レビューのまとめ PREMIUM REVIEW

TVもモニタも、周辺機器だってジャックできるスマートなPC

今回、いろいろと試して私が素晴らしいと感じた点を挙げてみます。

 

○HDMI端子があれば(もしくは変換可能なら)PCがどこにでもつながる、自由さが素晴らしい。

○とにかく小さくて持ち運びが楽ちん。

○発熱が心配だったが、思うほど本体も熱くならず、電源が落ちたりということもなかった。

○省電力(最大10W)とモバイルバッテリーを使用しても長時間の運用が可能である。

 

 

逆に、これがあったら嬉しいと感じた点は、

 

△バッテリー内臓型だとさらに持ち出しやすい。

△USBポートが2ポート欲しい。

△イヤホンジャックを搭載してほしい。

△HDMIコネクタ部分の向きを逆にして欲しい。

 (TVやモニタに横向きに挿す場合、正面からは本体裏側が見えるので。)

 

 

 

モバイル端末というと、ノートPCに始まりスマホにタブレット、、全て液晶画面を一緒に携帯するスタイルである。

 

COMPUTE STICKの素晴らしいところは、液晶画面は行った先でジャック(借りちゃう)して使うという大胆な発想。

今回のレビューでは周辺機器をある程度用意して行ったが、

その気になれば、周辺機器だって、通信だって全部ジャックして使えばよい。

キーボード・マウス・wi-fi・テザリングなんて、今どき現地で調達するのはそんなに難しくない。

 

自分だけの端末として会社や出張先で使うのも良いし、PCのサブ機として持ち出さずにPCに挿しっぱなしで割り切っても良いと思う。

しかし私は、大画面TVにつなげてブラウジング・動画鑑賞などを家族や友人とで楽しむことに向いているPCだと感じた。

たとえば、映画をWeb配信でレンタルしていろんな場所で楽しむのも良いだろう。

 

パーソナルコンピュータ(個人の使う端末)は、今後どうカタチを変えていくのか。

COMPUTE STICKは、その新しい切り口で提案してくれる。

あとは、使う側のアイデア次第である。

COMPUTE STICKを手に取ると、使い道を考え想像させられ、そして驚かせてくれる、今までにない自由度の高いパソコンなのではないでしょうか。

コメント (2)

  • takamizuさん

    2015/08/31

    カーナビの使い方にはびっくり!!。これは面白いですね。
    うちの実家も新しいPC欲しがっていたのですが、スティックPCもいいかなと思ってしまいますね。
  • アストロマンティック☆さん

    2015/08/31

    > takamizuさん

    コメントありがとうございました☆
    ウチにストレートにHDMI端子入力できる端末がPCモニター以外に、カーナビくらいしか思いつかなくて。(汗)
    (肝心なTVがないんかい!)

    家族や友人とyoutube見ながら『この動画が面白いよ!』なんてやるのですが、車の中でもカーナビを利用して同じことができるのは新鮮です。
    奥さんが、『これ面白い!』と助手席でキーボードいじる姿が可笑しかったり。

    もちろん、運転中ではなく、停車中のちょっとした待ち時間が少し楽しくなりました。

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