レビューメディア「ジグソー」

MSIの大型戦闘機

※SLI用に購入したものなので単品の性能は下記ギガバイト製のをどうぞ…といってもそちらも見た目ばっかりの写真集ですが。

 

ギガバイトの5連ファンGTX680を去年入手したのだけど…

やはりどうせならコイツを2枚で「V8を称えよ」ごっこをしてみたい。

※イメージ図。

 

が、去年思いつきで探してちょうどオークションに出ていたのは相当運がよかったようで、後からGV-N680SO-2GDを検索すると中古で流れた形跡すら殆どない。これはコイツを再び入手できる機会を待っていたら年単位かもしれない。

しかしGTX680のSLIは試してみたいのでGV-N680SO-2GDと組み合わせると面白そうなGTX680は無いかと検索。

 

そして見つけたのがMSIの「N680GTX Lightning」。やはり当時のフラッグシップモデルで凝った作りだ。ASUSの3スロットOCモデルも気になったがあちらもかなりのタマ数の少なさだったようだし、今回装着するPCでは3スロットだとほかの拡張カードを挿せなくなるのでコチラを入手。

今回は箱つきの中古だったが箱でけえ…

 

フラッグシップだけに当然OCモデルで8pinx2を要求する大食いライトニングさんだが、

6pin→8pinコネクタが付属するので電源ユニット側さえ耐えられればなんとかなる。

 

スペックはそれぞれ…

リファレンス

通常クロック1.006GHz

ブーストクロック1.058GHz

メモリクロック6.008GHz

 

N680GTX Lightning

通常クロック1.110GHz

ブーストクロック1.176GHz

メモリクロック6.008GHz

 

GV-N680SO-2GD

通常クロック1.137GHz

ブーストクロック1.202GHz

メモリクロック6.200GHz

 

とギガバよりは大人しい設定というかギガバが攻めすぎなのだが、実は電源フェーズ回りについてはギガバイトの8フェーズに対してMSIの12フェーズ(!)とかなり気合の入った作りになっている。どちらかといえば「MSI Afterburner」をつかって自分の手で限界を探ってみてくれという位置づけの製品だろう。

 

実際、アフターバーナーでちょちょいと弄るだけでGV-N680SO-2GDと同じ性能になった。

更新: 2016/01/07
デザイン性

一見普通(?)に見えて凝った作り 光モノ分はギガバ以上

さて単体で写真を見るとあまり長尺のカードに見えない。よくあるデュアルファン型のグラフィックボードに見えるが…

一般的(?)な大型カードと比べるとおかしいことがわかる。そう、こいつ幅がでかいから一瞬普通サイズに見えるだけ。実際はGV-N680SO-2GDに匹敵する最大級のGTX680なのだ。

クーラーだけが外に張り出しているのならファンレスグラボでもよくあるが…

なんとこいつは基盤自体が変形で外側に張り出している。GV-N680SO-2GDは冷却機構こそド変態だったが基盤自体は普通のサイズに収めていたというのに…

そしてクーラーは2スロット分に納めているのでフラット&ワイドなイメージ。あちらが装甲車ならこちらはモチーフの通り戦闘機だ。

また側面に張り出したヒートパイプはサイドエキゾーストのマッスルカーのようにもみえる。

背面にある小さな3つのコネクタは付属の専用ケーブルをつなぐと電圧チェッカーをつなげるといういかにもOC向けのオプション。GV-N680SO-2GDと同じくデュアルBIOSも搭載だ。

 

 

ファンはワイドな基盤を生かし10cmクラスが2基とヘタなCPUクーラーをこえるサイズ。2スロットというハンデ(ハンデじゃねえよ普通だよ)を感じさせない冷却力だ。

また起動時には一時的に逆回転をしてファンブレードやヒートシンクのホコリを吹き飛ばす機能もある。中古品でそこそこの使用感はあるわりにヒートシンク内にすら汚れが少ないのはこの機能のおかげかもしれない(前のユーザーさんが清掃もしてくれているのだろうが)。

そして当時のMSIマザーとあわせたブラックにイエローのライン。ただ黄色がモチーフのマザーは最近あまり無いのであわせにくいのが欠点といえば欠点か。

 

GV-N680SO-2GDと同じく電源フェーズ対応のLEDも装備。12フェーズの破壊力が視覚的に判る。こちらは青色LEDでサイバーな雰囲気だ。また背面には独自の追加基盤がありそのカバーも光るようになっている。

さらにファン側にもさりげなく青色LEDを搭載。

なので装着時の目立ち方はGV-N680SO-2GDと勝負してもいい感じだ。

 

GV-N680SO-2GDは表側のフレームが薄手でまさにカバー、背面側のバックパネルで剛性を確保といった感じだったが、こちらは背面のバックパネルはもちろん表側のフレームもガッチリとした作りで全体的にがっしりとした作り。まあGV-N680SO-2GDはあの状態で既に1.6kgあったのだからあれ以上重くしたらぶっ壊れる。

更新: 2016/01/07
導入難度

ギガバのあいつよりは軽いが結局3スロット級

こちらは1.1kg弱。グラボとしては十二分に重量級なのだがGV-N680SO-2GDをさわったあとだとすごく軽く感じてしまう。あちらのように重量を支える土台を用意しなくてもかるく電源コネクタ側のケーブルテンションで支えてやるだけで十分安定してくれる。

しかしこの光る突起物のおかげで、実質3スロット占有になる。わりとブラケット側に近い位置なので短尺のカードでも干渉してしまうのだ。最上段に設置した場合大型空冷クーラーとの干渉も予想されるだろう。普通に下側3スロット占有タイプよりも意外な方向で扱いにくいかもしれない。

 

また先ほどから書いている通り基盤自体が変形で幅が広いので、横方向の補助電源コネクタもその分外に張り出しているのでケースの幅には気をつけたい。

 

 

さて念願のSLIだぞ。ちゃんとマザー付属のSLIブリッジ用意したよ。

 

…なんでお前らSLI端子の位置ちがうの!!!

 

どうもブリッジ端子の位置に差があるようで硬質のブリッジだとささらないのだ。どちらにせよ今回ほかの拡張カード(サウンドカードとかUSBとか)も使いたかったので…

 

軟質のながーいSLIブリッジを用意しておいたので事なきを得たが…

 

本当は間隔狭いほうがかっこいいし帯域も全力出せる(3段目がx16動作のマザー)なのだけど、ひろると間に3スロット分のスペースができて拡張カード2枚とファンコン1個が使えるようになるのでそちらを優先。最下段に搭載してもこのケースはスロットが1個多いので2スロット分がっつりOK。

 

但しどちらが端子の位置ずれているのかというのは判明させておかねばならないので取り外しの上ドキドキぐらぼ裁判を開始。裁判官はリファレンスのGTX480(の故障品)。

ほうほう…

やっぱりLightningが外側にズレてんじゃねえか!

 

いや変形基盤だからこっちだろうって思ってたけどね…

更新: 2016/01/07
実用性

単体性能は今でも十分でOCの伸びしろも SLIはマニア向け

さすがにGTX680自体はハイエンドとしては扱いやすくワットパフォーマンスに優れていたとはいえ、2枚挿すと話が変わる。

元々消費電力のでかいマザーボード(ASRock Extreme11/acを使っているとはいえ)idleで170W ゲームプレイ時は最大400Wに迫り、ベンチマーク等全力でかかる場合は600Wクラスになる。まさか手持ち最強の800W電源で不安を感じる日が来るとは思っていなかった。

ちなみにCFXだとセカンダリVGAの消費電力が殆ど0になる機能があるのでアイドル時は1枚と大差ないのだが…こちらは普通に2枚分になる。そこはAMDえらいぞ。

 

動作音に関しては周囲がばくおん状態なので判りにくいが、大型ファンらしく低めの音だ。ただ初期設定回転数は高めなのできになるならソフトで低回転化してやるといい。

 

全力動作になると結構な音になるが、自分のPCの場合…

低~中音域のN680GTX Lightning < 独特な高回転音のGV-N680SO-2GD

…なのだが、オーバークロックされたPentiumGを悲鳴を上げながら冷やすAntecの簡易水冷がファン音とポンプの低周波音を撒き散らすのでどうでもいい。

 

性能はSLIが利くベンチマークならすばらしい。

FireStrikeは惜しくも10000に届かなかったがやっと3dMark的ゲーミングPCランクに到達。搭載CPUがPentiumGというハンデを考えれば恐ろしいスコアだ。

 

CPU性能の影響が少ないFF14ベンチだともうぬるぬる。14000とかはじめてみたよ。

 

ただ自分が主にやるTERAはSLI・CFXとの相性が悪く、単発と似たような性能で消費電力上がるだけなのは以前CFXをやっていた時と同じ。どうして買ったんだ。

(一応GPUドライバとクライアント側の設定を弄ることである程度ならマルチGPUの効果を出せるのだが厳密にいうとクライアントの改変になるので自分は実験にしか使っていないので割愛。TERA SLIでググると海外フォーラムの情報がでるのだが、今回の自分の環境ではそれすら殆ど効果が出てない)

 

まあそのなんだ…

この(型落ちだけど)ハイエンド2枚挿しという快感はすばらしい。

どちらも当時「やれるだけやっちゃいました☆」感があふれる個性炸裂のロマンカードなので、この2枚でSLIを組めるのはなんと素敵じゃありませんか。

こんなロマンな組み合わせ、今回の中古品は18000円、ギガバは24000円だったのであわせて4万2000円。これでもまだ新品のハイエンドと比べたらお手ごろな価格。

絶対的な性能や信頼性に拘らないのなら、中古型落ちのハイエンドを愛でるのもまた楽しい。

 

…まあさ、GTX680の2枚挿しなんてやっちゃったせいでさ、ますますこのPCがPentiumG3258というお手ごろCPUつんでるのが勿体無いんだよね…あーCPUもちゃんとしたのに変えてきたくなったぞ。無限ループってこわい!

  • 購入金額

    18,000円

  • 購入日

    2016年01月05日

  • 購入場所

    オークション

31人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • ちょもさん

    2016/01/07

    旧ハイエンドって、すごいお得感ありますよね。
    無駄に楽しいし!
    G3258、前にCore i7と比較してみましたがほぼ変わらない性能だったので、そのまま行けるかと。
    むしろ、そのお金をGigaの2枚目をeBayから引っ張ってくるのとかに使ったほうが宜しいかと。
  • 下小川さん

    2016/01/07

    旧ハイエンド楽しい!
    いやあでも、自分がこのPCでやってるのって主にTERAなんで、この間のXeonレビューで思いっきり差つけられちゃってるんですよね…
    自分もベンチだとi7に近い値たたき出せてたんで満足してたんですが、TERAに限って言えばPentiumG3258にGTX680でも、Xeonに750Tiでも追いつけそうなレベルなんですよ。他のゲームやるならこれでヒャッハー!なんですけどねー
  • supatinさん

    2016/01/07

    下小川さん、こんばんは
    (*・ω・)*_ _)ペコリ

    ハイエンドGPU3枚(枚?)重ねの絵面がもう
    「世紀末感」が満点で素敵過ぎます!
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