現在のプリキュア変身グッズ。
祖母から子供用プレゼントとして頂きました。
ありがたいです♪
子供も喜んだんですが、
技術的に非常に興味深い製品でしたのでレビューします。
この製品は主に3部品で構成。
①コンパクト部分
②パフ部分
③キュアデコル部分
まずはそれぞれの概要。
①コンパクト部分
コンパクトの形をしたガワ。
上蓋裏には鏡、パフをしまえたりと、
化粧用コンパクトを踏襲したデザイン。
内面下部にはキュアデコルをつけるエリア(上半分)、スイッチ、LED等が並ぶ。
②パフ部分
今回はこのパフを使って変身。
表には指を掛ける部分(中央のハート)、その横にはタクトスイッチ。
裏面は起毛素材の布張り(取り外し可能)。
このパフですが、フルカラーLED(もしくは3色LED)が仕込まれており、
変身時には変身するキャラの色にあった光が輝きます。
③キュアデコル部分
今回の商品ラインナップの肝。
強力な集金アイテム!
コンパクト部分に接続するんですが、
コンパクトは装着したキュアデコル(以下デコル)に対応した音、反応を返す。
さて、この変身アイテムを使った基本の遊び方はこんな手順だ。
①好きなデコルをコンパクトにセット
②パフでコンパクト中央のスイッチ(中央の金のハート)を押す
③コンパクト側はデコルに対応した音声、光を流す
パフ側はデコルに対応した色で光る
②、③をどうやって成立させているかを観察した。
デコルを装着する位置には合計6つの白いボスが出ており、これがタクトスイッチになっている。
デコルの裏側には数字と数字に対応したリブ(出っ張り)があり、
このリブがタクトスイッチを押すことでデコルの種類を認識する。
リブの形は、数字に対応した2進数。
上の写真にある数字がちょうど2の累乗の数字になっている。
例をあげれば、1番のデコルは1のリブが立ち、2番なら2のリブ、3番なら1と2のリブ・・・という具合。
つまり、6桁の2進数であり、63種類(2進数の111111まで)のデコルが作れるようになっている。
ググってみると・・・すでに何番が何のデコルかの対応表が出来ていた。
キュアデコルwiki
驚くことに、ほとんどの番号に対応したデコルが既になんらかの媒体で発売されているようだ。
う~ん、商魂逞しい^^
ちなみに、コンパクト側のタクトスイッチが押されればデコル有無の認識がなされるので、
それこそ爪楊枝あたりで押しても反応する。
リンク先の表でも?になっていた5(101)あたりを押してみると・・・後々の展開が予想できるような音声が流れます。
子供の夢を壊す気は無いので、気になる大人は自分で試して見て下さい^^
パフ側のLED発光色はどうやって指定しているかだが、
これはどうやら赤外線LEDで通信しているのではないだろうか。
先ほどのコンパクト拡大の写真で、デコル配置穴の直下にLEDの頭が見えており、
おそらくこれがそうだと思われる。
思われる、と書いているのは確証を取っていないからで、
動作状態をiPhoneのビデオで取ってみたが発光が確認できなかった為。
波長が違うのかな?
次にデコルについて。
先ほどの裏からの写真を見ると分かるが、大きく分けて3つの構成。
フェイス部分(リボンだったりイチゴだったり)と裏のタクトスイッチ押し下げ部分を
ネジ止めしている。
フェイス部分と裏の部分はそれぞれ番号が書かれており、
組み立て時のミスを無くすよう考慮されている。
ここで、ひとつ別売り品のデコルと比較してみよう。
画像の上が表側、下が裏側の比較。
青いリボンのデコルだが、本製品付属のものと、別売りの入浴剤用のものを比べてみた。
表側の差が、右上のクリスタル部分。
本製品付属のものは別パーツでクリアパーツが後付け(=部品点数が1つ多い)されているのに対して、入浴剤付属品は一体成型で色分けされているだけである。
裏側の比較で見えた事は、
・ネジの色が違う。
本体付属は黒色のメッキ加工。入浴剤付属品は加工されていないのか銀色。
ネジのコストが違いそうだ。
・裏面パーツのイジェクトピンの位置が違う。
02の数字の周りにある4つの丸の位置が違う。つまり別の金型で作られている。
ちなみに、入浴剤付属品の方が型が荒いのか表面のキズが多い。
・表面パーツの数字と一緒に書かれているアルファベットが違う。
本体付属はG02。入浴剤付属はL02。
ちなみに成型色も違う。たぶん本体付属品の方が高い材料??
デコルの要求特性はコンパクト側のタクトスイッチを押す事。
逆に言えば、それ以外はなんでも良いので、
安い商品郡には安いなりの原価低減を行っている事が垣間見える比較結果だ。
これ以外の別売りは持っていないのでわからないが、
おそらく別のデコルも同等の傾向であろうと推測できる。
・・・・総括・・・・
なんというか、子供用の商品なのに(むしろ、だから、か)
非常に上手い製品だと思う。
比較的安価な値段で本製品を普及させ、
別売り品をたくさん売ろう!という戦略がよく分かる製品だ^^
コレクション要素が子供心を擽る事は周知の事実であり、
本製品はそれに向けてたくみに誘導する導線となる。
デコルは本製品だけでなく、
バンドやネックレス等の別売りパーツにつけてアクセサリーとしても使えるので、
おしゃれ心を擽る女児向け玩具としても秀逸。
デコルの入手経路もおもちゃだけに限らず、ガチャポン、おまけつきお菓子、入浴剤等マルチメディア展開をしており、そのすべてを「デコル」とした事で集めやすさを向上させ、
ついコレクションしたくなるよう仕掛けられている。
もちろん、単価が安い「デコル」はコストを安くする努力が見られ、コスト面も万全だ。
これは・・・売れるでしょうねぇ。
TVシリーズでよっぽどの失態をしなければ、間違いなく。
バンダイの「本気度合い」を見せつけられ、ただただ感心した製品でした。
・・・バンダイの戦略にあまり乗せられないよう心してかからないといけないな^^;
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購入金額
3,000円
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購入日
2012年03月17日
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購入場所
屋根裏の散歩さん
2012/03/18
最近のオモチャはスゴイですよね。
Manyaさん
2012/03/18
コメントありがとうございます。
スゴかったです。
大人目線でも非常に楽しめた逸品でした♪
ただ、ここまで至れり尽くせりだと、
子供の想像力が働かなくなりそうで怖いです。
自分が子供の頃は、無いものは自分で作っていたんですが・・・
こんな商品で遊んでいると自作なんてしないよなぁ。