レビューメディア「ジグソー」

初のフルスペック版G92

この当時、NVIDIAのハイエンドビデオカードはGeForce 8800 Ultraで、これはG80コア(90nmプロセス)を採用した製品でした。その下位にはGeForce 8800 GTXやGeForce 8800 GTSという製品もあり、それらもやはりG80コアを採用していました。

その一方でミドルハイクラスの製品としてGeForce 8800 GTという製品があり、これは65nmプロセスのG92コアを採用していました。G92コアを搭載したGeForce 8800 GTは、GeForce 8800 GTXの約半額という価格帯でありながら、パフォーマンスでは上位のGeForce 8800 GTX / GeForce 8800 GTSに肉薄するものであり、当時は大人気を博したものです。

GeForce 8800 GTに搭載されたG92は、チップ本来のスペックと比較すると、1/8ずつ機能を無効化したものとなっていました。そこで登場が待たれていたのが、G92の本来のスペックをきちんと発揮出来る上位モデルでした。その要求に応えるものとして登場したのが、このGeForce 8800 GTSでした。

GeForce 8800 GTSという製品名だけでは、G80なのかG92なのかわかりませんが、これを容易に見分ける方法となっていたのが搭載ビデオメモリー量でした。512MBであればG92、320MBまたは640MBであればG80と、それぞれ異なっていたためです。そのため、G92採用版のGeForce 8800 GTSの方は製品名として「GeForce 8800 GTS 512」などと表記されることもありました。

それまではGeForce 7800 GTXのビデオカードを使っていて、そろそろHDCP対応の製品に替えたいと思っていたところに、当時の市価の半値以下で出て来た修理上がり品を買ったのが、このinno3Dブランドの製品でした。

当時としてはかなり満足度の高い製品でしたが、より上位にGeForce 9800 GTXが登場し、さらに55nmシュリンク版のG92bコア発表とほぼ同時にさらなる上位のGeForce 9800 GTX+が登場したことで、この製品は急速に存在感を失っていきます。

また、AMD対抗措置としてミドルレンジ以上のGeForce搭載製品に大幅な価格改定(値下げ)が入ったことがありましたが、その際にモデルが若干整理され、仕様的にはGeForce 9800 GTXの単なる低クロック仕様というにふさわしい存在であったGeForce 8800 GTS 512はひっそりと姿を消してしまいます。

個人的には使い始めの性能には強い印象が残っていますし、メインPCでも結構な期間使われていたため、製品の地味さとは裏腹に今でも好印象を持っています。
  • 購入金額

    14,980円

  • 購入日

    2008年04月26日

  • 購入場所

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