お気に入りのレコードやカセットテープなどに保存されたアナログ音楽をデジタル保存できる、USB接続オーディオキャプチャー「AD-USB」と、PCや携帯、ポータブルオーディオに保存した曲をワイヤレスで気軽に楽しむことができるポータブルスピーカー「CPSPK/BT」。これら2製品を組み合わせて使えば、デジタル化した音楽をPCやiPhone、iPodで楽しむことが可能です。
今回はアイ・オー・データ機器初の2製品同時レビュー。あなたが手がける「アナログ音楽 救出作戦」をぜひレビューしてください。
「AD-USB」はLINE入・出力(各ステレオミニジャック)、レコード入力(RCAジャック)、アース(ワニグリップ)の4本のケーブルが片側にあり、いずれも中央の接合部を介してUSBへの変換ケーブルになっているというシンプルな構造のため、各レビューアーとも接続に関してはスムーズで問題点は見つからなかった。
添付のソフトウェア「Pod Sound Ripper I-O DATA」では、「設定が分かりにくい」「ゲインコントロールが難しく、少し動かしただけで波形が飽和する」など操作上の気になる点が指摘されたのと同時に、Windows7 64bit版への対応も欲しいところ。
「モードの選択で最終的な利用目的を設定で選択できるような項目、例えばCD化、iPhoneへのデータ取り込み、パソコンでの視聴、ヘッドフォン視聴などがソフト側で最適な設定ができるとパソコンビギナーでも問題なく作業ができるのでは」という、ユーザーの用途に応じた設定があると便利だという意見もあった。これは「大量のレコードをデジタル化したい」という目的のために応募したレビューアーで、レコードを所有する両親のためにも最終的な利用イメージを設定できれば、アナログ世代でも比較的容易にCD作成ができるのではとレポートされている。また「CDライティングソフトとしてもよくできている」と評価したレビューアーは「録音時間を設定しておけば(レコードからの取り込み中に)張り付いていなくでも済む」と優れていると感じた点を挙げているが、レコードの保管状態により「針飛びの可能性がある場合には張り付きが必要かも」とレコードならではの特性を考慮する必要があのもかもしれない。実際に使用してみて改善希望点はそれぞれあるものの、全体的に満足のできる製品というレポートとなった。
外寸123mm(W)×38.5mm(D)×36.8mm(H)という小型サイズでありながら、バッテリー(リチウムイオン電池)を内蔵し(USBバスパワー、ACアダプターからの給電も可能)設置場所はもちろん、持ち運びの便利さに高評価だった「CPSPK/BT」。ミニノートパソコンや携帯電話、ポータブル音楽プレーヤーとの併用で「好きな音楽」を手軽に持ち運べる、あるいはどこでも聴くことができ、接続機器との相性も抜群であることが特筆された。中でもiPhone4とペアリングした際の状況レポートでは「『設定』→『一般』→Bluetoothのメニューを探すのに手間取ったものの2分ほどで」とネットワーク設定の容易さを伺い知ることができる。
「光沢仕上げの黒」という筐体のためか「指紋がベタベタと付いて目立つ」と気になる点が挙がったほか、充電式のバッテリーに関して「耐久性などの情報が欲しかった。寿命になった充電池の交換はどうすればいい?」や、約10mまでの通信距離(カタログ値)を生かして持ち歩いた際に利用する「再生」「一時停止」「スキップ」「巻き戻し/早送り」「音量調整」の操作ができるボタンについては「小さくて押しにくい」との改善希望が挙げられている。小型サイズのスピーカーで気になる音量や音質では「携帯電話やポータブルオーディオプレーヤーの内蔵スピーカーよりも上。複数人で聴く際にも十分な性能」「iPhoneと本機では別々に音量調節ができるので最大にすると結構響く」と好感で実用には十分な性能といえる。