レビューアーの意見をそのまま集約!!ジグソープローブ

USB3-PEX2

「USB3-PEX2」は、新しいUSB規格であるUSB3.0に対応したPCI Expressタイプのインターフェイスボードです。USB2.0の約10倍(規格値)もの超高速転送を実現し、大容量データの転送で圧倒的な時間短縮を実現します。

ボードにはLowProfileブラケットを標準添付。タワー型からスリムデスクトップパソコンまで、さまざまなタイプのパソコンをUSB3.0対応にアップグレードすることができます。もちろん、従来のUSB2.0機器も接続可能。これまでお使いのUSB2.0機器と、今後登場するUSB3.0機器の両方を使うことことができ、活用の幅が広がります。

USB3.0/2.0対応インターフェイスボード「USB3-PEX2」

手持ちのPCにUSB3.0を組み込む!

USB3-PEX2

レビューに参加したユーザーは、普段使用しているPCへ「USB3.0-PEX2」を搭載しその速さを体験。使用するPCには事前にドライバーを付属のCD-ROMからインストールし、インターフェースの組み込み作業を行う手順になっている。各ユーザーから組み込み時のトラブル報告はなかったが、スリムなデスクトップ本体ではふたがきちんと締まらなかったり、スペースの限られた筐体の中でSATA電源のケーブルが内部の部品と干渉する可能性もあったためこの点を改善して欲しいという意見があった。

実測数値が速さを実証

実際にデータコピーの速度を検証した際のシーケンシャルアクセス数値(※1)を以下の表(※2)にまとめた。比較は各PCでそれぞれUSB2.0→USB2.0の場合と、「USB3.0-PEX2」→USB3.0対応機器へのデータ転送を行った時のもの。PCスペックによってばらつきはあるものの、平均でREAD2.97倍、WRITE3.29倍となりいずれも約3倍の速度向上を立証した。最大値はREAD17.77MB/s・WRITE12.57MB/sがREAD106.2MB/s・WRITE105.3MB/sへとそれぞれ5.98倍と8.38倍の向上、最小値においてもREAD30.77MB/s・WRITE30.42MB/sがREAD37.43MB/s・WRITE37.27MB/sと約1.2倍となった。

※1 各レビュアーがCrystal Disk Mark 3.0を使用
※2 数値はいずれもユーザーレビューの中から抽出したもの。同一PCではないのであくまでも参考数値

USB2.0 → USB2.0 USB3.0 → USB3.0 RESULT
READWRITE READWRITE READWRITE
31.5731.33 47.9147.64 1.521.52
27.0826.53 84.7183.25 3.133.14
34.3930.13 124.2121.7 3.614.04
36.4636.40 110.599.03 3.032.72
27.0826.53 84.7183.25 3.133.14
28.522.76 66.2365.63 2.322.88
31.5733.31 89.7987.71 2.842.63
30.7730.42 37.4337.27 1.221.23
17.7712.57 106.2105.3 5.988.38
ave 29.46MB/s27.77MB/s 83.52MB/s81.18MB/s 2.97倍3.29倍

実作業での使い勝手は時間短縮がポイント!

使い勝手を検証した例としては、データ転送の数値のほかコピーに掛かる時間を計測したものがある。測定は1GBと60GBのデータを用意。Cドライブから外付HDDへのコピーと外付HDDからCドライブへの双方向を試したものである。(表2)

これによると1GB程度のデータであればCドライブから外付HDDへのコピーは従来の約15%の時間しか掛からないことが分かる。また、60GBの大容量であっても外付HDDからCドライブへのコピーする場合なら約半分の時間で済ませることができるのだ。この試みで出た時間の短縮は、データを頻繁にコピーする場面において「USB3-PEX2」が実用度の高いものであるということが実証されている。

Cドライブ → 外付HDD RESULT
USB2.0 → USB2.0 USB3.0 → USB3.0
1GB 56"59 8″19 6.9倍(85.5%短縮)
60GB 38′27″78 24′17″76 1.58倍(36.8%短縮)
外付けHDD → Cドライブ RESULT
USB2.0 → USB2.0 USB3.0 → USB3.0
1GB 43″39 22″11 1.98倍(49.4%短縮)
60GB 52′07″12 24′47″44 2.1倍(52.43%短縮)

【PC】DELL dimention 4700C/CPU:Celeron® 2.53Ghz/メモリ:2GB×2/OS:Wondows XP Home 32bit SP3
【外付HDD】トランセンドUSB3.0対応 500GB外付HDD/TS500GSJ25M3

  • ※1 各レビュアーがCrystal Disk Mark 3.0を使用
  • ※2 数値はいずれもユーザーレビューの中から抽出したもの。同一PCではないのであくまでも参考数値

ポジティブな意見 / ネガティブな意見

  • ベンチマークテストの数値で見る限り、eSATA接続とほぼ同等の数値。大げさかもしれないが、eSATAっていらないかも。USB3.0なら従来のUSB感覚でホットスワップもできるし、PC電源が切れると待機モードになる。ともかくコレは便利。
  • MiniATXやMicroATXなど、拡張性の低いPCをご利用の方にとても良いと感じた。必要なときだけ接続すれば、節電にもなるし、周りもごちゃごちゃしない。外付けHDDの弱点である転送速度の遅さはもう気にしなくてすむ。ねじ止めでないタイプのHDDケースを利用すれば本当にカートリッジ感覚で利用できそう。現在使用中のPCにUSB3.0のポートがない方にはかなりお勧め。
  • 使用していないHDDで試したが、USB3.0対応HDDケース使うと転送速度が向上したので良い製品だと思う。これからどんどんUSB3.0接続の製品が発売されるが、なかなかマザーボードまで更新出来ないので、今USB3.0の速度体感したい方には最適だと思う。
  • 理論的な最高転送速度というUSB2.0の10倍は無理としてもUSB2.0に比べるとかなり速くなっている。SATAのディスクをUSB3.0に変換しているのでSATAよりも遅いのは仕方ない。
  • USB3.0ボードへの電源供給端子がSATA電源コネクターを採用しているので変換ケーブルなしで電源供給できる点もよい。
  • 特になし

tips

実用度と効果は何よりも高し!

今回のレビューレポートでは、データのコピーが速くなったというユーザーの感覚的な感想を裏付けるための計測数値を参考に分析を試みた。各々が使用したPCの性能を含め環境の違いはあるが、すべてのユーザーが「使い勝手の向上に繋がる」とレポートを結んでいる。「PCと外部接続機器間で相互にデータを転送あるいはコピーをする」という漠然としたテーマで進めてきたが、実作業では重くなりがちな「画像データ」や「映像データ」「音声データ」など分割ができない上にGB単位にもなるデータの移動時などに活用できる必要不可欠な製品といえるのではないだろうか。