世間知らずな14歳の少年だった僕が、友人に聴かせてもらった「朝焼け」を気に入り、その曲が入ったアルバムということで1982年に手にした初めてのカシオペアのアルバムがこの「EYES OF THE MIND」だった。「何か違うなあ…」と思ったのもそのはずで、「MINT JAMS」を買うのが正解だったのだ。
彼らをアメリカに紹介した西海岸のドラマー・ハービーメイスンがプロデュースしているこのアルバムは良くも悪くも錯誤したジャパニーズ感を盛り込まれた作品で、「EYES OF THE MIND」や「TAKE ME」が琴のような音で演奏されていて正直いただけない。「SPACE ROAD」も彼ら独自のアレンジによる「AIR SKIP」版の方が遥かに良いし「朝焼け」のハンドクラップの挿入は当時でさえ「格好悪い」「蛇足」と思った。しかし反面、このアルバムのために書き下ろされた「LAKAI」や「LA COSTA」「PLACE IN THE SUN」が非常によろしい。特に「LAKAI」は彼らの作品の中でも10本の指に入るぐらい好き(まあ作曲はハービーメイソンなのだが…)。
このアルバムにいつめぐり逢ったかも思い出せないほど忘れていたのに、突然心にわき出て止められないメロディー・・・。 心の声に従いたぐり寄せたのが「A place in the sun」そして「Lakai」。両方とも派手な曲でもなければ、ギンギンのリフでもないのに無性に聴きたくなってヘビロテ状態。あらためてcasiopeaのすごさと奥深さを実感できる。だから、アルバムとしてはすごくいいし、ほとんどの曲は好きです。 星4つの理由は、とても個人的です。10 space roadのイントロのまるでヨーロッパ的なarrangeが嫌だから。(音はアフリカンみたいなんだけど。)arrangeが自分好みであるかないかで、評価が分かれると思います。 1 asayakeは、live ver.にすこしくたびれたときに聴くと、タイトでむしろsimple、新鮮な感じさえする。(いつもこぶしあげてると下ろしたくなるでしょ)とかいって、10のarrangeはいやなのに、7と8はむしろすごくいいと思う。(って矛盾してる)哀愁さえ感じて泣きそうになります、いわゆるヨーロッパ的arrangeなのに。 一押しの2曲は、心の澱を洗い流してくれるかのようなすがすがしさをもたらしてくれます。まさに折れかけた心を「日の当たる場所」にいざなってくれます。