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土門拳の昭和 大型本 – 2010/1/25

5.0 5つ星のうち5.0 6個の評価

土門拳の生誕100周年を記念した写真展「土門拳の昭和」の図録。激動する昭和の中でとらえた写真を「戦前・戦中の仕事」「戦後日本の歩みとともに」「風貌」「日本の美」の4部構成にし、約300点の写真を収録。日本写真界の巨人・土門拳の歩みとその芸術を一望する。後書きに写真家・野町和嘉、女優・水谷八重子ほか。土門自身のエッセイも収録。
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商品の説明

著者について

1909(明治42)年、山形県酒田市に生まれる。35(昭和10)年、日本工房に入社、報道写真家として出発する。戦中に仏像、文楽などを撮影。戦後はリアリズム写真を唱導し、「風貌」「ヒロシマ」「筑豊のこどもたち」などを発表。59(昭和34)年、脳出血を発症。回復後は大型カメラによるライフワーク「古寺巡礼」の撮影を開始。68(昭和43)年、再び脳出血で倒れるが、リハビリに励み現場に復帰。79(昭和54)年、脳血栓で倒れ、昏睡状態が11年続き、90年、80歳にて永眠。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ クレヴィス; 初版 (2010/1/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/1/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 大型本 ‏ : ‎ 200ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4904845005
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4904845004
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 6個の評価

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・土門拳、最初に思い浮かべるのは、どの作品であろうか。
 「古寺巡礼」のような、日本美か、それとも「筑豊のこどもたち」に代表される、社会実像か。
 この本の表題は「昭和」、それも敗戦までの10年と、戦後の30年余りで、始期・終期の各10年は、ない。これが土門拳の活動期、アングルやアップに、然程の変化は見受けられないが、概して戦前の写真は『寡黙』、戦後のそれは『多弁』である。体制の劇的変化を物語る、国民の『素顔』を、見事に写し取っている。中でも「風貌」に並ぶ文化人たちの個性は、凄まじくもある。
 一瞬で『真を突く』、正に渾身の集中力を発揮して、『真を突き抜く』土門拳。
 どの写真であれ、視線を逸らすことを許さない、有無を云わせぬ力を、秘めている。
 「昭和」の何たるか、を知らしめる写真証言集、と云えるよう。
2012年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この写真集には土門拳氏の初期から昭和54年までの作品が304点も掲載されています。
総ページ数は200ページくらいなので、当然、一つ一つの写真は小さいです。
これは、作品を一つ一つじっくりと眺めるタイプの本ではなく、昭和の巨匠の歴史を作品で追うという感じで
移り変わるテーマや作風をコンパクトにまとめているので、沢山出ている写真集から自分の好みのものを選ぶカタログ的な役目も果たすと思います。
私は、沢山の写真を一度に見ることができて、土門拳氏の視線に(実際の高低を含めたアングルも被写体を観察する力など)に感銘を受けました。

一冊持っていて損の無い本です
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
同じ名称の展示会があり、予習のため購入しました。
感動が倍になり、お得な買い物でした。
2010年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今年の1月25日に出版されたばかりの新しい本で、小学館から発行されている「土門拳の昭和」シリーズではありません。同じタイトルなので知ってる人ほど間違いやすいです。気をつけましょう。

土門拳の写真集はかなりな数になりますので、それを評論や年譜までを入れて、たかだか200ページに納めている本なんて中途半端もいいところだろうと高をくくってページをめくってみたところ、これがなんとまあ、素晴らしい出来ではありませんか。

単発の写真集のベストショットや定評のある写真を集めた少数精鋭の本だということに、そうですね、1/3ぐらい見たときに感じました。
監修のお二方は、土門拳記念館館長(実の娘さん)であったりお弟子さんであったりで、土門拳ご本人とその写真を知り尽くした方々であり、多分、私のようなおっちょこちょいの読者が中を見て、これは・・・と目を丸くするのをしてやったりとニヤリほくそ笑んでおられるような会心の出来だと思います。

まあ、強いて言えば古寺巡礼を土門拳のメインと考えておられる方にはちょっと物足りないかも知れません。仏像写真がそう多くはないからです。でも掲載ページ数は21ページと、それでも全体のページ数の10%を仏像写真で使っていますので、多くはないとは言えないでしょうが、他の分野の多彩・多方面な写真の印象が強く、見かけ上少ないと錯覚しているかも知れません。

この本、土門拳という写真家の仕事の集大成としてページを開いてもいいし、土門写真の深い精神性を底としたあらゆるジャンルの写真の教科書として座右に置くことにも十分耐えられる編集がされている写真集だと思います。
これ、恐らく最後の土門拳写真集になるのではないでしょうか。そしてそれを知った上での気合い十分の確信犯的な写真集なのでしょう。恐れ入りました。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年3月31日に日本でレビュー済み
目に飛び込んできたのが、3ページの川端康成の鋭い眼光のポートレイトでした。写真家と対峙し、射抜くような眼差しが世界的な文豪の矜持を示すものなのでしょう。リアリズムの鬼と呼ばれた土門拳ですが、このような「典型的な」表情を撮るために何時間も写し続けたのではないでしょうか。写真家の執念が伝わってきます。

隣のページは「奈良 聖林寺の十一面観音立像頭部」のクローズアップでした。カラーなのですが、モノクロ同様、厳しい写真です。慈悲深い観音とは違う薄目を開けた「半眼」の表情が寄せつけない厳しいものを感じさせます。仏像を撮らせても土門拳の凄みは変わりません。

「戦前・戦中の仕事」では、横須賀海兵団の一糸乱れぬオールを漕ぐ水兵の躍動感が写しだされていました。19ページの一連の作品から受けるリズム感の切れの良さは一級品でしょう。巻末の年表によれば、昭和11年(1936年)に取材したもので、時に土門拳27歳。「NIPPON」を飾る作品でした。これ以降の作品は北斎の錦絵同様、デフォルメとクローズアップ、遠景からの対象物が織りなすリズム感など伝統の構成美を上手く写真で表現していました。早稲田大学の卒業アルバムも凡庸なカメラマンとは大違いで、被写体の内面まで切り込む様な瞬間の切りとり方は別格です。

「戦後日本の歩みとともに」では、人々の日常の暮らしを撮ったものが中心になります。市井の人々の働く姿や喜怒哀楽を取りながら、戦後の日本の混乱と変貌を残そうという志が伝わるようでした。バラエティに富んだ被写体、彼の代名詞となったリアリズムの作風、それらの写真の質の高さは撮られてから半世紀以上が経っていますが、全く風化していません。知られざる激動の昭和の語り部のような風合いすら伝わってきました。
それでいて、子供たちへの視線の温かさが伝わってくるから多くのファンがいるのでしょう。
ヒロシマ、ボタ山、貧困、全学連、昭和を見続けた男の生き様が写しだされています。激動の昭和を語るに相応しい作品でした。報道写真と芸術写真の双方から賞賛されるべき質の高さを感じました。土門拳の思いが伝わる圧倒されるような写真群です。

「風貌」では、森繁久弥、志賀直哉、尾崎行雄、宮本百合子、斎藤茂吉などが掲載してあり、100ページの梅原龍三郎の不機嫌な表情が伝わってきます。解説によると、この撮影直後、写真嫌いの梅原が座っていた籐椅子を床にたたきつけたそうで、「執拗な撮影を物語る伝説的な話」を紹介してありました。決して妥協することのない写真家であったことが伺えるポートレイトでした。
藤田嗣治の戦中の写真も珍しく、画家の内面、人間性まで見透かすような鋭さが写真から伝わってきます。
167ページに紹介してありますが、水谷八重子が「イヤだわ。土門先生のお写真って、こんな毛穴まで写してしまうんですもの」と語っていました。それが評価なのでしょう。

「日本の美」では、「古寺巡礼」などで撮り続けていた日本の文化財の魅力がストレートに伝わってきます。131ページの「平等院鳳凰堂 夕焼け」の写真は今も圧倒的な美しさで迫ってきます。傑作とはまさしくこれらの作品を言うのでしょう。これだけ美しい空の姿を収められるという絶妙の瞬間が降り立った時の一枚でした。
139ページの雪の室生寺の五重塔から、冷たさが伝わるような凛とした空気感が感じられました。長年、室生寺を撮り続けてきた思いが伝わってきます。
奈良の大野寺の満開の枝垂桜も圧巻です。可憐な桜の織りなす造形美を見事に表現しており、この作品などはまさに風景写真家としても一流の証なのでしょう。

ラストに収められた「文楽のカラー撮影」は珍しいものでした。「昭和16年当時、日本にはカラーフィルムがなく、モノクロフィルム(ガラス乾板)に赤、緑、青の3色分解フィルターを用い、」「1枚に4回の撮影を行った」ようで、1種類の撮影に2時間近くかかるという労作でした。艶やかさと立体感は今でも驚かされます。
また、土門拳の油絵や水彩画も掲載してありますので、類書にない魅力が詰まっていました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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