安い価格帯で25鍵でピッチ/モジュレーションとサスティンがついているのはこの製品だったので選んでみました。
付属品は本体、USBミニケーブル、CD-ROM一枚です。
CD-ROMにはPDFのマニュアル（日本語）と、iCon iMap、Samplitude SEが入っています。
大きさやデザインについては不満はありません。
鍵盤とタッチは完全に子供用のオモチャです。
このキーボードはWindows XPのみドライバが必要で、Mac OS Xではプラグアンドプレイ（挿せばすぐ使える）なんですが
最初繋いで弾いてみても、音が聴こえませんでした。
しかし、鍵盤を押せばシーケンサ側では入力を示すのです。
疑問に思いつつ触っていると、かすかに音が聴こえるので、ボリューム等をいじっていたのですが
結局、このキーボードのベロシティ感度に重大な問題があるという結論に至りました。
普通のピアノや電子ピアノを弾く感じで音を出そうとすると、音が出ないか、ものすごく弱い音しかでません。
仕方ないので少し強めに押すと、急に大きな音が出るのです。
より正確に言えば、鍵盤（ハード）がオモチャレベルなので、弾く側の意図した強さを入力（ソフト）反映させることができないのです。
「なんちゃってベロシティ感度」「無理やりベロシティ感度」なので、実用には程遠いのです。
iMapで4種類のベロシティカーブが選べるのですが、どれを選んでもこの傾向は変わりません。
基本的に、常に強めに鍵盤を押すことになり、小指なんかでちょっと弱めに押してしまうとその音が出ません。
ちょうどいい音量を出すのは不可能ではないのですが、同じ音量でコードやアルペジオを弾いていくのはとても難しいのです。
一般的なMIDIキーボードの価格レンジを考えると、この製品はNano Key等に並ぶ最安値に属する製品です。
「コンパクトで使いやすいMIDIキーボードないかな」という人にはもちろん
「安くてもそこそこ使えるなら」と考えて買う人にもおすすめできません。
わくわくしながら開梱した30分後にんは、後悔の気持ちでいっぱいでしょう。
ピアノに親しんでいる人にとっては、この製品で「弾く」ことはできないと感じるでしょう。
もちろん、25鍵で弾くなんて、どだい無理な話なので、片手でちょっとしたフレーズを録るためにも使えない、という意味です。
必要最小限の打ち込み用途で使えればいいや、というならアリかもしれません。
ネットで日本語で見つかるレビューを参考にして買ったのですが、google.comでこの製品をケンサクすると
すぐに僕と同じような理由でがっかりしたという英語のレビューが見つかりました。
買う前に参考にしておくべきでした。
これほど「安かろう悪かろう」という言葉がしっくりくる買い物は久しぶりです。
安いものに期待しすぎたのが悪かったのかもしれませんが、個人的には完全に失敗しました。
| 商品モデル番号 | IKEYW |
|---|---|
| インターフェース | USB |
| 鍵盤数 | 25 |
