本書(山原義人『龍狼伝 中原繚乱編 第4巻』講談社、2008年11月17日発売)は月刊少年マガジンに連載中の架空歴史漫画の単行本である。主人公の天地志狼とヒロインの泉真澄は現代日本の中学生であったが、修学旅行中に三国志時代にタイムスリップしてしまう。「竜の子」と崇められた志狼は当初、劉備の軍師として戦うが、「中原繚乱編」では曹操の下で呉軍と戦うことになる。
本作品では三国志に登場する群雄が活躍し、赤壁の戦いなど史実と同じ戦いも見られたが、現在では仲達の存在によって史実とは大きく異なる展開となった。曹軍の武将であった仲達は赤壁の戦いで曹操を裏切り、漢の丞相になった。三国志で朝廷を擁し、最大勢力を誇っていた曹軍は都から追放された状態である。仲達と通じている呉の都督・周瑜は荊州に軍を進める。志狼は曹操から征南将軍に任命され、竜騎兵を率いて呉軍を迎え撃つ。
当初は歴史の知識によって有利な立場に立っていた志狼だが、単行本が『龍狼伝』で37巻、『中原繚乱編』で4巻まで刊行されるほど物語が進行した現在では古代中国に完全に馴染んでいる。この巻での歴史知識の活用は周瑜の病気を知っていること程度である。
本作品では歴史上の人物だけでなく、仙人や怨霊のような存在も登場する。志狼自身も「雲体風身」や「闘仙術」という仙術を身につけており、それが現在の彼の最大の力になっている。このため、作品自体がバトル漫画の趣となった。しかも常人の戦闘ではなく、人間離れした能力を身につけた者同士の戦いになっている。
この巻では、志狼率いる竜騎兵が周瑜率いる呉軍と戦う。志狼には三国志演義において諸葛亮と並ぶ才能の持ち主と評されたホウ統である。若くして戦死してしまったために知名度は低いが、本書では罠を張るなど軍師としての知略を発揮している。
一方、周瑜は「三国志演義」では諸葛亮の引き立て役という損な役回りになっているが、正史では能力、人格共に優れた人物として記録されている。この巻では全面的な決戦前の様子見にとどまったが、周瑜は簡単に主人公に同調しない信念や敵の罠を見破る知略を発揮している。「三国志演義」では見せ場の少なかったホウ統や周瑜の活躍がどのように描かれるか楽しみである。

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龍狼伝 中原繚乱編(4) (講談社コミックス月刊マガジン) コミック – 2008/11/17
山原 義人
(著)
智将・周瑜率いる十万を超える呉軍本陣に対抗するため、決戦の準備を進める志狼。しかし、『竜騎兵』と共に宜城を守る正規兵は、わずか六千! 決戦か和睦かーー志狼が出した意外な“提案”に周瑜は‥‥!?
- 本の長さ172ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2008/11/17
- ISBN-104063711749
- ISBN-13978-4063711745
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商品の説明
著者について
山原 義人
1963年6月24日生まれ。沖縄県那覇市出身。手塚治虫に憧れ、漫画家を志す。大学卒業後に上京し、漫画修行を開始。1992年、第6回月マガチャレンジ大賞にて入選受賞。1993年、「月刊少年マガジン」8月号にてデビュー作『龍狼伝』の連載を開始、第21回講談社漫画賞受賞。現在に至る。
1963年6月24日生まれ。沖縄県那覇市出身。手塚治虫に憧れ、漫画家を志す。大学卒業後に上京し、漫画修行を開始。1992年、第6回月マガチャレンジ大賞にて入選受賞。1993年、「月刊少年マガジン」8月号にてデビュー作『龍狼伝』の連載を開始、第21回講談社漫画賞受賞。現在に至る。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年11月24日に日本でレビュー済み
志狼が周瑜に「対仲達」で共闘を提唱し、和睦を持ちかけます。交渉や超人対決、軍隊戦と結構盛りだくさんの内容です。それでも規定ページに足りないんですね。おまけページは・・苦労のあとがうかがえます。
黒瘴虎がチョロチョロして、いいかげんご退場願いたいところですが、どうやら「不死」の術が施されているようです。いまさらですが妖術や仙術が当然のように出てくることがこのマンガの重要な要素になっていると感じました。
今になって新キャラ登場はどうかな〜「ライ」。ランと関係ありでしょうか。
黒瘴虎がチョロチョロして、いいかげんご退場願いたいところですが、どうやら「不死」の術が施されているようです。いまさらですが妖術や仙術が当然のように出てくることがこのマンガの重要な要素になっていると感じました。
今になって新キャラ登場はどうかな〜「ライ」。ランと関係ありでしょうか。
2009年6月27日に日本でレビュー済み
甘寧なんかにてこずるなよ!
ハッキリ言って甘寧なんか青龍より黄尸虎より馬超より弱いんだぜ!
最近ストーリーが進むのが異常に遅いです!
無印を含めてここまで41冊出てますが以前仲達側に決定的な被害無し!
一体いつになったら終わるのかサッパリ分かりません!
しかも中原繚乱編に入ってから、ますみがほぼ出番無しです!ヒロインなのに!せっかく身に付けた治癒の力もほとんど使う事ありません!
何の為に力を授かったのか意味分かりません!
雑魚の戦いはいいから五虎神みたいに強い敵と闘うのが見たいです。
じゃないとだんだん読者も飽きてきます。
ハッキリ言って甘寧なんか青龍より黄尸虎より馬超より弱いんだぜ!
最近ストーリーが進むのが異常に遅いです!
無印を含めてここまで41冊出てますが以前仲達側に決定的な被害無し!
一体いつになったら終わるのかサッパリ分かりません!
しかも中原繚乱編に入ってから、ますみがほぼ出番無しです!ヒロインなのに!せっかく身に付けた治癒の力もほとんど使う事ありません!
何の為に力を授かったのか意味分かりません!
雑魚の戦いはいいから五虎神みたいに強い敵と闘うのが見たいです。
じゃないとだんだん読者も飽きてきます。