東大-ウォートン(MBA)-ボストンコンサルティングとエリートコースを歩まれた筆者の主張は
昨今の「シリコンバレー追求型」論調の姿勢には疑問を感じる。本質を理解しない「物まね」からは何も生まれない。米国と日本では社会インフラも違い、カルチャーも違う。一方日本には「チームワーク」、「長期的視野にたった人材育成」、「TQM」など優れた点は多々あり、世界の経営者は以前これを研究していた。日本のやり方はこれからの時代に通用しないのか?これまでのようなかたちでの日本的経営はないだろうが、全部否定しかねないような昨今の動きには賛成できない。というところです。
著者は米国ヒューレットパッカードの経営スタイルをモデルとし、ここに日本の良いところのヒントがあるという論旨展開をして!!います。以下いろいろあるのですが、本書を貫く「日本的アイデンティティー」の定義は「人間尊重」という理念だと感じました。ここに米国などの「契約関係・性悪説」と「尊重・性善説」の対比が使われていたという点を指摘しておきます。今回の私の読書方法は、「日本的アイデンティティー」の抽出だったので、日本的と思われるところを探しながら読んだのですが、開かれた人間関係とか、個人が意思をもって行動するカルチャーとかスピードのあるジャッジなど、どうも私が考えている「日本的」というイメージとはかけ離れた例ばかり載っており、また、それが米国的かといわれれば「クエスチョン」でした。いずれにせよ、ひねくれものの私は、内容には大賛成なるも、「大和魂」はまったく感じませんでしたし、そ!!れがあちらの国のヒューレットパッカードであったこともどこか腑に落ちません。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
